第4話 「危険がいっぱいにも程があります」


   地道な成長によって、より蛮族を殺りやすく

GM ようし、はじめるぞ野朗どもー。
一同 おーっ!
GM 今日もよろしくお願いします。ではまず恒例、アルファベット順に成長申告いってみましょうか。アルテからね。
アルテ はあーい。アルテです、撲殺妹っぽくファイターが3レベルになりました。でも魔法のほうが安全に通るので使い分けていきますよぅ。成長は精神力、後1点上がればボーナスブレイクです。めざしてがんばるよ〜。
ロスト たよりになりますのぅ。
GM MPが切れても元気な、いやな敵だなー。って、今日は最初からアキラがいたんだった。続いてどうぞ。
アキラ 忘れられた! うう、ごめんなさい若干遅れたりしてるから……。今回はマギテックが3になりましたよ。命中が不安定なのでエンハンサーで【キャッツアイ】も取りました。
GM ほほう。【エフェクト・バレット】で的確に弱点をつけるようになったと。
ロスト 【エフェクト・ウェポン】で前衛に属性つけてサポートも出来るね。
GM 今日もアキラくんの活躍に期待しましょう。お次はルシエル。
ルシエル あい。ルシエルもファイター技能が3になりましたー。成長は生命力。HPがちょっと増えたよ!
ロスト おー、安定してきたねぇ。そろそろ前に出れそう?
リンダ まだ前に出る気かね?(笑)
ルシエル 相変わらず武器が中古のスタッフでダメージ出ないんだけど! そろそろ新品が欲しいです先生!
GM ま、極めて順当な成長ですね。前衛で活躍する姿が見られる日も近いでしょうか。じゃあ、リンダ。
リンダ エンハンサーを2レベルにあげて、【ラビットイヤー】を取得! フェンサーも3になりましたよ。能力値は生命力が上昇。
GM 3レベルにして最大回避力が8だとぅ。
ロスト 前衛戦力が厚くなってきたな。
リンダ 今回も避けまくりますよ! 以上でーす。
ラウディ 期待してるぜ。
ロスト ロストです。今回は非常にまっとうな成長ですよ。コンジャラー1レベルが入りました。成長は知力っと。これでおしまい。
GM はいはい。トリはおにいちゃんどうぞー。
ラウディ ラウディだ。生命力が1点上昇し、ボーナスが+3になった。エンハンサーを2レベルに上げて【ビートルスキン】を習得。耐久力が上がったぜ。俺が固くなり前線を維持すれば、それだけ効率良く蛮族を殺せるということだ。さぁ、今日も殺しに行こうぜ(すたーん)。
ロスト 順当に固くなった、と。
GM そ、そんな……どんなにレベルが上がっても雑魚の攻撃がガンガン通るのが『ミストキャッスル』のはずなのに……(よろり)。
ロスト・ラウディ (笑)。

   いいもん食ってる奴なら夜中に叩き起こしても平気なんです 10日目「朝」

GM まずは前回のあらすじ。きみたちは【嘆きの広場】のメデューサ、【露天市場】に出現したアンデッドと立て続けに魔物を撃退し、お使いを完了した。リンダは賭博屋マーベルとの勝負に競り勝った結果、「夢薬」を売っている麻薬窟と思しき場所の目星もつけることもできている。今は出発してから10日目になる「朝」だ。
ロスト 石化を解くために<キュアストーンポーション>を買ったから、実はお使いそのものは赤字な罠(笑)。
GM そんなこともある。じゃ、とりあえず恒例の生命抵抗力判定いってみようかね。目標値は10。
ラウディ 新型インフルでもない、ただの風邪ごときに屈してられるか! ちょあー!

 今回は軒並み出目がよく、全員が成功。半分以上は目標値を4つも5つも上回っています。

GM ま、そうそう失敗はしないよね。みんな健康に目覚めることができたと。今日は霧も薄くて洗濯物が干せそうないい天気だ。
ルシエル ラジオ体操してるー。
ラウディ 「今回は麻薬窟に行くんだったな」無愛想にぬっと部屋から出てくる。
GM 階下に降りていくとウルスラさんが「あ、おはよう。昨日はおつかれさまー」と挨拶してくるよ。それと「あ、そうそうロストくん」
ロスト 「……おはよう。……何か?」フード越しにちらりと見やる。
GM ウルスラ「悪いけど、探し人はまだ見つからないわ。この辺りに住んでる浮民や奴隷は誰も見たことがないみたい。もう少し範囲を拡大して探そうと思うんだけど、『誰かがその人を探している』ってことまでは多少広まってもかまわないかしら?」
ラウディ 「……ふん」
ロスト 「……(少し考えて)……構わない」
GM ウルスラ「(うなづき)顔につぎはぎ痕があるそうだけど、何かの方法で隠してるのかもしれないわね。その特徴にはこだわらずに探してみるわ。ニルスにも伝えておくね。何か進展があったら知らせるから」
ロスト 「ああ、頼む」頷きます。
ラウディ 片目のみを開けウルスラを見つつ。「目立つ特徴だからな。見せないようにってのも分からなかねぇ」
ロスト 「そう……だな」少し苦笑気味に。
GM 今日は特にクエストの追加はないよ。今受けてるのは「ムコソール草の入手」と「夢薬販売委任状の奪取」。何か他にお仕事受けていってもかまわないけど?
アルテ お仕事受けられるなら、受けたいよねぇ。
ロスト ミッションを受けておかないと、いつまで経っても経験点にならないからな(苦笑)。
アキラ 金ももうちょっと貯めたいしなぁ。
ルシエル 「おいっちにーおいっちにー♪」 屈伸中。
ロスト 「……ルシエル。体調は、もういいのか?」
ルシエル 「うん、もう元気だよー。いけるいける」
ロスト 「そうか……なら、いい。ウルスラ、今日は何か僕達にできる仕事はないか?」
GM ウルスラ「あら、勤勉ね? ならお願いしちゃおうかしら。急ぎの仕事ってほどじゃないんだけど……荷物の輸送を頼める?」
ラウディ 「荷物の輸送。何を、どこまでだい?」
GM ウルスラ「××にいるキースさんと、△△にいるササンテさんに会って、わたしの名前で頼んでいた荷物を受け取ってきて欲しいの。二人とも名誉蛮族だからラウディくんなんかは気に入らないかもしれないけど、気のいい人たちだからさ」

 二人の名誉蛮族がどこに住んでいるかをサイコロで決定すると、キースさんはE−3の【サカロス神殿跡】、ササンテさんはD−3の【奴隷市場】のブロックに住んでいることに。もっともその辺りに住んでいる、というだけで、ブロック名通りの施設が存在することはキャラクターには分かりません。

ラウディ どっちもすぐそばだ!
GM ウルスラ「荷物は一抱えくらいの木箱。受け取って、ここまで持ってきてほしいの。荷車で運ぶことになると思うから、他についでがあるなら帰りのほうがいいでしょうね。一つずつ届けてくれても構わないわ」
リンダ 「荷物運びだってさ、ルシエル。名誉蛮族ねえ……初めて会うわ」
ラウディ 「ふん……気にいらネェが、金になんなら構わねぇよ」
GM ウルスラ「中身は装飾品とか金物の類だけど、蛮族にはなるべく中を見られないようにお願い。報酬は1人400ガメルでいいかな?」
ロスト 「ふむ……悪くはないと思うが」
ルシエル 「はーい! お仕事頑張ります! お金貯めて、このスタッフ買い換えて悪者ボコボコにしちゃうんだからッ」 パンプアップ!
ラウディ 「(口元を歪め)もうちょい肉も食わねぇとな……? 分かった、引き受けるぜ」
アルテ たしか神殿跡は、ここに来る前に見つけたあそこですよね?
GM うんにゃ、あれは【ティダン神殿跡】だね。また別のところだ。
アルテ あ、そっか……もしかして主要な神殿跡って全部あるのかな?
リンダ グレンダール神殿はハッテン場にあります。ウホッ、いい神像!
ラウディ いいのかい、ホイホイ拝みにきて。
GM えー、荷物に関するルール。木箱を荷車で運んでいる途中に戦闘があって「逃亡判定」を行った場合、荷物が失われてしまいます。つまり逃げざるを得なくなったらミッション失敗ね。
リンダ GMのスルー術も流石だ。
ラウディ さすがに強い!
GM わたしがそれに反応してたら、いったい誰がゲームを進めるんだよ(苦笑)。
アルテ あ、GM。その人たち、いつ行ってもいるの? 具体的には夜とか深夜とかでも。
GM ……かまわないよ。
ラウディ 夜中にいって叩き起こしてやろうー。
アルテ キャー、お兄ちゃん不敵ー。
ラウディ いい物を食べている名誉蛮族なら大丈夫だ(にやり)。
ロスト (笑)。
GM 潜在的協力者かもしれないんだが……まあいいか、ではここから「朝」の移動ね。
ラウディ いきますかな?
一同 はーい!

 一行は進行ルートを検討し、まずは懸案の【麻薬窟】を攻めてから、帰りに二人の名誉蛮族を訪ねる方向で相談をまとめます。全然進路と関係ない【どぶ川にかかる橋】に寄って蛮族を狩っていこうか、なんて怪しげな意見も出ていましたが……。

ロスト えーと、夜間移動を1回入れていいなら、→〔【嘆きの広場】or【ティダン神殿跡】〕→〔B−3orC−2〕→【袋小路長屋】に戻って一泊して、翌日【麻薬窟】。これでいけるかな。
アルテ よし、初めての夜間移動(おつかい風)。
ラウディ 夜間移動ドッキリ☆大会ー。
GM ぽろりはないよ!(笑)
アルテ 1回くらい夜に移動してみたい! しんでもいい!
ロスト しぬな!(笑)
GM はいはい、とりあえず【翡翠の塔】を通過して【袋小路長屋】ですねー。さくっと移動したよ。特にアクションを起こさなければ何もイベントはない。
ロスト 用事はないので、平穏無事なら挨拶程度で通過、かな?
ラウディ 【ティダン神殿跡】、探索してみますかね?
アルテ 探索するなら、それもいいですよう。
GM B−4は焼き討ちにあったと思しき神殿跡。前庭にティダンのシンボルを刻んだ石柱が転がっていたね。入り口そのものは崩れていなかったから入ることは可能だろうと思われる。
リンダ やりましょうか(わきわき)。
ラウディ 前は通過したのみでした、と。ならば【ティダン神殿跡】にGO!

   戦慄の襲撃者〜路地裏に潜む闇〜 10日目「昼」【ティダン神殿跡】

GM それじゃ移動中に。ここは二度目以降に訪れるとランダムイベントが起こるんだな。リンダ、1dしてみてください。
リンダ (ころころ)3。
GM その出目は……「戦慄の襲撃者〜路地裏に潜む闇〜」か。
リンダ・ラウディ おおー。
GM 小さな路地を通り抜けようとするきみたちに、素晴らしい隠密性能で忍び寄る存在がある。全員危険感知判定しておくれ。10で不意打ちを回避、14で接敵を回避できる。

 ここでの達成値はロストの13が最高値。

リンダ 不意討ちは回避したが、接敵してしまったようです。
アルテ ううん、戦えるほうがいいのよ!
GM 気がつくときみたちは、湿気を好み、飛行能力を持ち、台所などによく出没する黒いアレの団体さんにすっかり囲まれている。かさかさ。
ラウディ あっ、アレかっ!?
一同 「うわー!」「きゃー!」
GM 体長30〜40cmのGです。全員まとめて一つの乱戦エリアになりかねないっていう状態からスタートね。魔物知識判定をどうぞ。
ルシエル 「すごく……おおきいです……」くらり。
アルテ ふ……GMの読みは甘いッ! そんなサイズじゃあ、Gではない!(←そうなのか?)
ラウディ 「……こんなのまで沸いてやがる」
ロスト 「……不衛生だからな」

 魔物知識判定の結果、ジャイアントコックローチと判明しました。全部で11匹。戦闘能力そのものは低い1レベルの魔物なのですが、見た目がアレなだけではなく、「疫病」という精神抵抗力を低下させる特殊能力を持っています。攻撃を受けると感染する可能性があり、【キュア・ディジーズ】などの魔法で施療しない限り自然に治ることはありません。一行にとっては現状、治療手段が存在しないも同然なのです。

アルテ 「でもよかったねみんな、おっきいから叩き潰しやすいよ!」
ロスト 「……アルテ……」
アルテ 「どうしたの? ロストお兄ちゃん」
ラウディ 「ぶっ潰せば同じだよな」
ロスト 「……(この兄にしてこの育ちかた、か……)いや、何でもない。問題、ない」
アキラ 「大きくても小さくても普通は嫌がんないかなあー」
ラウディ 「こら、しっかりしやがれ。こいつらを食うってわけじゃねぇだろ」
ルシエル 「ええい、汚物は消毒なのよー!! 焼却焼却〜っ!!!」
ロスト GM、これ接敵してるってことは【ライトニング】って言ったらPCも巻き込む?
GM 距離0mの扱いだけど、乱戦エリアは構築されてないからね。じゃあ前に6体、後ろに5体いることにしようか。それで最初に行動するなら味方は巻き込まない、ということで。
ロスト はーい。ちなみに数が減らないと私は正直、真面目に落ちるからみんな頑張って(笑)。

 先制判定は余裕を持って一行が奪取。どうやら「疫病」を恐れて躊躇わずに魔法で一掃することにしたようです。まずはロストが【ライトニング】を一閃、3体を消し炭に。続けてアルテが【ウインドカッター】をなんと残るすべてのGに対して行使し、5体を屠ります。

アルテ 「皆まとめて、やっちゃうよ!」風の刃をあらん限りに放出してみた。
ルシエル 一気に減った! こっちも【フォース】を残りの3つに!
GM これに【フォース】使っちゃうんだ。2体は抵抗した。EとFが撃沈して、Bは残り1点だな。
アルテ GM、今更ですよ?(←MP2まで減らした子)
リンダ 「ラウディ♪」
ラウディ 「あとはこいつだな」叩き割るぜ!(ころころ)15で命中させ、(ころころ)クリティカルだ、21点!
ロスト あと1点だというのに、たいへんなことに(笑)。
ラウディ 粘液をぴっと振って路地に落とし「さて、派手に魔法使ったよな。消耗したなら、いったん戻るか?」
ロスト 「そうだな、それが無難なように思う」
アキラ 「出番なかったな(苦笑)」
リンダ 「ラウディ、武器洗うまで近づかないでよ?」
ラウディ 「あん……?」首かしげ、まあ洗うか。
アルテ 「う〜、ちょっと無理しちゃった。ごめんねラウディお兄ちゃん」
ロスト 「いや、正直言って、あれほど近づかれては僕は無力だ。助かった」
GM とりあえずこれでティダン神殿には到着できたよ。前に見たときと特に変わった様子はない。
リンダ 「じゃあ、神殿の探索かしら」
アキラ 「本格的な探索は一度戻ってからにしても、一応、中に入ってみる?」
アルテ 「中は見ていきたいなー」
GM さして大きな神殿でもないしね。地上部分はあらかた崩れているし、探索できる場所自体、多くはないだろう。
ラウディ 「まあ覗いてみるか」
GM 手分けして変わったものを探すなら、みんなで探索判定をどうぞ。
ルシエル 「がんばろうね!」

 この判定では全員の出目が振るわず、リンダが〔剣の加護/運命変転〕を使用。崩れずに残っている地下への階段を発見します。

GM 神殿そのものはやはり焼かれてしまったようだね。基礎はしっかりしているようで、普通に歩き回る分には問題なさそうだが、建物ごと巻き込む派手な魔法を使ったりするとちょっとやばいかもしれないとは思う。
ロスト 「大事をとるなら一度戻って明日出直すか?」
アキラ 「そのほうがいいんじゃないかな」
リンダ 「なら、いったん帰って休みましょ」

 一行は休息を取るため、【袋小路長屋】へ移動。長らくお世話になっていた長老、ミランダ婆さんが一行を出迎えます。

GM ミランダ「ああ、お帰り。元気そうだねえ。今日は泊まっていくかい」
ロスト 「そうさせて貰えるか」頷きます。
ルシエル 「おじゃましまーす」ぺこり。
GM ミランダ「ゆっくりしておいき。そうそう、アルテや。この間、サラに鞠つき歌を教えてもらったんだってね」
アルテ 「あ。うん、なんか不思議な歌だったよ!」
GM ミランダ「すまないねえ、お前には教えてあげる機会がなくて。あんまり……そう、熱心だったものだから(笑)」
アルテ 「ううん、いいの」何に、かは言わないでもらいたいな!
ルシエル (笑)。
GM ミランダ「せっかくだから、あの歌のもとになったお話を教えてあげようか?」
アルテ 「うん、聞いてみたい!」
ルシエル 「え、おもしろそう、あたしも聞く聞くー」

ミランダ 「あれは昔からこの街に伝わっとる歌でね。大分伝承は薄れてしまったんじゃが……そうさな、この街が魔動機文明アル・メナスの時代に『四祖』と呼ばれる人々が中心となって造ったもんじゃというのは知っておるかな? 鞠つき歌に登場する姫君とは『四祖』が一人、“慈愛深き”シェラシース様のことじゃ」
「シェラシース様は美しいだけでなく大変に優しい方で、民に慕われていたそうじゃな。“穢れ”を払う不思議な力を持っていらしたとも伝えられておる。また、シェラシース様には“堅牢なる”ゾラエンデス様という兄君と、“才知あふれる”セランシェ様、“猛々しき”スエラ様という二人の姉君がいらしてな。彼ら4人のご兄妹を指して『四祖』と呼ぶ。『四祖』の方々は協力してこの街を守り、発展させてくれたのじゃよ」

アルテ 「そうなんだ……凄いね!」ぱちぱちぱちぱち。
ルシエル 「へぇえー」
GM こんな感じ。歌そのものはマップの下のほうに転載してあるよ。じゃ、話が終わったところで1つめの★をあげよう。
ラウディ おお、★だ!
一同 わぁい(笑)。
GM ちなみに『四祖』の生まれた順はゾラエンデスが長子で、以下セランシェ、スエラ、シェラシースと続くそうだ。それじゃ今日は泊まるとして、時間を進めようかね。
ロスト ういー。
リンダ 了解。今夜はルシエルに肉をたくさん食べさせる!
ルシエル ひぃ(笑)。

   隠された場所には金目のものがあるんです 11日目「朝」【ティダン神殿跡】

GM 霧城鶏「もけけけけけけけーーー!」 朝になりました!
ラウディ 「うるせぇ……」不機嫌に鳥の声でおきる。
アルテ 「もけけ鳥だね、今日も元気に鳴いてるな〜」
ルシエル 「……うぅ、何か胃のあたりが……」よろり。
ロスト 「……大丈夫か?」
ルシエル 「うん、だいじょぶ……昨日お肉食べ過ぎなのよ(苦笑)」
ラウディ 「食ってたな(にっ)無茶しなきゃそのうち治るだろ、行くか」
GM 張り切って「朝」の移動をどうぞ。【ティダン神殿跡】でよろしい?
一同 はーい。

 で、日を改めるとやっぱりランダムイベントは発生するんですな、これが。本日のイベントは霧城名物・突発性濃霧。

ラウディ 霧だー。
ロスト 今度こそ迷うかな……。
GM 【ティダン神殿跡】には辿り着いた。が、周囲は霧で数m先までしか見えないありさまだ。神殿の中までは影響しないが、移動すると迷いそうな気はする。
ルシエル 「霧で何にも見えないねぇ……」
ラウディ 「はぐれんなよ」
アキラ 俺やばそう、誰かと手をつないでおこう……。
ロスト つ『アルテ』
アルテ じゃあアルテが〜。「迷っちゃうと大変だからね〜(にっこり)」
ラウディ じろり。
一同 (笑)。
GM はい、階段は見つかりました。当然、中は暗い。
ラウディ 剣に【ライト】?
ロスト やりましょうか。『マナよ……光を』(ころころ)かかりました。
ラウディ 「別にそんなに離れなきゃ平気だろ」むっつり。
アキラ 「迷ったら俺たちだいぶ合流できないよ」
ロスト 「……ラウディ」くす、と小さく。
ラウディ 「ほら、いくぜ」灯してもらった剣のあかりを前に進んでいこう。
ロスト 「ああ」……くすくす(笑)。
ラウディ 「……」何がおかしいといわんばかりに視線だけ向けるが、ぷいっ。前に進むぜ。
GM 階段には白骨化した人族の死体があったりするよ。恐らくはかつての住人。角度が悪くて見えないが、地下は部屋になっているようだ。
リンダ 「あらら……なむなむ」
ルシエル 「成仏成仏なのよー」
GM 階段を降りると、そこは10m四方ほどの部屋。扉も通路も見当たらない。室内には瓦礫が転がり、やはり数体の白骨死体が倒れている。
ロスト 「ふむ……」
ラウディ 「ここにも白骨か、動いてこねぇだろうな」
ルシエル 「……そういうこと言うと」
GM かちゃかちゃ。
アルテ え、GM、何その音。
GM 何と問われれば、白骨死体が立ち上がる音ですけど?
ラウディ こら(笑)。
ルシエル 「……動くからぁぁあ!(笑)」

 立ち上がったのは「そのもの」ではありませんが、データ的にはグールとデスソード。いずれも白骨化しているため、特殊能力に「骨の身体:刃を持つ武器ではクリティカルしない」が追加されていました。魔物知識判定によって正体のみ看破。

ルシエル 「皆まとめてグレン様のところに送ったげる、ここはよそんち(別の神殿)だけど!」
ロスト 【ライトニング】いっとく?
GM 建物が危ないかも。
ラウディ ばかな、生き埋めだとゥ!
ロスト 後から【リープ・スラッシュ】入れることを思えばMP効率は……って、それはまずいな(笑)。

 結局、一行は黙々と物理攻撃を仕掛けていきます。白骨グールはアルテの《魔力撃》が連続6ゾロで2回転し、一撃粉砕(アルテ そーれ☆ 39てーん)。白骨デスソードは多少粘ったものの、3ラウンド目には動かなくなりました。戦利品は「豪華な装飾の柄(600ガメル)」。

GM 探索再開。部屋は行き止まり。家具っぽいものもほとんど朽ちているよ。一通り調べてみるなら探索判定。
アルテ (ころころ)50点いただき☆
リンダ (ころころ)13。
GM 12で隠し扉が見つかりますね。普通サイズ、金属製。
リンダ 「扉があるわ!」
ラウディ 「お、隠し扉か……」
リンダ 扉を探索して(ころころ)12。
GM 罠はみつからない。
リンダ 鍵は?
GM 鍵がかかってるかってのは開けると二アリーイコールな気もするけどね。かかってない。
リンダ がちゃがちゃ。そのまま開けちゃう。
ルシエル 「どきどき……」
GM 二人並べるくらいの通路が続いているよ。10mほど先、左手に空間があるようだ。
リンダ 「先が続いているわね」
ラウディ 「ふむ……罠に気ぃつけつつ進むか」
アキラ 「何処に続いてるのかな?」
ラウディ 「さーな。ここにいた奴が大事なモンでも隠していたのかもしれねぇけど」
GM とりあえず先の空間の前まで行くでよいかなっと。
一同 はあい。
GM ……実は、通路のほうに罠が仕掛けてあるんだけど。
ロスト 先行してもらう手もあるけど、皆で行……あ(笑)。
リンダ 先行する! するよ!
GM (苦笑)ま、先頭の人は罠感知判定。ラウディが罠に気をつけるって言ったから少しおまけして、目標値は14。
リンダ それでも14か! 気合だー(ころころ)よし、14!
GM (罠決定表B、と。ころころ)ややっ。足元に地雷が埋めてある。
一同 ヒャア!
リンダ 「お、ストップ!」
ラウディ 「っぐ」びし、と止められた。
ルシエル 「っ、どしたのリンダ姉ちゃん?」
リンダ 「これ、爆弾……? えげつないわねー」
GM あらためて調べてみると、床の一定の位置を踏まなければ大丈夫かなっと。
ラウディ 「なに、爆弾だぁ?」
リンダ 「決まったタイルを踏まないと、ボン! 、よ」
ロスト 「……気を、つけよう」
ラウディ 「ち……助かったぜ」小さく礼を述べつつ、避けて進む。
リンダ 「気にしないでよ、これが私の仕事なんだから」
GM 進んでいくと、先にある空間は物置っぽい小さな部屋。いろいろガラクタが積んである。行き止まり。
ラウディ おや、行き止まった。
リンダ ガラクタを調べよう。探索探索!

 価値のありそうなものを全員で探す一行。達成値は足りているので、ここでプライズイベントです。しょうもないもの引くなよ?(笑)。

GM わりと価値のありそうなものが発掘された。代表者、2dしてください。武具が見つかるよ!
リンダ おー、ラウディラウディ。人間力!
ラウディ おお、ならば人間力を見せましょう。とりゃ……(ころころ)ピンゾロ!(笑) ひっくり返します。
ロスト ある意味素晴らしい。間違いなく人間力(笑)。
ラウディ 「ん、こいつは……?」
ルシエル 「なになにっ?」
GM <アールシェピース>、<ツーハンドソード>、<アラミドコート>の中からお好きなものをどうぞ。いずれも正規品です。
ラウディ おおー。
リンダ ツーハンドソードだってぇー!

 <ツーハンドソード>はBランクのカテゴリ<ソード>で必要筋力20、威力30の両手剣。現在ラウディが装備できる武器の中では最高クラスの攻撃力を持っています。<アールシェピース>、<アラミドコート>も検討はされたのですが、Aランクの装備であり即戦力にはならない、ということで却下。満場一致でラウディに<ツーハンドソード>が渡ることになりました。

GM ようし、なら<正規品のツーハンドソード>だ。
ラウディ 「こいつは、いままでの中古とは違うな……」
アルテ 「わあ、綺麗な剣だね、ラウディお兄ちゃん!」きっとぴっかぴっかですよ。
ルシエル 「すごいやラウ兄ちゃん!」
GM それと、魔動機文明語が刻まれた金属のプレートが見つかりましたね。
リンダ 「あれ、これ魔動機文明語じゃん。アキラくーん、これ、読める?」
ラウディ 「ん。こいつは俺が振るうな。いい物があってよかったぜ……そっちはなんだ?」
GM 「二つ目の開閉コード:9*1」と刻んである。真ん中は文字が削り取られているようだ。
アキラ 「えーとなになに? ……って書いてあるよ。真ん中の数字が読めないな」
アルテ 「でも、大事なものだよね、きっと!」
ロスト 「開閉コード……確か以前にも得ていたな」

 ほくほく顔で地下室から出た一行は2つめの★を獲得。なんだか妙にテンションが上がっているような? が、すっかり忘れていた問題が。

GM 一階に上がると、まだ霧がもくもくと……。
ルシエル にゃー。忘れてたー。
アキラ また手を握ろう……(ちら)。
ラウディ 「ふん……? おい、はぐれるなよ。離れなければ、別に手を繋がなくてもいいはずだ」
ロスト お、大人げない! ロストは小さく噴き出した(笑)。
ルシエル 「はーい」てけてけ。
リンダ 「ラウディったら、分かってないわねえ……」だがルシエルは確保!
ルシエル そして見事な方向音痴で迷……アッー!(笑)

 わいわい騒ぎながらも、一行は霧が晴れるのを待たずに進み始めます。拠点の一つである【袋小路長屋】が近いため、迷ったら戻ればいいという判断。そんな思いが引き寄せたのか、ランダム風味に移動方向を決めてみると……。

ロスト ただいま(笑)。
GM おかえり(笑)。
ラウディ 「ここは……長屋じゃねえか」
アルテ 「あ、あれ? 戻ってきちゃったの?」
ロスト 「どうやら、霧で方向を間違ったようだな。まぁ折角だ、休んで万全にしていこう。今から出かけたのでは日が暮れてしまう」

   行く手を阻む障害、その2とその3とその…… 12日目「朝」【嘆きの広場】〜

【袋小路長屋】で一泊した一行は食糧を買い足した後、再び【麻薬窟】を目指して出発。今度は【嘆きの広場】を抜けるルートを取ります。寄ってきた物乞いの老人に小銭を渡して礼を言われ(実は一銭も恵まないと一行を反乱組織呼ばわりして蛮族を呼び寄せてしまう)、B−3へ移動します。ここを抜けられれば次は【麻薬窟】、なのですが……。

GM じゃロスト、ブロック決定するから2dして。
ロスト (ころころ)4。
GM はい、【常夜の回廊】にご招待。歩いていたきみたちを突然闇が包み込んだ!
ロスト げ。全滅フラグ来た。
ラウディ 「ん。これは……」
アキラ 「なんだ?」
GM これは魔法の闇で、不思議なことに「暗視」を持っていても見通すことができない。きみたちが驚いていると、遠くのほうに鬼火のような青白い明かりがぽつぽつと浮かび上がる。この暗闇の中で戦闘を行う場合、命中力と回避力に−4のペナルティを受けるよ。魔法は接触している対象にのみ有効で、対象数の拡大はできない。敵対するキャラクターに魔法をかけるなら乱戦宣言に加えて命中力判定が必要だ。
ラウディ マイナス4!
ルシエル 「あれ、真っ暗なのよー」トラウマ回廊ー。
ラウディ 「この闇はやばいな。注意しろよ」
ロスト 「不気味だな……皆、はぐれないように」
GM まあ手探りで進む感じ。不思議と青白い灯りだけは見えているけど。
ルシエル 「あそこに明かりがあるのよー」
ラウディ 「目印はあれだけか……進むぜ」
リンダ 「気をつけて」
アルテ 「なんだか不思議だね、でも綺麗な灯り」ウィル・オ・ウィスプに引き寄せられる哀れな犠牲者のように近づいてみる。

 暗闇の中を彷徨う一行ですが、「【常夜の回廊】イベント決定表」を振るとランダムに隣のブロックへ移動、となり、ほっと一息。ちなみにこれはGMの見落としによるミスで、最初の一度はイベント表を振らずに魔物との遭遇が起こるはずでした。ここで3つめの★を獲得。

ルシエル 「あれ、抜けたけど、ここ……」【嘆きの広場】へ戻ってきたかあ。
リンダ 「回り道した方がいいみたいね」
ロスト 「ああ、あそこは危険だ。もう近づかない方がいいな」
GM 後ろを振り向いてみると、闇は冗談のように消えている。ここでルシエル、3dくらいしてみて。
ルシエル ほい?(ころころ)10。
GM おや、ちょうど女の子がからまれているところに遭遇したよ。
一同 おおぉ。
ルシエル エルフ仮面さま出番です!
リンダ エルフ仮面「待ちたまえ!」マントファッサァー。
アルテ キャー、エルフ仮面さまステキー!
ロスト まて!!(笑)
GM <名誉蛮族の腕輪>をした脂ギッシュな親父が、浮民の少女を無理矢理連れて行こうとしているようだ。数体の蛮族が護衛についている。
アルテ 脂ギッシュな親父! つまり! 「よいではないかよいではないか!」「おたすけー」 こうですね!
GM まさしく、そんな感じでして(笑)。親父「ふぇっふぇっふぇっ。いいじゃないか、ワタシの奴隷になりたまえよー」
アルテ・GM キャー!(ハイタッチ)
アキラ みんな楽しそうだね(笑)。助ける?
ラウディ 「ふん……くだらねぇことやってんじゃねぇか」
GM 女の子は救いを求める眼差しでラウディを見た!
ロスト 「……行こう。これは僕も見過ごしたくはない」
アルテ 「そんな酷いこと、させないよっ!」メイスをぶんぶん。

 名誉蛮族の護衛を「蛮族遭遇表」で決定すると、レッサーギルマンが2体とまだ透明なインビジブルビースト。名誉蛮族の男は冒険者技能を持っていないので、戦闘には参加しません。先制は一行が奪取しました。

ラウディ 「蛮族と、それに組みする人間が愉快になってんのは面白くねぇな」
ルシエル 「女の子いじめるやつは、炎武帝の名において、やっつけるのよ!」
アルテ もしかしたらあの人がいってた名誉蛮族かもしれないと思ったけど、こんな脂ぎったおっさんが気のいい人なわけがない! ねえGM、名誉蛮族の人は10m以内にいる?
GM どうしても殺したいの?(苦笑)
アルテ どうしても!
GM いいよ。10m以内にはいるだろう。
アルテ だって、名誉蛮族なんだよ? お金持ちだよ!
アキラ 許せないからじゃないんだ……。
ロスト 許せないから、ならOKしてもいいけど……金目当てはちょっとどうなんだ?(笑)
アルテ いや、許せないのはホントですよ? お金はプレイヤーの発想で……。

 なんやかやと言いつつも、名誉蛮族への攻撃は思いとどまった1ラウンド目。ロストがレッサーギルマンAに【パラライズ】をかけ、アキラが両手の銃で射撃。2回命中で計14点のダメージを与えました。アルテが《魔力撃》で追撃し、Aを倒します。同時にインビジブルビーストがアルテに乱戦を宣言し、存在を明らかにしました。ラウディ、リンダ、ルシエルはレッサーギルマンBを攻撃し、ラウディ、ルシエルが命中させます。レッサーギルマンBはアルテに反撃、命中させてダメージ11点。インビジブルビーストの透明アタックをリンダが回避します。

 2ラウンド目。ラウディ、リンダ、アルテがレッサーギルマンBを攻撃しますが、出目が悪く、すべて同値回避。結局アキラが射撃で削ったところをルシエルが殴り倒し、初の物理攻撃による撃墜マーク。ロストは行動を放棄しました。インビジブルビーストは再びリンダを攻撃、今度は命中させ、7点のダメージを与えます。が、透明化の効果がこのラウンドで切れてしまい、3ラウンド目には袋叩きの憂き目に。

GM 名誉蛮族の親父は護衛が倒されたのを見て「ひゃあああああっ、お助けー」と言って逃げ出すよ。敏捷度12で。
ロスト 脅すぐらいはやっておいてもいいとは思うけど。
アキラ 捕まえる?
ルシエル 追いつけない……(←敏捷度9)。
アルテ 「まてーっ!」追いかけます。とりあえず捕まえるつもりでー。
GM 浮民の少女は「ああ、助かりました。ありがとう!」と言って……(きょろきょろ)ラウディに抱きついておこう。
アキラ 負けた! アルテの後ろから名誉蛮族を追いかけようっと。
リンダ 「あらあら」
ラウディ 「なに、蛮族どものすることを邪魔しただけだ。無事かよ?」抱きつかれると少し困惑げに。まあ払ったりはしませんが。
ルシエル 「おにいたんに春が来た……のかな?」じー。
リンダ 「どうかしらねえ。時に目的のために、守るものは重荷にもなるわ」
アキラ 「ずいぶんシビアだね、リンダさん。まあここだと仕方ないかもしれないけどさ」
リンダ 「彼には、こんなつまんないところで立ち止まってもらったら困るのよ。勿論あなたたちもね」と、アキラに意味ありげな話をして、GMへ伏線を放り投げるが、回収されずに跳ね返ってぽとりと落ちる。

 え、それって、わたしが回収しないといけないもの?

GM アルテやアキラに追いつかれた親父は「お、お助けをー」と。
アルテ 「その前に言うことがあるよね?」皆のところまで引っ張ってきて、少女の前に座らせるよ!
GM 額をこすりつけて謝ります(苦笑)。少女は困惑している感じかな。迷惑だっただけで怒ってるってほどでもないし。
ロスト ぽむ。こいつ名誉蛮族だよな。知ってるかもしれん。「……1つ質問する」
ルシエル 「許してあげる代わりに、ロストお兄ちゃんの質問に答えなさいね! うそついたら、後頭部ぽかぽかしちゃうからっ」
GM (ふむ)親父「はい何でもお聞きくださいいい」
ロスト 「……顔につぎはぎ痕のある人間の男を知らないか? 蛮族の奴隷となっているはずなのだ」

 ロストが尋ねたのは探し人であるルーズル氏について。彼が以前得た情報の通り、蛮族の奴隷になっていれば、名誉蛮族であるこの男の知り合いにいる可能性はあるでしょう。GMは隠しパラメータを1点動かしましたが、具体的な情報を持っているかはまた別のこと。

GM ……ちょっと2dしてみぃや。
ロスト (ころころ)アッ。
ラウディ・ルシエル アッ。

 おもむろに、1ゾロ。

ラウディ 人間力がほしいか……?
GM 親父「ごめんなさい知りません許してください」と即答されたよ。
ロスト これ50点になるの?
GM ならねーよ。
ロスト えー?(笑)
ラウディ 「こいつは本当に知らんようだな……外れか」
ロスト 「そうか……」

 一行は命乞いをする名誉蛮族の男の処遇を話し合います。霧の街脱出のためにコネとして活用する、という意見も真面目に検討しますが、立場を保たせたままでは今回の件の報復を避けられないということで却下。リンダは見逃した振りをして後で殺そうとしていたようですが、プレイヤーが事前に白状していたので止められたことに。

リンダ 「帝国は、人族の裏切りを許さないわ」ぐさーっ。
GM 帝国って何?(笑)
ルシエル 「あたしたちまで蛮族になっちゃダメー」
リンダ 「たまに痛いこと言うわねえ」
アルテ あ、ルシエルちゃん、今のわたしもちょっと胸が痛かった!(笑)

 結局、<名誉蛮族の腕輪>を奪って解放する、ということで話はまとまります。親父は泣きながら逃げていきました。

ラウディ 「こんな腕輪見たくもねぇが。まあ金になるならな」
GM 少女はしきりに頭を下げながら家に帰っていきます。「どうもありがとう。ご恩は忘れません」
ラウディ 「気ぃつけな」
GM じゃあ、4つめの★をあげよう。これで「夕方」が終わりかな。
リンダ 「しっかし、麻薬窟は厄介な所にあるわね……さて、どうしようか。夜も近いし、ねぐらに帰る?」
ラウディ 「アルテ達は眠くねぇか? 夜に出歩いている蛮族を切り殺すのも、ハハ。面白いだろうがな」ニィ、としつつも。
リンダ 「ええ、そういうの好きなんだけどねえ。まあ、ちいちゃい子もいるし」
ロスト 「流石にこのまま夜の行軍は危険だろう。消耗もしているしな」

 様々な障害に阻まれ、なかなか辿り着けない【麻薬窟】。一行は再び【袋小路長屋】に戻り、態勢を立て直します。移動は「夜」になったので遭遇判定を行いましたが、幸い何事もなく。13日目の「朝」を迎え、戦闘で消耗したMPを回復しました。

リンダ 「今日はいよいよ、麻薬窟ね」
ラウディ 「あぁ」
ロスト 「そう願うな」 まだ【常夜の回廊】には突っ込めないでしょうから、【嘆きの広場】を経由してC−2からかな。

 まずは再び【嘆きの広場】へ向かう一行。その後方からドドドッと何かが駆けてくる音が……。

ラウディ 「あ?」そちらを見る。
アルテ 「もしかして、ファン?」では後ろを見てみよう。
GM 後方から砂埃を舞い上げ、一匹の獣が突進してくる。大層興奮しているらしく、突っ込んでくるよ。魔物知識判定をどうぞ。

 知名度の低い動物だったため、大半が成功しました。獣の正体はボーア。騎獣としても利用される1レベルの動物です。

アルテ 「あの突進力は、きっとすごいファンだよ! あれ? 違うかなぁ」(←1人だけ魔物知識判定に失敗した)
リンダ 「あらら、どうしようかしら」
GM 襲い掛かってくるようだけど。(ころころ)ラウディはちょっとしたトリビア知識を知ってるよ。野生のボーアは群れを作る動物なんだが、奇妙な習性がある。群れ全体が食べ物をリーダーのところに集めてから、あらためて群れに分配するんだ。つまりボーアは強いリーダーに従って働き、食物を与えられて生活する。蛮族たちはこの習性を利用し、自分を上位者として認識させることでボーアを騎獣にしているそうで。
ラウディ 「少しは知ってる。ボーア、だな。こういう習性があるはずだが」
ルシエル 「動物を従えるには、力でねじ伏せろってことなのよね!」わきわき。
リンダ よし、飼おう!
ラウディ 「襲いかかってくるなら、どっちが格上か教えてやろうか」にやり。
GM ボーア「ブォォォォォオオオ!」
ルシエル 「おとなしく縛につけぇええ!」ぽかぽか。
アルテ 「どーどーどー」

 ―1ラウンド後―

GM ばたんきゅー。どうも腹が減りすぎて猛っていたらしく、本来ならHPが残っている段階で気絶しました。
ラウディ 「あっけねえな。腹でも減ってンのか」傍にしゃがみこみ。
アルテ 「ご飯をあげてみたいな〜」
ルシエル 「よし、ここで!」ポケットから保存食〜! ちゃららら〜
リンダ 「あら、餌付けするのね」
ラウディ 「飼うつもりか?」
ルシエル 「うん、ほれきび団子だよお食べと言って食わすとですね! 手下になるのよ!」
アキラ 「それ何の話?」
ルシエル 「昔読んだ昔話であったのー」
ラウディ 「まずは起こさないと、食う余裕もなさそうだがな」
ルシエル 「……ぁ、寝てたら食べれないっか。起こしてもいい?」
リンダ 「いいわよ。ハラペコじゃ悪さもできないでしょうしね」
ラウディ 「構わねぇよ。こいつを食料にしたほうが得かもしれねぇけどなぁ」くくっとしつつ。

 ボーアはルシエルの【アウェイクン】によって覚醒。で、餌付けされました。ライダー技能を保有しているPCはいないので、通れないところを除いて手荷物扱い。なお、これはGMが例外的に許可した処置で、騎獣の「所有権(ゲーム用語であり本来の意味とは違います)」を宣言するためにはライダー技能レベルが騎獣の適性レベルに達しており、その騎獣を操れることが前提条件です。

ルシエル 「よーしこれでお前は我々の忠実なる部下なのよー! ようし、じゃあ名前をつけたげるね! ……こくりゅう号!」ずびし!
ラウディ これって次の成長で誰かライダーを取るフラグ?
リンダ 「こくりゅう号ね。よろしく、こくりゅう号」ルシエルが【騎獣の献身】を覚えたりすると、前に出やすくなるんじゃないかなと。
ラウディ ルシエルも前衛に! なるほどなるほど。「じゃ、いくぞ」すたすた。
GM こくりゅう号が仲間になって、5つめの★をゲット。<騎獣縮小の札>はボーア売りのダビィが売ってくれるよ。ちなみにボーアの維持費は1ミッションあたり100ガメルね。ライダー技能を取るまでの食費はそれに含むということでサービスしとく。C−2へ移動で?
一同 はーい。

   積もりに積もれば川にだってなるんです 13日目「昼」【骨の川】

GM ブロック決定のダイスは2-2で4? またステキな目を振りますね。
ルシエル ゾロ目が段々下がっていく……次は、ピンか!?
GM 「昼」。きみたちの前方に川原が見えてきた。幅は広く橋もかかっていないが、水はほとんど流れていない。歩いても渡れそうだ。川原には白い石ころや木の枝のようなものが敷き詰められている。土手の辺りから見ていると、対岸に荷車を牽いた数体の蛮族がやってきて、大きな麻袋から白い石ころや枝のようなものをざらざらと川原へ振り捨てて帰っていくよ。このブロックを抜けるには、川を渡る必要がありそうだね。
ルシエル 「環境汚染だぞー(対岸の蛮族に向けて叫んでいるらしい)」
ラウディ 「川だな」
リンダ 「川ねえ。行く?」
アルテ このかわわたりたくないな☆
ルシエル うん。
GM 何の変哲もない涸れ川です☆
ルシエル うそだっ!(笑)
アキラ 「渡るしかなさそうだよなー」
ルシエル 「あの川にいっぱいある白いのなんだろ」
ラウディ 「歩いてもいけそうだな。フン……白いのは、石灰か骨か」
ロスト 「まぁ、進むしかなかろう」
ラウディ 「ああ、行くぜ」

 川原に降り立った一行の足元でぺきり、と鳴る音。敷き詰められるように散らばっていた白い石や枝は……すべて人骨だ……。

ルシエル 「骨だああぁあ!」
ラウディ 「だろうな」ちっ。
GM ? ? ? 「……ス」 おや? 不意に川原を満たす、冷たい空気。
ラウディ むっ。
リンダ 「何か……きたわね」
ラウディ 「さて、な……」構えを取りつつ。
GM ? 「コロ」「コロスカ」「コロソ」「コロソウ」「コロセ」「殺セ」「「「殺セッ!!」」」 ガチャガチャガチャザラララララ!! !

 周囲の人骨が次々と立ち上がり、無数の骨の欠片が宙を舞い始めます。ここは【骨の川】、生者への恨み憎しみ妬み嫉みが積もりに積もりまくった場所。なんと……このでかい川がまるごとアンデッド!

ラウディ・リンダ うはー。死体投棄厳禁!
アキラ やっぱり〜。
ラウディ 地獄めぐりらしくなってきたぜ。
ロスト 「……数が多いな」

 立ち上がったのは10体の骸骨。魔物知識判定を行い、すべてスケルトンと判明します。GMは続いてこの場所に満ちる魔力の異常について、魔法使い系技能を持つPCたちに魔力を基準値に判定するよう指示しました。結果……。

GM ここは異様にマナの密度が濃い。堆積した魔力が“穢れ”と結びついて川原全体に死霊化現象を起こしているようだ。魔法の行使に影響はなさそうだが、スケルトン以外にも何らかの攻撃があっておかしくないね。それと、こういった場所には魔力を現象に転化する“核”が点在しているのが普通。見つけて破壊すれば一時的に死霊化現象を鎮静化できるかもしれない。
アキラ 「核ってどうやって探せばいいんだ? 魔力の流れをたどるとか?」
ロスト 10分かけて探索判定とか言われたら投げるしかない(苦笑)。

 事態収束の鍵はまだ現れていません。一行はまず目の前の障害を排除することで方針を固めます。先制はPC側が奪取。

 〜【骨の川】の戦闘〜  スケルトンA・B・C<3m>D・E<3m>一行<4m>F・G<2m>H・I・J

GM 問題なくきみたちの先攻だがその前に……足元の地面を突き破って無数の骨の手が出現! 全員の足首に掴みかかる! 「コロセッ」

「骨の手/目標値14/生命抵抗力/消滅」
 すべてのPCはラウンドの開始時に生命抵抗力判定を行う。失敗した者は地面から突き出した骨の手に足首を掴まれ、1ラウンドの間、命中力、回避力、行使判定に−2のペナルティ修正を受ける。また「全力移動」を行えない。

リンダ おお、スケルトンが一気に強敵に。
ラウディ 「ち……うぜえっ!」これは厄介だ。地形効果め!

 1ラウンド目。「骨の手」に対する抵抗はルシエルのみ成功。ここまで接近され、戦力を制限された状態での開戦ではスケルトン相手といえど余裕を見せてはいられません。ロストは最初の行動で左側に【ライトニング】を放ち、A・D・Eに11点のダメージを与えますが、直後にD・Eから乱戦を宣言されます。続いてアルテがロストと同じ乱戦に参加し、D・Eに対して【ウインドカッター】。2体を倒しました。
 ラウディは開けた道を走って左手奥のスケルトンたちに乱戦を挑み、やはり半壊していたAを撃破します。リンダとルシエルはアキラの支援射撃を受けつつ右手のスケルトンたちを抑えにかかりました。ダメージが足りず、撃破はなりませんでしたがこれで大半はブロック可能。

GM ではスケルトンの手番だね。その開始時に……宙を舞っていた大量の人骨が集まり髑髏を形成、襲い掛かってくる! 「殺セェ!!」

「髑髏乱舞/必中」
 スケルトンの手番の開始時に宙を飛ぶ髑髏がPC全員に襲い掛かる。この攻撃は必ず命中し、「1d+4」点の魔法ダメージを与える。この攻撃は連続した手番には行われない。

ラウディ うは。キツイな。
GM 鬼のようだな、【骨の川】
リンダ こうでなくては!

 それぞれ5点〜10点の魔法ダメージを受けた一行にスケルトンが襲い掛かります。ラウディ、ルシエル、リンダは見事2回ずつの攻撃を回避しますが、右側から1体のスケルトンが乱戦エリアを通過してアキラに乱戦を宣言。命中させ、7点のダメージを与えます。

GM でもってラウンド終了時。ラウディのいる乱戦エリアでさらに3体のスケルトンが立ち上がった。内1体は目が赤く輝いているぞ。

「赤い目のスケルトン」
 スケルトンKの目が赤く輝いている。乱戦エリア内にいるこのスケルトンを攻撃や魔法の目標とする場合、「冒険者レベル+知力ボーナス」を基準値に目標値12の判定を行う。失敗するとランダムに選ばれた別のスケルトンを目標にしてしまう。

ルシエル 「うわあ、また増えたあああ!」
ラウディ 「ん、こいつだけ……赤い目だぜ……!」これが本命か?
GM スケルトンKにデータ的な差異はないよ。では2ラウンド目。全員足をつかまれろ。

 2ラウンド目。今回はラウディとアキラが難を免れました。
 
リンダ (スケルトンKを狙うには)ロストがラウディ巻き込んで【スパーク】じゃない?
ロスト ぶっ。
ラウディ かかってこい!(←笑顔)
ロスト 勇者過ぎない!?
リンダ なんとか死なないと私はラウディを信じてる!

 とりあえずものは試しとラウディがスケルトンKに斬りかかります。正しい目標を狙うことができ、見事命中、KのHPを13点削りました。これが決まれば、とアルテが【ウインドカッター】での追撃を放つものの、これは目標を間違えてしまいます。クリティカルして、1体倒しましたけどね。これで乱戦エリアにはラウディを含めて5体が参加。【スパーク】の最大対象数に収まります。

アルテ 【スパーク】撃ったらラウディお兄ちゃんまで止まったりしてね(笑)。
アキラ 怖いことを。
ラウディ ばっちこーい。
ロスト 「……ラウディ」構わないか? と言う声音。
ラウディ 「構わねぇぜ。俺が一発で倒される男に見えるかよ?」ハッ。
ロスト 「……分かった」

 ロストは意を決して乱戦エリアに【スパーク】を放ちます。ラウディ、スケルトン共に抵抗しますが、半減したダメージでスケルトンKは沈没。次の瞬間、すべてのスケルトンが崩れ落ちました。6つめの★を獲得。

ルシエル 「やった! 崩れたよ!」
ロスト 「すまなかったな、ラウディ」
ラウディ 「あ? 言ったろ。大丈夫だって。お前に謝れるンなんてな、骨が振るぜ」はっ。
ロスト 「っ。別に……悪いと思った時くらい謝って普通だろう……?」少し動揺して目を反らした(笑)。
ルシエル 「エルフ仮面様が照れた!」
リンダ 「デレた!」
ロスト 「……」ぷいっ。
GM (楽しそうだな)ここでさらに恐ろしいお知らせ。なんということか……このスケルトンたち、戦利品を一切落としません。
リンダ すげえ。
GM でも以前の犠牲者の遺留品なら探せば見つかるかも知れない。10分ここに留まるなら探索判定をどうぞ。
ラウディ 10分か……(渋〜い顔)。「とりあえず、手早くめぼしいものを探していこうぜ」
ルシエル また次のが出たら怖いねぇ(苦笑)。「うん、あまり長居はしないほうがいいと思うけど、急いでやっちゃお」
GM 川原は広いから全員振っていいですよ。

 この判断は功を奏し、プライズイベント。「高級な羽ペン(600ガメル)」を発見することができました。一行には告げていませんが、ここでは日を改めれば何度でも戦闘を行って★を得ると共に宝物を見つけることができます。一行は傷を手早く魔法で癒し、一路【麻薬窟】へと。

   押し込み強盗だって躊躇しないんです 13日目「夕方」【麻薬窟】

GM きみたちは薄汚れたスラム街のような場所に辿り着いた。暗い路地には異臭が漂い、浮民や奴隷と思しき人々が何人も座り込んだり寝転んだりしている。人々は皆、どんよりした眼で虚空を見つめているか、ぶつぶつと意味不明なつぶやきをこぼしているか。路地の奥には何があったのか、殴り合っている数人の男たちがいるぞ。
リンダ 「どうする、止める?」
アルテ 「喧嘩はよくないよ!」

 殴り合っていたのは自身が無敵の存在に思え、周囲すべてを敵とみなしてしまう「ダルクレムの夢薬」によって狂乱した二人のならず者。注意を引いてしまったアルテに襲い掛かってきましたが、特段の苦労もなく撃退しました。

ラウディ 「……ふん」ぴっと血を払い「こいつら、薬か……?」
ロスト 「恐らく、な」
ルシエル 「人間やめちゃったのね……」
GM そうこうしているとガラガラという音と共に、通りの向こうから荷車を牽いた2体のレッドキャップが現れる。
ラウディ・リンダ むむ。
GM レッドキャップはきみたちにはちらりと視線を投げただけでスルー。適当なところに荷車を置くと、転がっている男たちを数人荷台に積み込み始めるけど。
ラウディ 赤帽子が2つか、声かけていいかな。
ルシエル 話しかけるじゃなくて殴りかかるといったほうが正解なような?
ラウディ (笑)。
アキラ 一応、話してみようよ。
ロスト 「後を尾けてみる手もあるが。聞き出すか?」
ラウディ 「……そいつらを何処に運んで行くんだ?」声をかける。殴り始めるのは相手次第だな。
GM レッドキャップは「うん?」と振り向き、「ああ。この先に俺たちの勤め先、『夢の家』がある。「夢薬」という幸せな夢を見せる薬を売っているところなんだが」と応じる。

レッドキャップ 「彼らは「夢薬」によって幸せな夢の中にいるんだ。ただ中にはなかなか戻ってこない者もいて、こうして道端に座り込んでしまう。このままでは風邪を引くから、俺達が『夢の家』にある宿泊施設まで連れていくんだ。ま、顧客に対するアフターサービスの一環だな」

リンダ 「あら、親切ね」
ラウディ 「夢の家、ねぇ」
ルシエル 「あやしぃ……」
ラウディ 「ふぅん……その薬、望めば俺達にも売ってくれるのかい?」
GM レッドキャップ「特に制限はしてないはずだぞ。ものによってはそこそこの値段するけどな。買いに行くなら案内するか?」
ラウディ 「あぁ、案内してくれンなら助かる」静かに頷くぜ。
GM レッドキャップはとりあえず3人ほど荷車に積み込むと、「こっちだ。ついてこい」と案内してくれる。
リンダ てくてくと。
GM ついていくと、やがて5階建てほどの建物が見えてくる。のっぽな感じかな。「ここだ。あっちが客用の入り口になってる。俺たちは裏口からこいつらを運びこむんで、またな」がらごろと荷車を牽いてレッドキャップは裏口のほうへ向かっていくよ。
ラウディ ふむ、裏口についていって胴元を抑えたい気が。
ロスト そちらの方が良い気がするな。
リンダ・ルシエル こくこく。
GM とりあえず、『夢の家』にたどりついたことで★をあげよう。早くも7つめ。
ラウディ では裏口に向うレッドキャップの後をついていこう。
GM 堂々と? 特に視界を遮るものはないよ。裏口そのものはすぐ分かる。ちょっと大きめの両開きの扉。レッドキャップ、中に入っていい?
ラウディ む、ここで不意撃って倒すか?
アルテ 堂々と不意をうとう!
リンダ よしそれだ。
ラウディ では後ろからばっさりorぐっちゃりとやります。
GM 善良な労働者になんてことを!
リンダ しょせんちぬられたみちだー。
GM (このHPじゃ1ラウンド持たないな)特に警戒してなかったので、レッドキャップたちは悲鳴もあげずに首を飛ばされてしまったよ。
ラウディ 「案内してくれた礼だ」綺麗に斃しました。
アキラ 親玉は上かな? お約束的に。裏口から入る?
ラウディ 金属鎧もあるし忍び込むのはあきらめ、堂々と親玉を押さえに行こう。
リンダ 裏口の扉を調べます!(ころころ)12。
GM 仕掛けの類は見当たらない。内側からかんぬきがかかっている。【アンロック】は無効で【ノッカーボム】は有効。

 小爆発で錠前を吹っ飛ばす魔動機術【ノッカーボム】は派手に爆音が響きます。建物の入り口に使うとなれば、まず確実にすべての部屋に異変を悟られてしまうでしょう。

リンダ 「アキラ君、お願い」
ロスト 派手に行くんだな。
リンダ 電撃作戦ですよ。相手に体勢を立て直す暇を与えない。
ロスト GM、扉の上下に隙間ってある?
GM 下に少々。蛙の使い魔なら入れるぎりぎりかな。
ロスト よく分かったな。ちょっとだけ見てみますか。扉の下から見る分には中に何かいても安全のはず。
ラウディ ファミリア偵察ですか。
GM ぴょん吉の視界で見てみると物置っぽい部屋。正面に普通の扉。こちらは隙間はない。
ロスト 中は見れるけど蛙でかんぬきはどうしようもないんだよねー(笑)。
ラウディ ここから気づかれずに侵入するのは無理だな。
ロスト 表の扉の下からも見ておく? もういっちゃう?
ラウディ 一応表も見ていただきますか。表の方が手薄そうならそっちから。
GM 表は普通に怪しい店の玄関って感じ。やはり下に微妙な隙間はあるよ。覗かせてみると、中にはカウンターがあって、レッドキャップが2体座っている。視界の端に昇り階段、カウンターの奥に扉が見えた。商品らしいものは見当たらないね。たぶん奥だろう。
ラウディ 「ふむ……表の2体も片付けていくか」
ロスト 【ノッカーボム】よりは戦闘音の方がましかもね。ボムは確実に全体に聞こえそうだけど、戦闘音なら隣の部屋止まりくらいかも。
リンダ 「やるしかないわねえ」
ロスト 「数を減らすのは有効だからな」一気に全員来られるのと、小分けにできるかも知れないのは大分違う。
GM 強盗だぁー!

 一行は押し込む気まんまんで『夢の家』の玄関を開きます。とりあえずは客の振りをして油断させる算段。

接客係のレッドキャップ 「『夢の家』へようこそ。今日はどれにする? 「ダルクレムの夢薬」は100ガメル、「ブラグザバスの夢薬」は50ガメル、「メティシエの夢薬」は150ガメル、「ラーリスの夢薬」は25ガメルだ。「ラーリスの夢薬」を他と併用すると効果が長持ちするからオススメだぞ。そこの階段の上は「ラーリスの夢薬」を買った客のための無料休憩所になっている。泊まっていってもいい。ゆっくりしていってね!」
ラウディ 「よう。ここでいいものを売っているんだな。……今日は買ってもらいたいものがあるんだ」
リンダ 喧嘩を売りに行ったー!
ラウディ と言いつつ、剣でずばーっ! 「これだ!」
GM レッドキャップ「うん? 何をいってるんぎゃあああ(笑)」

 不意を討たれればレッドキャップ2体はどうやっても1ラウンド持ちません。扉の奥まで物音が響くかどうか、前衛たちに命中力で振らせてみるものの、達成値が高く、今すぐどうこうということはない様子。

ラウディ ゆっくり殺戮が幕を開けた……。
ロスト 「さて、何か言っていたな。まずは二階とやらへ行ってみるか? それとも……」と、カウンターの向こうを見やる素振り。
ラウディ 「まずは1階を押さえるか」
リンダ 奥の扉を調べて(ころころ)6ゾロ!
GM 罠はない。鍵もかかっていない様子。
ラウディ 「……流石だぜ」ヒュゥ。
リンダ 「さくさくいくわよ」扉を開きます。
GM 開けると幅3mもない狭い通路。東へ伸びて突き当たりに登り階段。開けてすぐの北側と南側にそれぞれ扉。

 『夢の家』1階見取り図

 ■■■■■■■■■■■■
 ■ 階段■ B 扉  扉   A:玄関・接客室。
 ■   ■   ■C ■
 ■ A ■扉■■■■■■   B:精肉工場。
 扉   扉     階段
 ■■■■■扉■■■■■■   C:裏口・物置。
 ■      ■   ■
 ■   D  扉 E ■   D:護衛待機室。
 ■      ■   ■
 ■■■■■■■■■■■■   E:“夢渡しの”ベルゼバリィの私室。

 一行は部屋Aの扉を開いて、通路に出るところです。まずはスカウトのリンダが左右の扉を調べることに。

リンダ では、錬技、【ラビットイヤー】! 聞き耳をして(ころころ×2)左が14、右が16。
GM 左の扉(部屋B)。何も聞こえない。扉の向こうからはかなり濃い血の匂いがする。
ラウディ いやんな光景の予感。
GM 右の扉(部屋D)。話し声が聞こえる。その達成値だと話してる人数も分かるな。恐らくは5人。汎用蛮族語。
リンダ 「こっちの扉に人がいる。数は……5人、蛮族ね」
ロスト まずは敵を一掃かな。左の部屋に誰もいそうにないなら好都合。
GM 室内の蛮族「3階の肉はそろそろいい頃合いじゃねえかな」「ぼちぼち貯蔵庫に移すかー」
ラウディ・アキラ 肉!?
ラウディ 「いくぜ! 速攻で制圧だ」
リンダ 「OK!」

 護衛の待機室に踏み込む一行。探索判定を忘れていて、鍵に一瞬阻まれるなんてマヌケな光景もありましたが、幸い薄い扉だったのでそのまま蹴破ります。室内にいたのはボガードが2体、レッサーギルマンが2体、ゴブリンシスターが1体。

ラウディ 「さぁ、そこまでだ」
GM 室内の東側にも扉が一つあるよ。蛮族「手前ら、強盗かっ! 上等だぁ、生きて帰れると思うなよ!」「見るからに魔法使い混じってんぞ! 後ろ、散らばって遮蔽取れ!」一斉に散開する蛮族たち。わりと戦い慣れた動きだ。
ラウディ 増援がいるか。
アキラ 「無事に済まないのはそっちのほうだ!」

 1ラウンド目。先制はPC側。ロストはいつも通り【ライトニング】を放ちますが、後衛の蛮族3体が散開したため、巻き込まれたのはゴブリンシスターと前衛のボガード1体のみ。それでも重傷を負わせます。アルテはボガードAに乱戦を宣言して《魔力撃》で殴りかかるも、外れ。ラウディが続き、【キャッツアイ】と【ビートルスキン】を使用して前線を固めます。攻撃は命中し、ボガードAを倒しました。

GM 前線が崩れそうだ。3m後方にいたレッサーギルマン2体も次の手番で乱戦に参加しよう。
リンダ そうか、後ろの奴らもボガードの乱戦エリア内にいて、こっちからもゴブリンシスターに乱戦宣言が出来る距離か。
ロスト 次にシスターが動こうとしたら確実に乱戦に巻き込めますね。

 続いてリンダが無傷のボガードBを攻撃、〔剣の加護/運命変転〕を使用してダメージを通します。アキラの射撃もボガードBに命中しますが、撃墜には惜しくも2点足らず。ボガードBはルシエルの【フォース】によって倒されました。
 2体のレッサーギルマンはリンダに「牽制攻撃」を試みますが、どちらも回避成功。さすがに安定しています。ゴブリンシスターは自身に【キュア・ウーンズ】をかけ、傷を回復させました。そして……。

GM 1ラウンド目の終わりに奥の扉が開き、一見したところ豪奢な服に身を包んだ美貌の青年、が顔を出す。青年「何事じゃあ!」 蛮族「ベルゼバリィの旦那ぁ! 押し込み強盗でさあ!」

“夢渡しの”ベルゼバリィ 「なんじゃとう……ゆっくりしていってもらえぃ!」 叫び返した青年は「ふんっ」と全身に力を込めたかと思うと、身の丈2mを超える灰色の鬼に変身!

 姿を現したのは『夢の家』の主、“夢渡しの”ベルゼバリィ。2話ぶりに登場する「名前を持つ蛮族」ですが、誰も知名度11を抜けず、正体は分かりませんでした。ちなみに、ベルゼバリィのみ固定値ではありません。

ML5“夢渡しの”ベルゼバリィ(グレイレッサーオーガ)種別:蛮族
 知能:人間並み 知覚:五感(暗視) 言語:汎用蛮族語、交易共通語、オーガ語 生息地:霧の街 反応:敵対的
 知名度/弱点値:11/15 先制値:13 移動速度:14 生命抵抗力:6(13) 精神抵抗力:7(14)
攻撃方法命中力打撃点回避力防護点HPMP
武器7(14)2d+66(13)3625
特殊能力弱点:魔法ダメージ+2
「真語魔法3レベル/魔力6(13)」
 3レベルまでの真語魔法を行使できます。
「魔法適性」
 戦闘特技《魔法拡大/数》《魔法誘導》《ワードブレイク》を修得しています。
「痛覚過多」
 激しい痛みに対するこらえ性がありません。一度に13点以上HPが減少するダメージを受けると、次の自分の手番の終了時まで回避力判定と行使判定に−1のペナルティ修正を受けます。
「人化」
 一瞬で、肉体を本来の姿と、かつて喰らった人族の姿とに変化させられます。「人化」を使っている間は命中力、回避力、生命抵抗力、精神抵抗力が1点減少し、最大HPと最大MPが−5されます。この能力は補助動作として使えます。
「幸せな夢の中で殺す。ああ、ワシって慈悲深いのう」
 “翠将”ヤーハッカゼッシュの委任を受け、麻薬「夢薬」を取り扱う麻薬窟『夢の家』を経営するグレイレッサーオーガです。
 彼の販売する「夢薬」を服用した人族は肉の味が良くなると人気があるため、彼は重度の中毒者を殺し、美食家の蛮族たちに高値で卸しているようです。
 通常のレッサーオーガよりやや優れた優良種であり、享楽的な性格ながらも魔法の研究には熱心なため、思いのほか巧みに魔法を使い分けて戦います。
戦利品
自動インドミタブルポーション(160G)
2〜7銀貨袋(1d×50G)
8〜10宝石(1d×150G)
11〜めずらしい宝石(1.500G)


ラウディ 「よう薬売り。出てきやがったか」
ロスト うん、全然分からない。まぁとりあえず殴ろう(笑)。

 2ラウンド目。ロストは後衛のゴブリンシスターに【スリープ】を放ち、眠らせます。ラウディ、アルテがレッサーギルマンAを攻撃し、協力して倒しました。リンダとアキラがレッサーギルマンBを攻撃しますが、共に回避。新たに乱戦に参加したルシエルのみ命中させ、レッサーギルマンBにダメージを与えます。

 蛮族たちの反撃。レッサーギルマンBはリンダを攻撃するものの、回避。ベルゼバリィはゴブリンシスターを蹴り起こしますが、直後にリンダに乱戦巻き込みを宣言されてしまいました。そのゴブリンシスターは起き上がりつつ、自分とレッサーギルマンAに【キュア・ウーンズ】。

ラウディ ゴブシスにも乱戦を宣言〜。
ロスト いやー、シスターはね。敢えてそのまま放置して、次で寝かそうかと思ったり……。
ラウディ あ、そう? じゃあ乱戦宣言はなしで。
GM そちらの番だよ。3ラウンド目。
ロスト ゴブリンシスターに【スリープ】。ここ重要だなあ。『マナよ……眠りを誘え! 』(ころころ)よし、17。
GM 沈没。
リンダ よし、もうベルゼバリィしか殴らなくていい。
ラウディ 集中攻撃するだよ。ベルゼバリィに攻撃。(ころころ)15!
GM (ころころ)13。命中。
ラウディ 「オラァ!」(ころころ)15点だ! ズバーッ!
GM (「痛覚過多」の誘発には1点足りない、と)いてて。
リンダ (GMの判定を見て)しかし、回避が6か。高いなあ。まあやってみるか。ベルゼバリィに攻撃。(ころころ)はは、10。
GM (ころころ)15。あっさり剣で受けられたぞっと。
リンダ 「うわ、ヤッパリ強い!」
アルテ ベルちんに【ウインドカッター】! 「風の妖精さーん!」(ころころ)11。
GM 抵抗は回避より高いのだが(ころころ)まさかの出目3。
アルテ このチャンスは天の配剤!(ころころ)アルェー? 7点だけ。
リンダ よし、アキラ、ヒーローに!
アキラ 【クリティカル・バレット】をベルゼバリィに!(ころころ)15、どうだ!
GM (ころころ)同じく15で回避! フハハ、【ターゲットサイト】まで入れるべきだったな。

 ルシエルがこの後レッサーギルマンBを攻撃するものの、外れ。レッサーギルマンBがリンダを再び攻撃しますが、やはり当たりません。

GM ベルゼバリィ「おのれ、人族ごときがぁ! 真、第一階位の攻ヴェス・ヴァスト・ル・バン瞬閃、熱線スルセア・ヒーティス“光矢”ヴォルギア!」

 ベルゼバリィは乱戦に参加しているラウディ、アルテ、リンダ、ルシエルに【エネルギー・ボルト】を放ちます。ルシエルに対する行使判定のみ1ゾロで不発。ラウディとリンダが驚異的な達成値で抵抗しますが、アルテは直撃を受け、深手を負います。

 4ラウンド目。リンダはレッサーギルマンBが鬱陶しくなったらしく、攻撃しますが、外れ。ラウディはベルゼバリィに再び攻撃を命中させ、13点のダメージ。ロストがベルゼバリィに【パラライズ】をかけるものの、抵抗されます。アルテはベルゼバリィとレッサーギルマンBに対して【ウインドカッター】。再びベルゼバリィの抵抗を破り、10点のダメージを与えました。

ロスト ベル様、女の子に弱い(笑)。
GM うるせえ。<剣の欠片>分に突入。
リンダ お、これはもうすぐだ。アキラ〜、やっちゃえ。
GM きみは実力的には当たるんだよな。どうぞ。
アキラ 【キャッツアイ】をかけなおし、【ターゲットサイト】+【クリティカル・バレット】をベルゼバリィに。(ころころ)命中16。
GM 大盤振る舞いきた。(ころころ)14で食らっちゃったな。
アキラ (ころころ)12点です。
GM まだ立ってはいるよ。
ルシエル 【フォース】いきます!

 この【フォース】もダメージは与えるものの、ベルゼバリィを倒すには至りません。ちなみに戦闘中でしたが、ここで時間が迫ってきたので、一度セッションを中断しています。いやあ、見るものが多くて時計が目に入っていませんでした。ちょっと反省。

GM 再開〜。政府公認の薬品店『夢の家』に押し込んだきみたちは、道案内をしてくれた親切な従業員2人を惨殺した後、店内を血の海に。さらに待機室にいた警備員数名に次々と凶刃を突き立て、今まさに経営者であるベルゼバリィさん57歳をもその手にかけようとしているところ。
ロスト ひ、酷い説明だ……。
ラウディ はははー、シノギをよこせやー!
GM ……何か、事実関係に相違ある?(笑)

 4ラウンド目の後攻。ベルゼバリィは近接戦闘の技量で唯一自身を上回るラウディを倒すべく【リープ・スラッシュ】を放ちますが、抵抗されてダメージは5点だけ。レッサーギルマンBは回避力に劣るルシエルを攻撃。GMはダメージまで振ってしまいましたが、不思議な出目で回避成功(ルシエル 避けてる! 避けてるよ! GM よけるわけがないとおもいましたごめんなさい。 一同 (笑)。)。

アルテ うっとうしいなー。もうレッサーギルマンBから倒しちゃえ。《魔力撃》!(ころころ)15で命中、(ころころ)15てーん。
GM そ、それは……ふぅ、1点残りました。
ロスト ちっ。
リンダ ではわたしがいきますよ。(ころころ)13で命中、(ころころ)7点です。ちくちく。
GM 沈みました。
リンダ 「ラウディ!  後はまかせたわよ! ルシエルはそれなりに頑張って!(笑)」
ラウディ 「あぁ、任せときな……きっちり、切り倒してやっからよ!」ぐっと剣を振りかぶり、ベルゼバリィにお返しだ!(ころころ)15!
GM ベルゼバリィ「おのれおのれ肉の分際でぇー!」(ころころ)14。惜しくも命中。
ラウディ 競り勝ったぜぇ! ダメージは(ころころ)あ(ころころ)あ(ころころ)あ(ころころ)……。
GM 今度はお前か。
ロスト・アキラ すげぇ。
ラウディ はは、45点です。「……その肉に、斬り殺されるんだな!」 首をすぱんと跳ねにいきました。殺意殺意!
ロスト 「……流石だ、な」くす、と小さく笑みを。
GM 首が飛んだような気がするが、それでは最後の台詞がしゃべれない。胴を袈裟懸けにされ、「ぐ……わ、渡さぬぞ、『夢の家』はワシのものじゃ、ワシの……も……」それでも口を開こうとするベルゼバリィの瞳から光が消え、巨体がゆっくりと崩れ落ちる。
リンダ 「やったわ!」
ラウディ 「夢を見る、ってツラでもねぇだろ」
ルシエル 「あんたも肉なのよ、生き物は皆平等なの……必ず、死ぬのも、いっしょ」
リンダ 「真実ねぇ」
ロスト 「さて、一応終わったが気は抜くな。あちらのとどめが残っている」と、ゴブリンシスターを指す。
ラウディ 「しっかりと息は止めとかねぇとな」

 ゴブリンシスターはそのまま永遠の眠りに。一行は倒れた蛮族たちから戦利品を巻き上げ、かなりの額を手に入れます。

アルテ 「頭がくらくらする……」精神力不足でふらつき。
リンダ 「アルテがふらついてる! アキラくん、今よ!」
アルテ 残念、今回はるっしーによっかかるの。
リンダ アッー!(笑)
ロスト 「これだけの音を立てても増援が来ないところを見ると、他にはもう居ないのだろうとは思うが。念のため注意はしつつ、建物内も改めておくべきだろう」
アキラ 「調べたら少し休んだほうがいいかな」
ラウディ 「結構消耗したからな」
ロスト 「アルテ。済まないが、もうしばらく辛抱しろ。気を抜くのはここが完全に安全と分かってからの方がいい」

 一行は限界近くまでMPを吐き出して魔法で傷を癒すと、建物の調査に乗り出します。もうここには蛮族は残っていません。まずは血の臭いがしていた部屋Bを改めます。

リンダ 「何も聞こえないわね……」
ロスト 「変わらずか」
ラウディ 「ちと下がってな」アルテたちに声をかけつつ、ゆっくり開けてみようか。
ロスト 後ろの子等の視界を塞ぐように立っておこう。
GM 室内の様子? モザイク。
一同 やっぱり……(力無い笑い)。
GM テーブルの上にはのこぎり、ナタ。部屋の隅に一抱えほどの樽が2つほど。床と言わず壁と言わず赤黒い染みで元の色が分からないね。部屋の東側に扉。位置関係からいって、裏口からロストが覗いた部屋への扉だ。
ルシエル 「ねぇねぇ、何があるの?」
ロスト 「予想通りだった。見ない方が良い」
リンダ 「ふーん……」
ロスト 「おそらく東側の扉の先は分かっている。一応念のため、見てきてくれるか?」と言いつつ、ルシエルの目を軽く押さえる。
ルシエル 「ぶーぶー」
ラウディ 「ああ」では東側の扉を見に行こう。裏口かな?
リンダ てくてく横を行くよ。スカウトも必要かもしれない。
ロスト 私は子供達を見てます。曖昧な笑みを浮かべて、ルシエルの頭を宥めるように微かに撫でておく。
ルシエル ぷくーっとふくれつつ。
GM 予想通り裏口。その東側の扉には何の仕掛けもないようだね。強いて言えば、ちょうど荷車が通れそうな横に広い扉だが。
リンダ 搬入口かな。
ロスト おそらく。路上で拾った人をそのまま運び込んでいたんだろう。
リンダ そして肉にするわけか……。
GM 室内の様子もその推測を裏付ける感じ。副業で稼いでたもんでね。
ロスト 扉の向こうだけ確認して戻って貰いましょう。扉はきっちり閉め直して、次は待機室の横(部屋E)かな?
リンダ 「反吐が出そうだわ」
ロスト 「悪かったな。気分は平気か?」
ルシエル 「ねえ、中に何があったの?」
ロスト 「ろくでもない事実だけさ。忘れておけ」

 部屋Eあらため、ベルゼバリィの私室では執務机の中から『夢薬販売委任状』を入手。「夢薬」の現物がポーションの形態で200本もありましたが、すべて破壊します。また、<ヒーリングポーション+1>を3本と、ベッドの下から細長い木箱を発見しました。

ラウディ 「(委任状を手に)は。これを持っていけば今回の仕事も達成だな」
ルシエル 「あれ? なにこれー」ベッドの下からずりずりと木箱を引き出し。
ラウディ 「まだなんか隠してたのか。なんだこれは」
ロスト 「ん……?」
ルシエル 「秘密の小箱?」あけてみよう。
GM 小箱ってほど小さくもないです。ただの木箱。鍵穴も何もない。
ロスト 「待て、調べてか……」だが間に合わない、と(笑)。
ルシエル ぱか。猿の手が入ってたら怖い。
リンダ 猿の手「力が欲しいか……?」
ルシエル ひー! 三つの願いがー。破滅ぅー(笑)。
GM 中には、布で包まれた杖か何かに見えるものが。布をほどいてみると、精緻な意匠を凝らしたメイスかなと。一般的なものではない。
ルシエル 「あ、これメイスだね! 良くわかんないけど!」
リンダ これは妹キャラ強化フラグ? 宝物鑑定してみようか。(ころころ)9しかないや。
GM 知名度8だから大丈夫。<凝った意匠のハーフメイス>。片手持ちのBランク<メイス>で必要筋力10の威力15。取引価格720ガメル。
リンダ 「ルシエル! あんた筋力どんなもんだっけ」
ルシエル 「アルテねぇちゃんにちょうどいいんじゃない? あたしにはちょっと重いかな」
ラウディ 「重いかぁ? 指輪とかでなんとでもできんだろ」
ルシエル 「うん、筋力増強指輪があれば持てる感じ」

 これは近い将来のことを考えて、ルシエルの手に渡りました。そういえば、精肉工場での出来事があったせいか、探索中にはこんな会話も。

リンダ 「ねえ、ロスト。ちょっと過保護じゃない?」
ロスト 「……そうか?」
リンダ 「無菌培養は生きていけないわよ、特にこの街じゃね」
ロスト 「まぁ……そうだがな」
アルテ 「わたしは平気だよー。じゃなかったらメイス持って前に出れないもん」
ロスト 「リンダの言うとおりかもしれん。ただ……それでも、出来ればあまりろくでもないものは見せてやりたくないと思うのは、保護者的な年の者としての感傷なのだろうと思う」
リンダ 「ロスト、あんたがこの子達を永遠に守れるの? そんなことできっこないじゃない。中途半端な親心なら、やめておくべきだわ。子供って、案外頑丈なものよ」
ロスト 「ああ……だが、せめてこの町からは解放する。それまでは、護るつもりだ……過保護になりそうならまた注意してくれ」肩を竦めて。
リンダ 「そうするわ。でも、貴方はまず先に、自分を救うべきじゃないのかしら?」仮面を見るよ。
ラウディ 「おい、言い争いかなんかしらんが、探してくれよ?」声をかけ、机をやや乱暴にごそごそ。
ロスト 「ああ」ラウディに頷きつつ、片手を仮面に当てる。「僕は……、救われるにはあまりにも酷い罪を犯している」小さめの声で。「ラウディとアルテを無事に街から逃がすこと。……それが、せめてもの罪滅ぼしの一つなんだ」
リンダ 「……そう」

GM 階段から上を探索してみると、2階から5階まで全く同じ構造です。建物西側から階段室、寝床をいくつか用意した休憩室、隠し扉を挟んで一階通路にあった階段のある部屋と並んでいる。
ロスト 5階まであったのか。で、危険は?
ラウディ 伏兵とか、宝物とか。
GM 危険も宝物もないが、全部の階を回ると2、3、5階に1人ずつ「肉」候補と思しき「夢薬」中毒者が寝転がっているのを発見したよ。特に縛められていたりはしないんだけど、いずれも反応しないし、まるで動こうとしない。
ルシエル 額に肉って書いてあるんですね分かります。
アキラ この建物自体燃やしたくなってきた……。
ルシエル 放火はいけませーん(苦笑)。
リンダ 「薬を全部処分してしまえば、そのうち抜けるんじゃない?」
ラウディ 「とりあえず、動かねぇなら放っておくぞ」

ロスト で、とりあえず危険がないのを確認したところで、相談なんですが。このまま戻る? 休んでからにする? ここで休息できるかはGM次第なんだけど……。

 『ミストキャッスル』本来のルールでは、安全が保障されている場所でのみ自由に休息を取ることができます。無論【麻薬窟】はこれに含まれませんが、宿泊施設があり、建物内の敵は掃討してあるとなれば休息を取れても不自然ではありません。無条件に却下はしないことにします。

リンダ 建物の中で休めば襲撃はありますまい、と思いたい。
ロスト 建物内の条件的には休息出来なくはないかなと。MPのこともあるんですけど、今から夜なんですよ(苦笑)。
一同 休みた〜い。
GM (気持ちは分かるよ)休もうとすることはできるよ。ここを「安全な建物」と判断するのはもちろん自己責任だけどね。
アキラ 夜に出歩くよりはましかな、と思う。
ロスト 戸締まりをした上で、部屋の前に見張りを立てたらどうだろう?
GM (襲撃の危険ははっきりとあるんだ。遠回しに警告はしておくか)全滅せずにこのブロックを出られたら8つめの★をあげるからね。

 一行は相談の末、建物全体の戸締りを確認後、ベルゼバリィの私室で魔法使いたちが休息し、ラウディとリンダが扉の外で見張りをすることに決めます。とりあえず1tb休息して様子を見る予定。

ロスト じゃあ、死体を回収して、怪しい跡を消してから休みましょうか。出られたら★って言われたのが気になりはしますけど。
ルシエル 全滅せずに、だってさ!
ラウディ HAHAHA!(笑)
アルテ 「ベッドだよ! ベッド!」
ラウディ 「寝ろ」
リンダ 「見張りしてるから、鍵を閉めて魔法使いは3時間休憩ね」
ロスト 「すまないな……」リンダに一言謝ってから休ませてもらう。このままではまるで役に立たん(笑)。
ラウディ 「見張りは交代だな」
アキラ ベッドによっかかって寝てよう。
アルテ じゃあ、そんなアキラを寝相が悪くていつの間にかベッドに引き込む。
ラウディ い、いかん、扉の外だ!
ルシエル ごろごろー、床の上を縦横無尽に転がるルシエル。
GM 配置は了解しました。では、休息。みんな2dしてみて。

 「夢薬」には中毒者の肉の味を蛮族的味覚において良いものにする、という副次効果があり、ベルゼバリィは蛮族たちに人族の肉を振舞う料理店に連日「肉」を卸す副業を営んでいるという設定がありました。店内に売り上げ金を置いていないことからも『夢の家』とは別の拠点が存在することが推測できます。GMは1tb(4時間)の間に蛮族たちがここを訪れ、異変を察知する可能性は充分にあると判断、急遽襲撃表を作成し、偏った出目に異変に気づく蛮族の存在を割り振りました。結果……。

GM (1/6の確率にいる奴らがそれなりに気づいちゃったな。次のtbには踏み込めてしまいそうだ)出目は4、5、8、9、10、10と。カキカキ。はい、「深夜」になりましたよー。何事もない平和な夜です。
ラウディ 「(……数時間は経ったか)」
ロスト 一度起きてラウディ達のところへいこう。使い魔は寝室へ置いて、がちゃり。「お疲れ」
ラウディ 「よう。何も来る気配はないぜ」
リンダ 「いい加減眠いわ」
アキラ じゃあ俺も起きようとしてアルテに捕まれてるんだ。「う、動けない〜」
アルテ 「くぅ……すぅ」しっかりとホールド(笑)。
ロスト 「一応、方針を話そうと思ってやってきた」
ラウディ 「夜が明けるまではここで過ごしてもいいんじゃねぇか」
ロスト 「それでも……いい。……ただし、気付かれなければ、だが」思案気な顔です。
GM (面倒なことになるぜ)政府公認の薬品店、夜行性の従業員、売り上げ金が見当たらない事務所……。
ロスト 「先程はあまりに消耗が激しかったから、休息せざるを得なかったが……これから長屋まで移動してから改めて休むという選択肢も今ならある、と思う。ただ……」二人を見やって「二人には、無理をさせてしまうのだが……」
ラウディ 「ふん……」肩を回し「別に睡眠を少し欠いたくらいで死にゃしねぇよ」
リンダ 「きっついけどね。まあ、ここからはあんたたちにメインを任せるわ」
ロスト 「……すまない。どうも、嫌な予感がするんだ」少し迷ってフードをとって「それから……ありがとう」
ラウディ 「おい、礼を言われるほどのことでもねぇだろ。そんなしんみりとした声で言われちゃな。じゃあ、寝ているのを起こしに行くか」
リンダ 「あんたでもお礼言うんだ? ふふ、いいわよ、気にしないで」
ロスト 「……あ、ああ。夜中の移動は危険だ、気を引き締めていこう」少し言葉に詰まりながらフードを被りなおします(笑)。

ラウディ 「(扉を開け)あ、こら、なんて格好で寝てやがる」がっしりとアキラを離さないアルテを引き離し。
アルテ 「……ふぁ、……ふぇ?」超寝ぼけ目。
アキラ 「すっごい心臓に悪かった……」
GM それってアキラのMPは回復してるのか?(笑)
ロスト 「……」くす(笑)。温かく見ながら、使い魔を回収してます。
ラウディ 「ちょっと早く発つことになった。今のうちに出るぜ」
アルテ 「ん、わかったよラウディお兄ちゃん」
アキラ 「何かあったの?」
ラウディ 「何も起きてねぇが。起きねえうちにいこうってことだ」
ルシエル 「でも二人は寝てないけど……大丈夫なの?」
リンダ 「まあ、帰るまではなんとか持たせるわよ」
GM では移動先を決めてください。オススメは南方向に1マスです。
ロスト 【常夜の回廊】へいくかぁぁあ!(笑)

   はじめての夜間移動〜危険がいっぱい♪〜 13日目「深夜」【嘆きの広場】

 一行は順当に→【嘆きの広場】→【袋小路長屋】と移動することで方針決定。夜間なので移動中に遭遇があるかを判定してもらいます。

ラウディ (ころころ)6。平均的だが。
GM うん、平均的に夜間遭遇が起こりました。次は何が出たか1dしてもらうのですが、6はヤヴァイです。じゃあロスト、1dをば。
ロスト げ、わたし!? せ、責任持って振ろうじゃないか! くぅ!(ころころ)5。
ラウディ セ、セーフ。
GM おしい……おしぃぃぃいいい……。深夜の強盗団が現れたぜ。
ロスト にんげんだー。
ラウディ 「なんだ、俺は眠いんだよ……寄ってくんな」

 遭遇したのはボーアに乗った追いはぎ、悪に手を染めた神官(ラーリス)、堕落した魔法使い(妖精使い)の3体。戦闘ではロストがせっせと妖精使いに【スリープ】をかけ、時間を稼いでいる間に神官と追いはぎを殴りまくり。ラウディが追いはぎから〔剣の加護/運命変転〕をダメージに使用した痛打を受けるものの、それ以上のダメージをお返しして撃破。消耗は激しくなったものの、特段の苦戦はせずに撃退します。

リンダ 「いい加減、消耗しているし、戦いはしたくないわね」
ラウディ 「ふん、蛮族のもう数匹くらい俺が殺してやるさ」
ロスト 「喧嘩を売るのは出来れば万全なときにして欲しいがな」
GM 【嘆きの広場】でのランダムイベントいきますよ。1dを出てないイベントが出るまで振り足していくので、5dくらいお願い。
アキラ (ころころ×5)2、6、2、1、2。
GM おやま。広場をちょっと過ぎたあたりで、道端に誰か倒れているようだ。
リンダ 「あらら」
ルシエル それはててててーっと近寄ってく。
ロスト 「……いちいち構うときりがないぞ」とは言いつつ、諦めている(笑)。
GM ルシエルが近づいてみると……その人物には、首が無い。むくり。
ルシエル さんちぇっくー!(笑)
アルテ 「わーっ!? 首が行方不明!」
ロスト 「……! ラウディっ!」鋭く叫ぶ!

 なんでこんなところで倒れているのか知りませんが、首無し死体はグールメイジ。遠慮なく起き上がります。奥に控えていたのは2体のグール。グールメイジは4レベルまでの真語魔法を使う強敵です。あ、首が無くたって何故か魔法は使えますのでね(笑)。

ラウディ 「よくあることさ」駆け寄り、押しのけるように前へっ! 「こうやって死体が起き上がってくるのもな!」

 1ラウンド目。先制はPC側。距離が近く、ルシエルが前にいるためロストは【ライトニング】ではなく【スパーク】を放ち、3体のアンデッドを傷つけました。駆け寄ったため1人グールたちから3mの距離にいたルシエルは【フィールド・プロテクション】を唱えます。

GM 敵勢力からの魔法は基本、抵抗しますので範囲効果でも問題ありません。その系統の魔法を使えるユニットがいれば別ですが。
ルシエル (ころころ)発動しました。
GM グールたちから乱戦宣言しておきましょう。中心点は宣言したやつの座標、と。
ロスト これは、【フィールド・プロテクション】が掛かってから引き寄せられるので良いんですね?
GM うん。

 乱戦状態でないキャラクターは「制限移動」で移動できる距離内で敵対するキャラクターが行動する際、乱戦エリアを構築する宣言を行えます。この場合、乱戦エリアの中心点は乱戦を宣言したキャラクターが「制限移動」の範囲内で自由に定めることができます。この宣言によって移動を妨害することも可能ですが、移動を伴わない行動に対しては割り込めず、主動作の処理を終えた後で乱戦状態に移行する、としています。

 続いてアルテ、ラウディ、リンダが乱戦に参加し、グールメイジを集中攻撃。アキラも命中させ、グールメイジ本来のHPを削りきります。

GM グールメイジ、<剣の欠片>分に突入した。次のラウンドには倒れそうなのでおもむろに【ライトニング】。確定対象は後衛のアキラ。
ラウディ 「ふん。……魔法か、面倒だな……!」
GM グールメイジ『真、第四階位の攻ヴェス・フォルス・ル・バン閃光、雷撃シャイア・エルタリア“稲妻”ランドルガ! 』 行使判定の達成値は13。

 この【ライトニング】にはアキラの他にルシエルとアルテ、2体のグールが巻き込まれ、全員が抵抗に失敗。13点の魔法ダメージを受けます。グールたちの攻撃はラウディとリンダに向かいますが、これはすべて回避成功。

ロスト アルテの【ウィスパーヒール】が光るところなんだけど。ここは確実に落としたほうがいいかも。グールメイジの抵抗は?
GM 固定値で15。
ロスト ごめん。それ魔法通らん。追い討ちの【エネルギー・ボルト】に取っておく。戦士陣お先にどうぞ。
ルシエル じゃあグールBをぽかり!(ころころ)6ゾロで命中、(ころころ)7点。
ロスト あああ、ルシエルは命中も高いし、最悪【フォース】もあるから待機して欲しかったのね……ってか、回復が……。
ルシエル あ。
アルテ まあ、どうにかなる! と、信じよう!
リンダ グールBをサクリ!(ころころ)12で命中、(ころころ)9点。
GM 沈みました。
アルテ 《魔力撃》GO! グールメイジ覚悟っ!(ころころ)あぁん、12。外したぁ。
ラウディ 前で沈みそうなのは、ルシエルとアルテ……ルシエルかな? 《かばう》宣言入れつつ、グールメイジに攻撃(ころころ)12。
GM かわしましたよ。グールメイジのHPは(<剣の欠片>を計算に入れない)推測値で−3。
アキラ グールメイジに【ソリッド・バレット】。(ころころ)う、12で外しました……。
ルシエル 12が続く呪い……?
ロスト ん……色々と狂ったなぁ……悪いけど気絶者を確実に出さない戦法が見つからない。
アルテ まあ、しょうがないよ。やれるだけやってみてください。
ロスト んじゃ横にずれつつメイジに【リープ・スラッシュ】。(ころころ)18で抵抗抜いたぞ。(ころころ)15点。「落ちろ……!」
GM (計算して)まだ立ってる。
ロスト やはり足りんかー。
GM ではこちらの反撃。グールメイジは抵抗しなかったやつを殴ろう。(ころころ)アルテだ。命中13の2回攻撃。
ラウディ むむ、アルテにいったかー。
アルテ (ころころ)キャー。(ころころ)キャアアー。両方食らっちゃったの。
GM ダメージの1つめが(ころころ)15点。立ってる? 気絶したら乱戦エリアから外れるから「2回攻撃」での追撃はないけど。
アルテ あ、【フィールド・プロテクション】のおかげで残り1だったよ。さあ、2回目をおくれ(達観した表情)。
ロスト 「アルテ……ッ! ……く」
GM 裏目に出たか。(ころころ)13点。
アルテ 合計4点軽減して、HPは−8です。
ラウディ 「アルテっ!?」
ルシエル 「アルテちゃん!」
アルテ 「あっ……?」生死判定は(ころころ)おお、生きてはいる。
リンダ 「アルテ! これは参ったわね」
アキラ 「早く倒してアルテを助けるんだ!」
ロスト 「……落ち着け。これ以上判断を誤って犠牲を増やしたくなければな。まだ、……助かる」

 はじめての気絶者発生です。この後グールがラウディを攻撃しますが、回避成功。一行は怒涛の反撃でアンデッドたちを全滅させました。

アキラ 「アルテ、しっかり!」
GM 近づいて脈を取ってみると息はあるようだ。
ラウディ 「死んじゃいねぇ……!」
ルシエル 「大丈夫だよ!」【アウェイクン】を(ころころ)成功。【キュア・ウーンズ】も(ころころ×2)HP10まで回復。
アルテ 「うきゅー。あ、みんな……」ぱちっと目を開き。
ラウディ 「……大丈夫か」
ルシエル 「良かった、ごめんねアルテちゃん!」
アルテ 「うん……ごめんねみんな、心配かけちゃって」
ロスト 「いや。……無事で良かった」息を付き。
ラウディ 「生きてりゃいい。ひやっとしたぜ」ふ、と吐息。
アキラ 「本当だよ、無事でよかった」

ロスト 「……ルシエル」回復が終わったところで静かに呼ぶ。
ルシエル 「うん」呼ばれて振り向くよ。
ロスト 「僕が何を言いたいか分かっているか?」
ルシエル 「……」少し考えて「うん」
ロスト 「……ならいい。戦闘に置いては一瞬の判断の誤りが惨事を招く。重要なことは、自分の役割を間違えないことだ……気を付けてくれ」ぽん、と頭に軽く手を乗せて。離れる。
ルシエル 「……うん」しょぼん。
ロスト 慰めるのは私の役目じゃないんだよ……っ。ばとんたっち(笑)。
ラウディ 「話は終わったか。じゃあ、行くぜ」

アキラ 心配そうにアルテの隣にいる。
アルテ 「もう大丈夫だよっ。ありがと!」アキラの手をぎゅっと握って笑顔。
アキラ 「ぶ、無事ならいいんだ」いきなりでちょっと顔赤い。「ええと、じゃあ帰ろうか」そっと手を握ったまま。
一同 おお……(笑)。

ルシエル 一人グレーな色彩で歩いてます。
リンダ 「ほら、ルシエルも元気だしなさいよ」
ラウディ 「……なんかいつもと違うな。また風邪でも引いたのか」
ルシエル 「うん、たぶん(ぐしゅ)」
ラウディ 「なら早く風邪は治さないとな。……お前は全員の役に立つ」
ルシエル 「そうかな、そうだといいな」
ラウディ 「俺がアルテも横にいたのにお前を庇いに出たのは、お前が役に立つからだ。忘れんなよ……はやく、治せ」ぶっきらぼうに言いつつ。見るものか、アキラたちなどー。
ロスト おにいちゃん……(笑)。
ルシエル 「うん、がんばる」

 ちょっと、お兄ちゃんがかっこいい。強敵との遭遇を切り抜けた一行はしんみりと移動を続けます。空気を読まないGMは容赦なく遭遇判定を行わせますが、幸い何事もなく【袋小路長屋】に到着しました。早起きなミランダ婆さんが一行を出迎えます。

ラウディ 「よ、早いな婆さん」さすがにずたぼろの一行。
GM ミランダ「おや、お前たち。こんな時間に……ってぼろぼろじゃないかい。大丈夫なのかい?」
ロスト 「……無事では、ある」
アルテ 「大丈夫、生きてる生きてる!」
アキラ 「何とか大丈夫だよ、ただいま」

 1日で5回の戦闘を行い、もはやMPが限界に達していた一行も、ようやく身体を休めることができました。これで大型クエストである「夢薬」関連のイベントは終了。やっとミッション「荷物の輸送」に取り掛かることができます。一行は「朝」「昼」と休息を取り、残りのtbで【露天市場】へ移動。物資を買い足しました。

ロスト ラウディに<疾風の腕輪>、ルシエルに<剛力の指輪>、アキラに<正規品のサーペンタインガン>と<正規品のロングボウ>、アルテに<正規品のヘビーメイス>と<正規品のハードレザー>、さらに<知性の指輪>。わたしも<知性の指輪>。ずいぶん装備が整った。
GM ラウディの新しい鎧、今日は正規品の在庫がないようだね。じゃ、帰って寝る?
リンダ 寝るー。

   名誉蛮族にだっていい人はいるんです 15日目「昼」【サカロス神殿跡】

 装備を整え、もう一夜を明かした一行はウルスラから頼まれていた荷物の輸送を果たすため、【木漏れ日の施療院】を経由して【サカロス神殿跡】へ移動。名誉蛮族の1人、キースさんの自宅へ向かいます。

GM それでは君たちは知らない情報ですが【サカロス神殿跡】が存在するブロックです。名誉蛮族の男性キースさんのお宅へ向かう途中、森のような広大な空間を塀で囲った敷地の門前を通りがかりますが……古びた鉄の門は内側に向けて倒れており、腰の高さに張られた鎖には汎用蛮族語で『危険。立入禁止』と書かれたプレートがかかっています。敷地内には遠くに石造りの建物の屋根が見えるだけで、ろくに道もつけられていない。どうやら長い間放置されている模様。ここは謎の建物ということで。無視して通過するならキースさんの家に着きます。
ラウディ 「……」すたすた。興味湧く人いなければスルーしてしまうが。
アルテ 今は気にしない。お仕事お仕事。
GM ま、あえて踏み込まないよね。ではキースさんの自宅です。門を叩き、応対してくれた<奴隷の首輪>をつけた初老の男性に用向きを告げると、汚れた身なりにも関わらず全員が応接間に通され、お茶が振舞われます。よかったら焼き菓子もどうぞ。
リンダ・ルシエル 「いっただきまーす」
ロスト 「……」無言で目礼。
GM このお宅は豊かではあっても過ぎた贅沢はしていない様子。上層ではあるんだろうけど、こじんまりとした邸宅で数人の奴隷を使用人として生活しているようだね。しばらくすると、応接間に一抱えほどの木箱を荷車に載せた使用人を伴って、学者風の容貌の若い男性が現れます。

キース 「ご苦労様。僕がキースだ。きみたちがウルスラさんの使いの人たちで間違いないかい?」 わりと丁寧な物腰ですね
アルテ 「うん、そうだよ!」
ロスト 「……」頷く。
キース 「これが彼女に頼まれていた荷物だよ。中身は主に装飾品の類かな。持ち運びには不便だから荷台に固定しておいた。気をつけて持ち帰ってくれ。この街は物騒だし、バルバロスに難癖をつけられることもあるかもしれない。見るからに怪しいものは入っていないけど、なるべく途中で中を見られないように。ウルスラさんに協力していることが表沙汰になると僕もちょっと危ないから、そこは伏せておいて欲しい」
アキラ 「了解」
キース 「名誉蛮族の僕が言うのもなんだが、ここは人族、特に浮民の人々には暮らしづらい街だ。ウルスラさんの活動には賛同するが、立場上、あまり表立った協力もできなくてね。物資調達と情報提供くらいが精一杯なんだが、彼女によろしく伝えてくれ」
ルシエル 「はい!」
アルテ 「ありがとう、ちゃんと伝えておくね!」

GM その後もキースはしばらく雑談を続けるが、もともと名誉蛮族の地位を得ていたのは彼の父らしい。彼自身は魔動機文明時代から続く霧の街の歴史を調べている学者で、宝物品の鑑定など細々とした協力で現在の地位を維持しているのだとか。「珍しい品物があったら是非持ってきてくれ。僕の立場だと浮民である君たちとの接触はあまり推奨されないんだが、そういう話があれば名目も立つしね」
ルシエル 「あ、すみません、お菓子お代わりありますか!」
GM キースはさわやかに笑って、「ああ、おみやげに持たせよう」と……図太いね、キミも(笑)。
ルシエル 「わあい!」万歳してかばんに詰め込みます。
ロスト 「……」苦笑。「すまないな」
ラウディ 「太ってもしらねぇぜ」くくっ。
ルシエル 「施療院と、長屋のみんなにお土産なの」小声でラウディに。
GM 荷物その1を受け取りました。キースさんは終始にこやかだ。できた人だな。
ロスト 「知識の探求には僕も大いに興味があるところだ。またの機会があれば是非、話をさせてくれ」
GM キース「楽しみにしてるよ」

 人の良さそうな名誉蛮族、キースさんから荷物を受け取った一行。この日は日が落ちかけていたので、一旦【木漏れ日の施療院】へ荷物を持ち帰り、休息。翌日【奴隷市場】のブロックに出かけてもう1人の名誉蛮族ササンテさんからも荷物を受け取りました。こちらはキースさんほど気さくな人でもなかったらしく、使用人さんが窓口で応対して荷物を渡してくれます。【木漏れ日の施療院】へもう一歩というところで、このミッションのクライマックス。

GM それでは施療院に向かう途中、あまり葉の残っていない生垣に両側を挟まれた小路を歩いていたときのこと。全員、不意打ちチェックという名の危険感知判定をしてください。目標値は13。生垣を形成していた立木が一つ二つ動き出し、大量のつるを伸ばして襲い掛かってきます。霧の街名物その2、街中を歩き回る怪奇植物(笑)。

 この不意打ち判定にはロストが成功、前方に出現したつる植物を、移動速度5で歩けるオーバーイーターと見抜きます。さらに後方の生垣を大ジャンプで飛び越えて大型の怪奇植物が登場。こちらはブラッディーペタルです。どちらも弱点までは抜けず。特殊能力についていくつか補足した後で……。

GM これも先に言っておきましょう。生垣を飛び越えて登場したこのブラッディーペタル、すべての部位に経験点と戦利品が設定されているんですが、部位:胴体に大ジャンプなる特殊能力がありまして。具体的には残りHPの合計とか、乱戦エリア内の部位:花と敵の数とか、一定の条件が満たされると離脱宣言を行い、次の手番に大ジャンプで再び生垣を飛び越えて退場します。ある意味楽ですけど。
ロスト お、おま……(笑)。
アルテ めんどくさいなあ。
GM わたしもそう思います(笑)。逃げられても撃退したことで通常の経験点は入りますが、戦利品と<剣の欠片>は倒した部位:花の分も含めて部位:胴体が全部持って帰りますので。それじゃ先制判定をどうぞ。こちらの先制値は10。

 時間に余裕があるからと至極面倒なことを言い出すGMに呆れつつも先制判定を行う一行。さすがにこの目標値では失敗せず、先攻を奪取。

アキラ つまりは胴体から倒さないと逃げる、と。
ロスト 胴体から倒している余裕はなさそうですね。逃してもいいくらいのつもりでやってもいいでしょうか?
ラウディ 生き残るのが大事でしょう。

 1ラウンド目。まずは初手で恒例の【ライトニング】。ブラッディーペタルの全部位がこれを受け、13点のダメージ。アルテ、ルシエルが続けざまに魔法を拡大し、すべての部位:花とオーバーイーターにダメージを蓄積させていきます。

ロスト あ、ここで質問。部位数の多い魔物に1人だけが乱戦宣言した場合、押し進んできますか? 足が止まる?
GM 乱戦エリアが構築されたなら、数の優位に関係なく離脱宣言が必要です。
ロスト ういさ。リンダの最大回避力は?
リンダ んと、8。
ロスト 十分信頼できますね。暫くブラッディーペタルをお一人で止めていただいてもいいでしょうか?(笑)
リンダ いいですよ(苦笑)。
ラウディ となると、こっちはイーター担当か。

 リンダが単独で5部位のブラッディーペタルに乱戦を宣言。部位:花の1つに攻撃を命中させます。ラウディはオーバーイーターを押さえ、錬技を使いつつ斬りつけて11点のダメージ。アキラもオーバーイーターを射撃していきます。

 1ラウンド目の後攻。4つの部位:花がリンダを攻撃。2回命中しますが、1つを〔剣の加護/運命変転〕で回避、14点のダメージを受けました。離れた対象に近接攻撃を行えるオーバーイーターはつるでロストを絡めとって引きずり、本体の中に取り込んでしまいます。

ロスト 「く……っ」呻きつつ。「……想定内、だ。……気を散らさなくていい」
GM もう腰まで飲み込まれております。ロストの身体から何か大切なものを吸収して、手番終了時にHPを5点回復。
ルシエル ヒャア!
ロスト まともに動けないわたしから。オーバーイーターに【リープ・スラッシュ】。(ころころ)ペナルティを入れて11。
GM 抵抗しました。
ロスト あと1つだったか。(ころころ)半減して、7点。
GM 拝領しました。ここで毒属性による魔法ダメージ5点をプレゼント。
ロスト 「……っ」外れたフードから見える顔が苦痛に歪む。
ルシエル 「エルフ仮面さま頑張って!」
リンダ 「ロスト、あとちょっと持ち堪えなさいよ!」
ルシエル 「あわわ、エルフ仮面さまが〜っ!」
ロスト 「……問題、ない」
アキラ 「問題なくないよ! すぐ助けるからな!」
ルシエル 「大問題アルヨー!」

 消化液によるダメージを受けるロストですが、まだ倒れはせず。救出すべくアルテが【ウインドカッター】を放ちますが、オーバーイーターはぎりぎりで生存。部位:花の1つが動きを止めました。続いてルシエルも【フォース】を拡大し、ようやくオーバーイーターが撃沈。

ラウディ 「よっ」ぐい、と演出で動きの止まったイーターの内部からロストを引っ張り上げよう。
ロスト 「……っ」解放されて、「……ありがとう、助かった」
ルシエル 「はー、はー、エルフ仮面様大丈夫? ?」
ロスト 「ああ……問題ない」
リンダ 「エルフ仮面は不死身ね」
ロスト やべ……ナチュラルに返事しちゃった……(笑)。
リンダ エルフ仮面様公認。
GM ロストは転倒状態でその場に出現します。身体半分削れてるようですけど、問題ないらしい。
ロスト ロスト的には問題ない(笑)。
ラウディ 「は。まだそう言えんなら問題ねぇな」口元を吊り上げ踵を返します。よし、あとはアレだけだ。死ねええええ!

 しかし、ここからが大変でした。余裕が出たため、胴体を逃がさない方針に転換したのですが、ブラッディーペタルには膨大なHPと強力な再生能力があります。逃亡を開始する条件も不明なため、部位:花を2つ残した状態で部位:胴体を削り始め、殴られながらラウンドを重ねることになりました。結局、4ラウンド目の最後、ルシエルが【フォース】によって部位:胴体のHPを削りきります。

ルシエル 「やったー♪」
ロスト 「足は止めた。後は片づけるだけだ」とはいえ、部位:花は再生しまくって両方完全な状態か(苦笑)。「最後まで気を抜くな!」

 さらに花から殴られながら苦戦すること2ラウンド。いろんな意味でピンチにはなりましたが(ルシエル アッー! 【キュア・ウーンズ】ピンゾロ! グレン様、自力で頑張れって!)、7ラウンド目にして最後のMPを振り絞ったロストの【エネルギー・ボルト】によってブラッディーペタルはその動きを完全に停止します。疲れ果てつつも、苦労の末の勝利にハイタッチで健闘を称え合う一行。

ルシエル 「やったあ! さっすがエルフ仮面さま!」
ラウディ 「……ふぅ。ようやく止まりやがったか。もう動いてこねーだろうな」念入りに花を細切れにしてやろう。
ロスト 「……運が良かった」静かに首を振り。
GM ロストのMPがなくなる日が《魔法拡大/数》習得の前に来るとはね。
ロスト ソーサラーは攻撃ばっかしてると結構MP切れますよ。そういう宿命(苦笑)。
GM ブラッディーペタルは全部位が完全に活動を停止。周囲は真っ赤な体液ときみたちの流した血でかなりエグイ光景に。
ルシエル 「……ごめんね、魔法もう使えない……」えぐえぐ。
アルテ 「う〜、わたしも使えないよぅ」
ラウディ 「そんだけやることをやったってことだろ。謝っとこじゃねぇよ」
ロスト 「その通りだ」しかし、身体が削れているのは私と、ラウディにアルテ? リンダも? なんだこの惨状。
GM 安心してくれ。ここから【木漏れ日の施療院】までは徒歩で10分ちょっと。
ルシエル 「みんな、戻って休もうよ」
ラウディ 「ああ、もう少しだな。いくぜ」

 戦利品(430ガメル分と<剣の欠片>5つ)を回収し、傷を抑えながら施療院へたどり着く一行。これにはウルスラさんもびっくり。

アキラ・ルシエル 「ただいまぁ……」へろへろ。
GM ウルスラ「あ、お帰りなさい……ってどうしたの!? 血まみれじゃない!」
ロスト 「止血程度はしてある。問題はない」
リンダ 「いやあ、ハードな相手だったわ」
ラウディ 「色々とな。まあ、この街じゃ珍しくもねぇだろ? 荷物は無事に運んできたぜ」
ロスト 「ああ、依頼は完了だ。確かめてくれ」

 事情を話し、荷物を確認してもらったり、あらためて応急手当をしてもらったり。

GM ウルスラ「そっちがササンテさんからの荷物ね。ご苦労様。ところでルシエルちゃん? 後ろをついてきてるボーアはなぁに?(笑顔)」
ルシエル 「うん、拾ったの」きっぱり。
ラウディ おーう。そういえば。
GM ウルスラ「そ、そうなの……。ま、いいわ。連れていかない時もしばらくなら預かってもいいし。そうだ、麻薬窟の場所も見つかったんだって? どうだった?」 昨日立ち寄ったときは怪我人の治療中で手が離せなかったってことにしとくかな。
ロスト 「それも問題ない。討伐済みだ」
ルシエル 「悪い薬は粉砕したよっ」
ラウディ 「夢薬販売委任状は見っけたな(ごそごそ)こいつだ」
GM ウルスラ「(夢薬販売許可証を食い入るように見つめて)間違いないみたいね。早めに見つけてくれてホントによかった……」思わず声に出た、という感じで呟いたウルスラの表情は、最初に麻薬窟の話を切り出した時に比べると、ずいぶんと深刻さを感じさせるもの。
ロスト 「これで被害者も、少なくともしばらくは増えることはなかろう」
アルテ 「うん、もう大丈夫!」
ラウディ 「建物は残ってっから、別な蛮族が入り込むかもしんねぇがな。とりあえず切り倒した」
GM ウルスラ「うん。つい昨日、ニルスが調べてきてくれたんだけどね、「夢薬」中毒になった人族は ―もちろん蛮族にとってだけど― 肉の味がよくなるとかで、『夢の家』では美食家の蛮族たちに殺した中毒者を食肉として卸してたらしいわ。それこそ毎晩のように人間を解体して、運び出してたって聞いてね……ひどい話」
アキラ 「うっわ」
アルテ 「……ひどい」
ラウディ 「ふん……」
GM ウルスラ「被害者も麻薬に手を出したところまでは自業自得かもしれないけどね。中毒になった人たちにはできるだけ治療を受けさせるように手を回してみるわ」 ウルスラは委任状をきみたちの前で焼き捨てます。これでしばらくはベルゼバリィに代わる蛮族も現れないでしょう。
ロスト 「……子供の前であまり言うんじゃない」かるく息を付き。
リンダ 「ちょっとちょっと、ロスト君てば。臭いものに蓋をしてもなくなるわけじゃないんだから、今のうちに耐性をつけさせておくにこしたことはないでしょ?」
アルテ 「大丈夫だよ! ひどいなって思うけど。へこたれてられないもん」
ロスト 「……」肩を竦める。
GM ウルスラ「それじゃこれ、約束のお礼。報酬は数えてあるから……荷物の輸送と合わせて3600ガメル。はい」どーんと銀貨がみっしり詰まった袋を机の上に。最後にここで★★をあげますね。委任状奪取達成で1つ、荷物の輸送達成で1つ。なんと全部で★が11個。
ラウディ 2桁いったー!
一同 わーい。

GM ウルスラ「それにしても……(全員の格好を見渡し)ずいぶんひっどい格好になっちゃったわねぇ(苦笑)。お湯をわかしたげるから身体ふきなさいな。汚れ物も洗っちゃうから、ついでに着替えちゃったら?」
リンダ うれしい。着替えもこの機会にたくさん買っておこうっと。
GM 所持品に着替えがあるのはアキラとロストか。ゲーム的な意味がある時以外は替えの下着やシャツの1つ2つは持ってるでいいけど。
ロスト 私は着替えは余程赤貧じゃなければ必ず買う。
GM では経験点を配布しましょうかね。それでは今日は久しぶりに熱いお湯で身体をきれいにしたら翌朝まで休むでいいかな?
一同 おっけー。
GM 第4話はね……実戦闘回数9回! 総撃破数49! 倒した魔物のレベル合計104! ……さすがに丸二月かけただけはあるな。
ロスト あ、あほい(笑)。
アキラ 長い道のりだった……。

 ミッション04.[荷物の輸送]、クエスト02.[夢薬販売委任状の奪取]をクリア

 ●ミッション経験点:★★★★★ ★★★★★ ★=2200点
 ●倒した魔物(経験点)
  [1LV]ジャイアントコックローチ×11(110)
  [1LV]骨の川のスケルトン×13(130)
  [1LV]ボーア×1(10)
  [2LV]レッドキャップ×4(80)
  [3LV]ボガード×2(60)
  [3LV]レッサーギルマン×4(120)
  [3LV]ゴブリンシスター×1(30)
  [3LV]インビジブルビースト×1(30)
  [3LV]ボーアに乗った追いはぎ×2(60)
  [3LV]堕落した魔法使い×2(60)
  [3LV]悪に手を染めた神官×1(30)
  [3LV]グール×3(90)
  [4LV]デスソード×1(40)
  [4LV]オーバーイーター×1(40)
  [5LV]“夢渡しの”ベルゼバリィ(50)
  [5LV]グールメイジ×1(50)
  [5LV]ブラッディーペタル(25×4+50)
 ●モンスター経験点:1140点
 ●総獲得経験点  :3340点
 ●獲得した剣の欠片:15個(ベルゼバリィ、グールメイジ、ブラッディーペタル)
 ●入手したアイテム:<名誉蛮族の腕輪>、ボーア1頭
 ※ボーアの維持費はミッション終了毎に100ガメル。利用しなかった場合でも必要だが、<騎獣縮小の札>を使用した上で小箱などに彫像の姿で保管するなら、その間の維持費は不要。

GM 3 3 4 0 点 !
ルシエル テロップ長げぇー!(笑)
ロスト 恐ろしい……流石に確かめる気になれないぜ……(笑)。
リンダ ひょー。
ラウディ ホントに倒しまくったなぁ(苦笑)。
GM いやはや。大分お金や<剣の欠片>が貯まってきましたな。ちなみに今まで利用してなかったけど、キーパーはお金やアイテムを預かってくれるからね。うっかりとめがっさ強い20人の強盗団に身包みはがされても預けたものは残る……たぶん。ま、その辺はレベルアップの後で考えてもらうとして。能力値成長もどうぞ。おつかれさまでしたー。
一同 おつかれさまでしたー!

 苦労の末にたどり着いたゴール。山のような経験点を前にして、さすがに全員達成感に溢れているようです。能力値の成長を行い、経験点と技能を見比べ、遅くまで成長について話していました。ボーアの処遇も無事決まったようで、次回からはパーティの一員になる様子。彼らの成長を見るのもまたGMの喜び……。

 ひひっ、次はあんな魔物やこんな魔物も出しちゃうぜえー。