第2話 「誰にでもできる簡単なお仕事です」


     ネオ・大脱走組、結成!

GM それではミストキャッスル大脱走組 第二話をはじめましょう。よろしくお願いします。
一同 よろしくおねがいしまーす。
GM さて、ようやく探し当てた【木漏れ日の施療院】にちょっかいかけようとしていたボガードたちを倒した【袋小路長屋】出身のきみたちは、ちょうど自分で蛮族たちを蹴散らしに出てきたウルスラさんに霧の街脱出のために協力をお願いしたところ。長屋の長老ミランダの紹介もあってか、無条件とはいかないまでも、さまざまな援助の約束を取り付けることに成功しました。
ロスト ロストとしては必要情報の提供に関わるので、依頼さえ有れば直ぐに受ける気です。
アルテ ボガード強かった。危うく死にかけちゃいましたね。
ラウディ 危なかったな。
GM 本編は5日目の「朝」からですが、その前に、新メンバーの紹介がてら前日の「夕方〜夜」 あたりをやっときましょう。
一同 はーい。

 キャンペーン開始時のメンバーのうち、神官のマットと拳闘士のマリスはプレイヤーお二人のご都合により、一旦パーティから離れることが決まっていました。今回から新たに2名のプレイヤーが参加します。

GM 新メンバーのお二人は自己紹介の台詞など考えつつ、ちょっと待っててね。ウルスラはきみたちを先導して広場を囲む建物の一つに入っていきます。【木漏れ日の施療院】はこの辺りではわりと大きな、二階建ての建物ですね。住宅というよりは何かの公共施設っぽい。現代人の感覚でいうと小さな公民館みたいな所に色々と運び込んで即席の診療所にした感じ……と言うとイメージしやすいでしょうか。
ロスト 「……」 フードを目深に被る。わざわざ人を怖がらせる必要もないから。
アルテ 「わあ、こっちはすごいね!」 すっごく見てるよ!
ラウディ 「あまりはしゃぐなよ」 声をかけつつのそりと。
GM ウルスラ「ここは昔、読み書きとか算術みたいなこと教えてた建物だったらしいわ。変わったつくりでね」 ウルスラは建物の一階を歩きながら「ここが台所であっちが洗濯場、あそこの扉は薬品庫だから入らないで」 と案内していく。一つ二つ開けなかった部屋には病気の人が3人ほど寝ているとのこと。今は重い病気や怪我を負った患者はいないそうだ。
ロスト 「分かった」
ラウディ 「あぁ、邪魔するぜ」
GM 一通り説明を終えると、ウルスラは二階への階段へ向かいます。「あなたたちには二階に空いてる部屋があるから、そこを使ってもらうわね。ちょっと片付けないといけないけど。それから……アルテちゃん?」
アルテ 「あ、はい? なんでしょう!」
GM ウルスラ「空いてる部屋なんだけど、4人入るにはちょっと狭いのよ。アルテちゃんは女の子だし、男の子ばっかりの中に一人ってのもなんだから……実は少し前からわたしを手伝ってくれてる女の子が二人いてね。すぐ隣の部屋を使ってるんだけど、アルテちゃんはその子たちと一緒でもいいかしら?」
アルテ 「勿論大丈夫です! 別にラウディお兄ちゃんやロストお兄ちゃんとなら一緒でもいいですよ?」
ロスト 「……まぁ、一人にするよりはマシかも知れないが」 肩を竦めてラウディを見やる。
ラウディ 「信用できる連中とならいいんじゃねぇか」 むっつり。

 ウルスラの言うところの「男部屋」 と「女部屋」 はいわゆる続き部屋、つまり両方に部屋から廊下に出る扉と、部屋同士をつなぐ仕切り扉があります。男部屋は今まで物置にしていたので、仕切り扉は使っていなかったとのこと。この時点では深い意味はない情報なのですが……。

GM 一応、シスコン野朗のために部屋同士を扉でつなぐという気遣いを見せてみた。
ラウディ ありがたくて涙が出るよ!
ロスト・アルテ あっはっは(笑)。
ラウディ 「……それじゃ、休める時には休んどこうぜ」 いつもながら、不機嫌そうにざっざっと上がっていく。
ロスト 頷いてラウディに続く。
GM ウルスラ「それにその子たち、あなたたちとも話合うと思うのよね。それじゃ早速」
ロスト 「……話? どういうことだ」 足を止め。
ラウディ 「なんだい」
GM ウルスラ「まずは会ったほうが早いかな。お互いに自己紹介もしないとね。(二つ並んだ扉の片方をノック)リンダー、ルシエルー、ちょっと出てきてくれる?」
ルシエル 「はーいっ」
リンダ 「はいはーい、おかみさん、なんか用?」
GM 扉の向こうから出てきたのは……
リンダ ショートカット、ぼんきゅぼーんの人間娘。
ラウディ HAHAHA、いいもん食ってンのかい。
ルシエル 「おつかいですかー?」 薄水の髪のちっさいドワ子。
GM という二人の女の子だ。
リンダ 「おぉー、新入りだねえ、よろしくっ」
ラウディ 「手伝ってくれてる2人って、こいつらのことか……? ラウディだ」

 まずは、とばかり名乗り合う一行。あ、ロストは顔も見せてませんけどね(苦笑)。

 リンダ(人間、女、19歳)
フェンサー2、スカウト2、セージ1、エンハンサー1。装備は<中古のレイピア>と<中古のソフトレザー>。
【木漏れ日の施療院】でウルスラの手伝いをしながら、霧の街脱出の機会を伺っていた女性。
気が強く、要領のいい性格。広く浅く、をモットーとしており、様々な技術に通じているが、微妙に中途半端な面も。

 ルシエル(ドワーフ、女、14歳)
プリースト(“炎武帝”グレンダール)2、ファイター2。装備は<中古のクォータースタッフ>と<中古のソフトレザー>。
現在は“炎武帝”グレンダールの神官だが、元々は普通の娘。1年ほど前、神官だった親戚の所へお使いに行った際にダルクレム神殿の蛮族たちによる襲撃に巻き込まれ負傷。生死の境を彷徨うが、意識を失っている間に古代神グレンダールの啓示を受け、半年後に神官として覚醒した。
啓示を受けた際にテラスティア大陸の全貌を幻視しており、突き抜けるような青い空に憧れている。ウルスラとは親戚同士で、しばらく前からリンダと共に【木漏れ日の施療院】に滞在していた。

GM ウルスラ「わたしが紹介するべきなのかしらね。リンダとルシエルはしばらく前からうちの診療所を手伝ってくれてるの」
リンダ 「そうそう。ここにいれば、食いっぱぐれる事も無いしね」
ルシエル 「ごはんおいしいよねー、リンダおねぇちゃん!」
GM ウルスラ「こっちの人たちはわたしの古いお友達の知り合いでね、しばらくここに滞在することになったのよ。仲良くしてあげてね」
アルテ 「よろしくねっ! リンダさん、ルシエルさん!」
GM ウルスラ「アルテちゃんだけ女の子だから、よければ二人の部屋を一緒に使って欲しいんだけど……?」
リンダ 「大歓迎よ」
ルシエル 「わーい♪おともだちがふえましたー」
ラウディ 「……賑やかだな」
GM ウルスラ「……うん、結構上手くやっていけそうね。これなら大丈夫かな」
ロスト 「……先程から何がだ?」
ルシエル 「え? え? なになに? なにかあるの?」
GM ウルスラ「上手くやっていけなさそうなら言わないつもりだったんだけど……あなたたち、全員が同じ目的でここに来てるの。それぞれ理由は違うんだろうけど、当座の目標って意味ではね」
アルテ 「あ、じゃあ……二人とも?」
ロスト 「(霧の街からの)脱出を、目的としている、と?」
ラウディ 「ここから出るっていうのか……はは、そいつは……」 初めて口元に笑みを浮かべよう。
ルシエル 「うん! あたい、ここから外に行くの! この街を出て、海をわたって、むこうの大陸の大神殿へ行くのよ!」
リンダ 「そうそう! こんなクソッタレな街にいつまでもいる理由なんて無いわ!」
ルシエル 「それにね……あたい、あの青い空の下に行きたいの」
アルテ 「青い、空?」
ルシエル 「うん! 海をわたった向こうの国は、お日様が出てて! 空が青いの!」
ラウディ 「それを見に行きたいのか」
アルテ 「わたしも、見てみたいなあ……ううん、見ようよ!」
ロスト 「委細はともかく……組みたいと言うことか」 口を挟もう。
GM ウルスラ「それはわたしからもお願いするわ。あなたたちが一緒に行動してくれるなら、頼めることの幅も広がるからね」
ロスト 「こちらとしてもマットとマリスが暫く此処に腰を落ち着けたいと言っていたし、僕は構わない。最終判断はラウディ。お前に任せる」
ラウディ 「役に立つなら拒む理由はねぇな。頭数は6つ。あの二人が抜けてもこれまでと同じになる」
リンダ 「オッケイ、決まりね」
ルシエル 「わーい!」
ロスト 「顔合わせは終わったな? では僕は休む」 と、結局顔を見せないまま部屋に入っていきます(笑)。
リンダ 「そういう無味乾燥なのはどうなのよ……男衆は随分癖があるわねえ」
ルシエル 「恥ずかしがりやさんなんだね!」
GM ……大変だな、ロストくん。
ロスト (苦笑)。
ラウディ 「面倒くせぇんだよ」 むつーとしつつ、部屋に入っていこう。
リンダ 「あたしが教育してやろう」
アルテ 「じゃあ、これから改めてよろしくね!」 と女性二人に握手とハグハグー。
ルシエル 良いおねえちゃんが二人できた(笑)。はぐはぐー。
ラウディ このPTの社交性が大幅にあがったぞ!
ロスト 確かに(笑)。
GM まあそんな感じで、きみたちはネオ・大脱走組として生まれ変わった! もう明日からはパーティ扱いだ。
ラウディ ネオ大脱走組(笑)。
リンダ 「よろしくー! うーん、アルテ、もっと飯を食べて育たないとだめよ」(←ハグハグしているらしい)
GM ちなみにマットはリンダとルシエルが外に出ることが多くなりそうなので、ここで治療師見習いになるそうです。マリスは前回【袋小路長屋】が襲撃されたのが気になりだしたそうで、日のあるうちに一旦帰っていきました。
ロスト 気を付けて……。
ラウディ 長屋にはまだ小さい子もいる。いてくれるなら安心だ。
アルテ ともあれ、合流完了おめでたい。
ロスト めでたーい。
GM そんなわけで。ようやくきみたちは睡眠を取り、疲れた身体を休ませることができたのだった、と。

     施療院とは何のための施設でしょうか 5日目「朝」【木漏れ日の施療院】

GM 一夜明けて5日目の「朝」。今日も隣のブロックにある【翡翠の塔】から霧城ラジオ体操が聞こえてきます。
ラウディ ラジオかけすぎだろ(笑)。
リンダ では、ルシエルとアルテを誘って外で体操だ。
ルシエル ヤーハッカゼッシュがラジオ体操してるんだ……。
ラウディ 「朝はぇえんだな」
リンダ 「早寝早起きは肌にいいのよ」
ロスト ウルスラに依頼はあるか聞こう。
GM その前に。きみたちは昨夜、施療院でぐっすり睡眠を取りました。施療院とは病気や怪我をした人たちが集まるところです。そうですね?
ルシエル そ、そうです……?
ロスト です。
GM 生命抵抗力判定をしてください。
ルシエル ぶっ(笑)。
ラウディ な、なにぃ! まさか、これは新型イン○ルー!?
ロスト 院内感染するなよ!

 ようやく見つけた安全な宿でこの仕打ち。心が痛みます(にこにこ)。幸い、この判定には全員が成功しました。目標値9ならこんなもの。

GM では、大変残念なことにきみたちは健康そのもの。
ラウディ 健康ってすばらしいね!
リンダ 邪悪な街め!
ロスト まさかこれ泊まるたびにやるのかよ。
GM (目、逸らし)
ラウディ 「咳している奴が結構いるみたいだな」
ロスト 「……お前たちも気をつけろ」
ルシエル 「まっするまっする、今日も元気だごはんがうまい♪」
ラウディ 「……うまい」 もぐもぐ。
ロスト 「館内の空気が澱んでいる。しっかり入れ替えを行った方が良いぞ」 ウルスラに忠告しておいた。
アルテ 「おいしいねーご飯!」
リンダ 「一粒ものこしちゃだめよー」
ロスト あ、今日のご飯浮かしていいの?(笑)
GM お前らが勝手に朝食のシーンをはじめたんだ。
ルシエル (笑)。
GM 食糧の備蓄が気になり出したかもしれないウルスラさんですが、一段落したところで「ちょっといいかしら?」 と話をする素振りを。
ラウディ 「ん、なんだい」
GM ウルスラ「お仕事ってほどじゃないんだけど、ちょっと頼まれてもらえないかしら。傷口を洗ったりする、きれいな水が足りなくなってきちゃってね。要はお使いなんだけど、市場で水袋を買って、泉のある広場で水を汲んできて欲しいのよ」
ラウディ 「あぁ、確かに水は貴重だな……」
リンダ 「水汲みねえ……さて、あたし達のリーダーは誰なのかしら? あたしは構わないけど、判断はリーダーがやるものでしょ?」
ラウディ 「リーダーねぇ」
ロスト 「……」 ちらりとラウディを。
ラウディ 「水は貴重だ。汲みにいってやろうか。見たところ、まだ病人も多いようだしな」
リンダ 「はいな。じゃ、そういうことで。やるわよ、おかみさん」 ラウディをリーダーと認識しました。
ルシエル しました。
ラウディ 認識された!
GM ウルスラ「ありがとう。この辺りだと清潔な水を手に入れるのは大変なのよ。きれいな水を自由に汲めるのは【泉の泉のある広場】しかないの」 場所を説明してくれます。
ラウディ まずは仕事をこなしてウルスラの信用を得よう。
GM ウルスラ「【露天市場】のここをこういってそこを左に曲がって(中略)そこに道具屋のアイテラって人がいるから水袋を5つ買って、水袋いっぱいに水を汲んできてちょうだい」 【露天市場】と、そのアイテラさんの道具屋への道順も教えてくれます。
ラウディ 買い物が出来る場所かー。
ロスト おお、ラッキー。
GM ウルスラ「露天市場にはかなりいろんな種類のお店が出てるから、あなたたちに役に立つものもあるかも知れないわね」 というわけでブロック決定。アルテ、ルシエル、1dしてみて。

 結果、C−5に【露天市場】、E−5に【泉のある広場】がオープンします。ちなみに【木漏れ日の施療院】はE−4で泉はすぐ隣。

ロスト わざわざ遠回りしていけとな(苦笑)。
GM すでにパラグラフの現れている→【翡翠の塔】→【袋小路長屋】のルートは1tbで移動することができます。
ラウディ 「俺たちの武具も、質はよくねぇからな。出来るならいいもんを買いたいところだが……」 金がないのは知ってるさ。
ロスト 「……(みんなの所持金を)全てあわせれば、それなりにはなるようだが」
リンダ 「盾が欲しいわねえ」
ラウディ 「並んでいるものを見て……何を購入するかは相談か」 相談! なんて面倒くさいと思っているのだろうか。
GM ウルスラ「あ、そうそう。もう一つ、これは別に急ぎの話じゃないんだけど」
ルシエル 「?」
GM ウルスラ「最近、熱が出る病気が流行ってるの。死ぬようなものじゃないんだけど治りにくくて、その薬になる<ムコソール草>が必要になりそうなのよ。もし機会があったら集めておいてくれると助かるわ。とりあえず10個集めてきてくれたら……そうね、全部で銀貨600枚と、知りたい情報と換えられる<情報無料券>1枚で買い取るから」
ラウディ 「……600枚か、そいつは覚えておこう」
ロスト 「ああ、気にとめておく」 フードを目深に被ったまま頷く。
GM ウルスラ「それじゃお願い。寄り道してきていいけど、あんまり遅くならないようにね」
アルテ 「いってきまーす!」

 というわけで、ミッション「水を汲んできて」、クエスト「ムコソール草の入手」がスタートです。クエストというのは期限を切らない依頼。ミッションと違って、達成しても経験点の配布や能力値の成長はありません。

GM はい、最初の移動先を申告してください。
ロスト 【袋小路長屋】。
GM では懐かしくもなんともない古巣へ到着。【袋小路長屋】は相変わらずですが、心なしか以前よりさらに迷宮化が進んでいるような気が。
リンダ 「ここがあんた達の住まいだったのねえ」
ラウディ 「あぁ、ここでずっと過ごしてた」
ルシエル 「ほむほむ、迷路みたいなのねー」
アルテ 「うん、ここは普通なら迷っちゃう構造だからいままで暮らしてこれたんだ」
GM ひょいひょいと覚えている道を進んでいくと、ちらほらと住人の姿が見え始めるけど。
ロスト 黙ってスルー……(笑)。
リンダ 「どもー」
ラウディ 「よう。まだ生きてるようで安心したぜ」
GM 住人「よう、こないだお前らが片付けた蛮族どものせいで迷路化のモチベーション上がっちまった連中がいてな。改築始めちまったよ」
アルテ 「今日は通りがかっただけなんだ、またねー!」
GM 住人「おお。あんまり日をあけるとお前らでも危なくなるかもしれないからな。近いうちにまたこいよ!」
ラウディ 「あぁ。婆さんにもよろしく」
リンダ 「エキサイティングな所ねえ」

 一行は挨拶だけで【袋小路長屋】を通過、【露天市場】に向かいます。tbは「昼」に移行。

GM では C−5 【露天市場】に到着。道の両脇にあばら家同然のみすぼらしい建物がたくさん並んでいるのですが、えらい勢いで店の数が増え続けているらしく、こっちの感覚だと壁で道が区切られたフリマの集合体のごとき様相です。あるいはスペースナンバーのないコミケ会場。
アルテ 「わぁぁぁ、すっごぉーい!!」 ぴょんぴょん。
GM 店によって売り物は違いますが、やたらと広い上に似たような建物ばかりで、あてもなく歩いて店を回るとすごい時間を食いそう。
リンダ 「この雑然とした感じ。一日中ここにいたいわぁ」
ラウディ 「店が多いな……」 流石に目を見開いて。
ロスト 「まずは目的の店を探そう」
GM ウルスラからここで水袋を買ってきて、と言われた「アイテラの道具屋」 だけは目印を聞いていたので、すぐに見つかります。落ち着いた雰囲気のお姉さんが出てきてにっこり。
GM アイテラ「いらっしゃい、見ない顔ね。もしかしてこの市場に来るのは初めてかしら? うちは品質に自信あるよ。じっくり見て行って」
ラウディ 「ふむ……」
ルシエル 「水袋くださーい!」 よいしょ、と背伸び。
GM はい、では水袋5つを買いました。この店のラインナップは(リストを取り出し)こんなところ。
リンダ 真剣な眼差しでラインナップを見よう。ウィンドウショッピングは楽しい。「バックラーがほしいのよねぇ」
ラウディ 「ずいぶんと目を輝かせてんな」
ルシエル とりあえず右から左へつつつーっと移動しつつ見てる(笑)。
アルテ まだ能力値+1の指輪でブレイクする能力はないなぁー。みんなは?
ラウディ 器用度が<巧みの指輪>でブレイクする。
GM アキラも器用度・敏捷度が指輪でブレイクしますね。共に17。
アルテ 確かみんなのお金を合わせると1000ガメル超えるんだよね?
ロスト PT資金が1500ガメル。<剣の欠片>が3こ。
アルテ いざというときのために指輪買ってみる? 1個だけ。という気がしないでもないのー。武器防具にとっておくという手もあるけど。
GM アイテラ「ずいぶん熱心に見てくれてるわねえ。いい物見つかったかしら?」
アルテ う。確かに「あれがあればラウディお兄ちゃんが強くなれるなぁ」 と指輪をガン見してたりしますけどね!
ラウディ なんと嬉しい。
ロスト 「役に立ちそうな物はあるが、全てを買うには懐が心許なくてな。ざっと見回ってからもう一度来る」 フード越しにアイテラに言う。
ルシエル 「うんうん、またくるねー(ぶんぶん)」
GM アイテラ「残念ね。待ってるわ」 この市場、とても広いのであてもなく歩くと時間がかかりそうですが?
アルテ あ、じゃあ「すみません! 武器屋さんの場所知ってますか!」 と聞いてみるよ!
リンダ 「色々見て回りたいけど、時間がかかりすぎるものね」
GM アイテラ「あら、やっぱりここははじめてだったのね。もちろん道案内くらい何でもないけど……せっかくだから、代わりにちょっと頼みを聞いてくれるかしら?」
アルテ 「聞ける話なら、いいよ!」
GM アイテラ「(懐から赤と青の宝石を取り出し)これ、どっちかが価値の高い宝石のはずなんだけど、わかんなくなっちゃってね。よかったら鑑定してくれないかしら。価値の低いほうは手間賃にあげるからさ」
ルシエル 「ほみゅ」
アルテ 何か試されてる!? とりあえず……両方鑑定してみてロストお兄ちゃん。
ロスト 「ふむ……」 ではアルテにふられたので、出来るだけ女性から顔が見えないようにフードを持ち上げる。
リンダ 「自意識過剰かしらね? あのフードはなんなのかしら」 ふむむ。
GM 宝物鑑定判定。価値の判別だけならスカウトでもOK。
ロスト (ころころ)……10ですが。
リンダ おっと、価値鑑定。(ころころ)12。
GM ロストには青い宝石のほうが高そうに思える。リンダには……。
リンダ どちらもガラス玉に。
アルテ えー!?
GM そんなこたあない(笑)。青い石は30ガメル、赤い石は900ガメルの価値がありそうだと分かるよ。
リンダ 「青もいいけど、赤のほうが価値がありそうね? 800……うぅん、900はいけるかしら」
ラウディ 「……ほう。そういうことも分かるのか」
GM アイテラ「へえ、確かな眼を持ってるようね。じゃあ約束通りこっちは持っていって。あ、ついでにこれもあげる。なんかあんたたち、色んなとこに首を突っ込みそうな雰囲気あるから、何かの役に立つかも」 青い宝石と共にアイテラが差し出したのは折り畳んだ羊皮紙。
リンダ 「あら、これは?」
GM 開いて見ると、魔動機文明語で『第一の開閉コード:438』と書かれている。その下にはエイギア地方語で『第三は……』ともある。こちらは炭筆で書いたらしく、掠れてしまってそれしか読めないね。
ラウディ 「……さっぱり読めん。アキラの領分か」
GM アイテラ「これは死んだおじいちゃんから昔もらったの。おじいちゃんは若い頃にこの街の水路を行き交っていたゴンドラの船頭をやっててね。たぶん運河に関する何かの暗号なんだと思うわ。何かの役に立つかもしれないから」
アルテ 「大切にするね!」
リンダ 「後々役に立ちそうな情報ね? じゃあ、それはあたしが管理しておくわ」
GM きみたちは暗号の書かれた羊皮紙を手に入れ、★1つをゲット!
一同 わーわー!(拍手)
GM アイテラは、君たちの役に立ちそうな店として「装備屋のノイマン」「薬屋のハーベイ」「ボーア売りのダビィ」「賭博屋のマーベル」 が店を構えているところを教えてくれる。
ラウディ 「ありがたい」
アルテ ボーアってなんだろう?
GM そういえばはじめて聞くはずですね。魔物知識判定をどうぞ。

 この判定にはセージ技能を持つリンダとロストが成功。

GM 魔物レベル1の動物にして、騎獣レベル1〜4の霧城専用騎獣だ。狼と猪を足して2で割ったような突撃動物。
ラウディ 突撃動物!
リンダ では、ルシエルとアルテにお姉さんがボーアを教えてあげやう。「狼猪なのよ」
ロスト 「……」 もう少し詳しく補足しよう(笑)。
GM ただ、ボーア売りは「浮民はボーアを所有できない」という蛮族からのお達しがあるので普通には売ってくれないだろうとのこと。
リンダ 「さあ、リーダー、どこにいく?」
ラウディ 「まずは装備屋だな」
アルテ 「うん、武器屋いこう!」
ルシエル とてとて。

     客層が変わってしまうので勘弁してください 5日目「昼」【露天市場】

GM では装備屋のノイマンさんが登場。身長198cmのスキンヘッドな武器屋さんだ。
ロスト 無言で会釈を。
GM ノイマン「よお、お兄さん。うちはどれもいい品ばかりだぜ。見てくれ、こいつがうちの一番の売れ筋、上質のロングソードだ」 ノイマンが取り出したのは「中古のロングソード」
リンダ 「切れ味悪そうね」
GM ノイマン「これで満足できないお客さんには少々値が張るが……この最上質のロングソードがオススメだ」 今度は「正規品のロングソード」が出てきます。 ノイマン「今ならこの逸品が、お値段たったの660ガメル!(←ルールブックの1.5倍)」
ルシエル 「へぇええ! 安いのね!」
ロスト 「……決して安くはない」 ぼそっと突っ込む。
ラウディ 「……本当に適正価格なのか」
GM ノイマン「自慢じゃないが、うちより安い店なんて見たことねえな」
ラウディ この街では、か(苦笑)。
ロスト 「この街ではこんなものだろうな……」
アルテ 「防具はないの?」 と話をそらしてみる。
GM ならばノイマンはいそいそと商品一覧を……(カキカキ)。正規品は2dを振って7以上ならその日は1/2d個の在庫がある。
リンダ 「必要最低限のものを買うまでね。あぁ、あたし、バックラーほしーい」(←作成時に入手できる装備は中古品ないしは粗悪品で防護点が−1のものに限定されていたため、防護点が0以下になってしまうバックラーは手に入らなかったのだ)
GM バックラーもラウンドシールドも売ってますよ。
リンダ ロストの肩を叩いて「お財布クン! お☆ね☆が☆い♪」
ロスト 「金には限りがある。皆で相談しろ。皆の合意の上なら反対はしない……僕は特には不要だ」
アルテ 「わたしも大丈夫かな。みんなが欲しいのを買おう?」 とりあえずバックラーの在庫振ってみてはどうでしょう?
ロスト ですね。欲しいものは振ってみて、どれどれ買うかその後決めたらいいのでは。
ルシエル 「リンダおねぇちゃんバックラー欲しがってたものね」
ラウディ 「声色使うほどにな」

 で、<正規品のバックラー>の在庫があるかどうか2dしてみたところ……

リンダ う ん め い へ ん て ん
GM あ、ひっくり返しやがった(笑)。

 一行は相談を続け、結局<正規品のバックラー>を3つ(リンダ、ラウディ、アルテ)と<正規品のソフトレザー>(ルシエル)を購入します。

GM ノイマン「ありがとーっ! いやあ、もうバックラーは売り切れだよー」
リンダ この親父、顔がにやけっぱなしである。
ルシエル 早速着替え始める(笑)。ぱぱぱーっとぽいぽい。
ラウディ 「……おい」
ルシエル 「へんしんかんりょー!」
ラウディ 「終わったなら次行くぞ」 さて、どこいきましょ。薬草屋か、それともー。
アルテ 「あ、待って待ってラウディお兄ちゃん! ルシエルさんが着てた古いほう引き取ってもらおう?」
ラウディ 「どうした……あぁ、そうだな。今まで着ていた中古品をここで買い取ってくれるなら、金になる」
ルシエル 「うんうん、そうね。買い取ってくださいなー」
GM ノイマン「おっ? どれどれ。一応鑑定させてもらって、と」
アルテ 《エンチャント:女子の香り》。
ラウディ は じ ま っ た
GM ノイマン「ん〜、おまけして60ガメルってとこだな。それでいいかい?」
リンダ 「ノイマンさん、これ、14歳のピチピチの女の子が着ていたものなのよ?」
ラウディ 「……」
リンダ 「そんな子がこの場で脱いで鎧を売ったんだから、ちょっと、ちょっとだけあなたの勇気を見せてよ!」
ルシエル すごい交渉です!(笑)
GM (無茶言うな)ノイマン「いやあ、それをセールスポイントにすると客層が変わっちまうんだよ。すまないけど、勘弁してくれや」
ラウディ 客層(笑)。
ロスト 「……」 とりあえず黙ってた(笑)。
リンダ 「……仕方ないわねえ、それでいいわ(しぶしぶ)」

     遅れて(迷って)きた男

ラウディ 「……いや、これで終わりだな。指輪でも買いに戻るか。それともボーアでも見に行くか?」(←気を取り直したらしい)
アルテ 「指輪見にいこ? まだお金あるなら、今のうちに買っておきたいの」
GM ではアイテラの道具屋。「あら、さっきの……結構いろいろ買ったみたいね」
ルシエル 「じゃーん!」 見せびらかし。
ロスト 「……」 フードの下で苦笑の気配(笑)。
リンダ 「憧れのバックラー……」
ラウディ 「本当にバックラーが欲しかったんだな」
アキラ じゃあばたーんとドアを開けて「やっと辿り着いたぜー」(←プレイヤーが遅刻していたのである)
ロスト 迷った?
アキラ はい(笑)。
アルテ 多分途中で迷ったんですよ、武器屋行くときに。
ロスト じゃあそれで(苦笑)。
ラウディ 「はぐれんなよ」
アキラ 「気をつけてはいたんだけどなぁ」
リンダ 「アキラ、あとで魔動機文明語教えてよ」
アキラ 「ん? いいけど」
リンダ 「この羊皮紙、重要なものらしいんだけど、魔動機文明語で書いてあるのよ」
GM さきほどアイテラからもらった羊皮紙ですが、魔動機文明語で『第一の開閉コード:438』と書かれていますね。
リンダ 悔しいので魔動機文明語をマスターする。
アルテ 「あ、そうだ。アキラお兄ちゃんにも指輪、多分効果あるんだよね?」 と器用度の上がる指輪を見つつ。
ロスト 指輪は器用度と敏捷度でいいのかな? 行き先はアキラとリンダですね。書いといてください。これでPT資金が165ガメル。
アキラ 指輪GET〜!
GM おお、<俊足の指輪>は予想外。
ロスト 先制判定で失敗すると致命的な場面で使って貰うのです。後攻でも大丈夫くらいの時は温存だね、今現在の懐事情だと。
アルテ 指輪きた! これで勝つる!
ロスト あ、そうそう、アキラ。弾の補充はOK? 保存食はまだ余裕あるけど。
アキラ あと15発あるけど?
アルテ 正直15発はわたしからして怖い(真顔)。
ロスト 私も(笑)。
ラウディ 「弾丸は足りてンのか?」 ちら見。
アキラ 「先のことを考えると心もとないかな」
ロスト 「では、購入しようか」
GM 矢弾はキーパーのとこでも買えるが……銃を売ってる装備屋で売ってないってこたねえよな。
アルテ なかったら詐欺だと思います! 別に弾まで中古とかないですよね?
GM そこまでは言いません。あ、でも通常弾しか撃ってないですよ。<銀の弾丸>とか<活性弾>とかはなし。
アルテ 通常弾でいいじゃない! 24発補給でいいと思います。
ロスト では購入しました。これで残り65ガメル。
GM あと、この市場で行っていないのは「マーベルの賭博屋」
アルテ 金がないのに賭博ができるか!(笑)
ルシエル 「お水汲みにいこ? おばちゃんたち待ってる」
ロスト 「……今日中には着けないがな」
GM はいはい。ではきみたちは【露天市場】を出た。これで「夕方」になる。
ロスト 【袋小路長屋】へ戻る。
GM うわあ、この人ブロック開く気ねえー。
ルシエル (笑)。
ロスト 夜に開いてどうする。
アキラ もう少し強くならないと夜は恐いよな。
アルテ 「安全第一かなあ。もうすぐ、夜の街にも出てみたいけれど」
ラウディ 「まぁ、徐々にいけるところを広げていくさ」
ロスト 「ああ。無謀するとろくな事にならない」

     バルバロス探索団 5日目「夕方」【袋小路長屋】

GM 移動中は蛮族に絡まれたりもせず、順調に長屋が近づいてくるが……おや? なんだか空気が張り詰めているような? ここまで近づいても子供たちの声が聞こえない?
ラウディ 「……妙だぜ」
リンダ 「気をつけて、みんな」
GM ごちゃごちゃした路地を抜け、もう少しで長屋の建物が集まっているはずというところで、少し先のほうから何やら言い争うな声が!

ユディト 「くそっ、貴様ら……どうやってここまで辿りつきやがった……!?」
蛮族たち 「へへっ、オレたち『バルバロス探索団』に目をつけられたのが運のつきだったなぁ、おい」「これまで数々の迷宮街を踏破してきたオレたちにこの程度の迷路なんぞものの数じゃねえ」「年貢の納め時ってやつだ。覚悟決めるんだなぁ、げへへ」

GM そんな状況のようだ。GMはもうこのパターン飽きてきたが。
リンダ・ラウディ わはは(笑)。
GM ユディトくんというのは第1話で登場した元冒険者で隻腕のファイター。一応4レベルで、【袋小路長屋】最強の戦士。
アルテ つまり、ピンチなんですね!
ルシエル 「えーっと、ゆすり? たかり?」
リンダ 「あんた達の家なんでしょ? 助けるわよ!」
ロスト 「なんにせよ。此処で勝手をさせるわけにもいかないな」
アルテ 「ちょっと待ってーっ! すとーっぷ!」 一気にいくよぅ。
ラウディ 「待てや!」
GM 曲がり角を曲がると、10mほど先で下半身が馬のような蛮族を先頭に、数体の蛮族が群れている。向こうも一応周囲を警戒していたらしく、現れたきみたちはばっちりと蛮族の後続と目が合うぞ。
ラウディ 「俺たちの育った場所で何勝手してやがる」 だだっと距離をつめましょう。
GM ユディトくんも蛮族たちを挟んだ反対側できみたちを確認。次の瞬間、先頭の馬蛮族の一人に斬りかかる! 蛮族「ぬぅ、新手か!? かまわねえ、やっちまえ!」
ラウディ 「ユディト、気ぃつけろ!」
ルシエル 「やっつけるよ!」

 一行と『バルバロス探索団』の戦端が開かれます。探索団のリーダーは2体のケンタウロスですが、1体はユディトと一騎討ち。「蛮族遭遇表」 で手下を決めると、ゴブリンが2体とグレムリンが2体。魔物知識判定を行い、ケンタウロスのデータと手下2種の弱点を看破します。

GM それでは小手調べの戦闘開始。先制値はケンタウロスが11だ! 敵陣は2体のゴブリンが前衛に出てくるよ。
リンダ 「先制行くわよっ!!」(ころころ)よぉし、11!
GM お見事。前衛が増えたから一気に崩されそうだな。がんばれゴブリンズ。あ、盾を買った人、背負い袋のサイドにくくりつけておくなら最初に取り出す時は補助動作でよいです。1H2H両用の武器を使ってる人はデフォルトで盾持ちなのか、普段は武器を両手持ちでいざというときに盾を出すのか決めておいてね。
ラウディ 普段は2H武器で、いざという時に盾、ですかね。
アルテ 普段は盾もちにしときます。
リンダ 「ルシエル、【フィールド・プロテクション】いける?」
ルシエル 「うん、まかせて!」 3m後ろ下がって【フィールド・プロテクション】。(ころころ)成功。
リンダ 私、【ガゼルフット】も覚えたから、回避は基準値6だぞう。補助動作で盾を取り出して【ガゼルフット】。ゴブリンBに攻撃!(ころころ)14で命中、6点。
アルテ リンダさんに続いてゴブリンBに乱戦宣言、《魔力撃》でメイスがうなるよ!
GM ばっちこい。回避は固定値で10。
アルテ (ころころ)命中14。ダメージは(ころころ)13点! ぼぐっと。
GM さすが《魔力撃》。たいした威力だ。あと1点。
ラウディ あと1点か。Aに接敵して前線構築、Bにトドメのどっちがいいかな。
ロスト トドメでいいかと。Aが動こうとすれば乱戦に巻き込めるはず。
GM ま、そうだね。
ラウディ 止めることができるならBにトドメいきましょう。【キャッツアイ】を使ってBに攻撃。(ころころ×2)6ゾロで命中。13点。
GM 倒れた。
アキラ 補助動作で【ソリッド・バレット】。ゴブリンAに攻撃。(ころころ)あれ、8……。
ロスト ドンマイ。わたしは1m前に出つつグレムリンBに【スリープ】。『マナよ、眠りを誘え……』(ころころ)14。
GM 弱いところから寝かせるってか。抵抗は12なので寝たよ。ではこちらの番。ケンタウロスは硬そうなラウディに「突撃」! 命中12!
ラウディ (ころころ)13で回避だ。「そんくれぇで当たるかよ」
ロスト 「……流石だな」
GM 仕方ない、グレムリンAはBを蹴り起こす。Bは立ち上がりつつ、乱戦エリアが解除されたリンダに【エネルギー・ボルト】! 転倒で−2のペナルティなので行使判定は達成値9。
リンダ なんですって!(ころころ)……。
GM 8ね(笑)。(ころころ)純エネルギー属性で9点の魔法ダメージ。
リンダ こ、これは余裕なのよ! べ、べつに出目が悪いわけじゃないんだからねっ!
ルシエル 「リンダねぇちゃん……(笑)」
GM ゴブリンAがリンダに追撃! 命中10!
リンダ (ころころ)14でひらり。「おほほ」
ラウディ 「調子いいじゃねぇか、少し焦げてっけど」
GM 終わりだよー。2ラウンド目、そちらの番。
リンダ ケンタウロスに《挑発攻撃》! 「魔法なんて卑怯よっ! そこのお馬さん、あたしと遊ばない?」(ころころ)あたらない〜。
ロスト それでも挑発はされるかな?
GM 《挑発攻撃》は命中した時点で効果を発揮します。この場合は挑発されない。Q&Aより。
アルテ ゴブAに《魔力撃》あたー。あ、面倒なので補助動作でバックラーを落として2Hに持ち替えます。「えーい!」(ころころ)命中11で、(ころころ)14てーん。
GM 命中して12点通し。死ぬ死ぬ。あと4点かな。
ラウディ では続いてゴブAに攻撃しますよ。「アルテ、続くぜ」(ころころ)11で命中、11点。
GM 倒れた。
ルシエル 殴るのは当たらなそうだなあ……ということでケンタウロスに【サイン・トーチ】でも。(ころころ)12。
GM 抵抗を破られた。それで回避は−2されて「8」。
ルシエル 「やったー頭に火がついたのよー」
ロスト アキラ、あたるぜ?
GM これで外したら切腹ものだな(笑)。
ルシエル 「がんばよ♪」
アキラ うわー、切腹したくないぜ。じゃあケンタウロスに【ソリッド・バレット】。(ころころ)13。
GM ケンタウロス「ぬぅ、おのれえ!」 余裕で命中。
アキラ (ころころ)あ、6ゾロクリティカルで20点。
GM ぶっ(笑)。あ、あと5点……。
一同 おおおお。
アキラ 「やった!」
アルテ 「すごいすごい!」
ラウディ 「……ちょっとは、いい当たりだな」 すごいなんていってやらないぜ、ふん。
アキラ 「素直に誉めてくれよ!」
GM ケンタウロス「お、おのれ。ほ、炎の妖精よ……」 次で【ファイアボルト】を準備しているが……保つかな?(ちらり)
ロスト うん? いや、私は魔法ユニットを1つ確実に行動不能にしようかと……。
GM それはそれでイヤだな。【エネルギー・ボルト】を集中するつもりなのに。
ルシエル 炎はともかく【エネルギー・ボルト】は怖いなあ。
ロスト でしょ? なのでグレムリンBに【スリープ】。(ころころ)む、12……。
GM ぴったり抵抗。
リンダ グレムリン、恐ろしい子!
GM じゃあこっちの反撃。瀕死のケンタウロスは片手を掲げ、妖精魔法を唱える。「“貫け、炎の妖精! ”」 燃える頭から【ファイアボルト】がラウディに。達成値11!
ラウディ 精神力ボーナスは上がったのだー。(ころころ)9!(笑)
GM それでいい?
ラウディ この日は休むと踏んで、〔剣の加護/運命変転〕してOK?
アキラ 休めるはずだから返してもいいんじゃないか。
ラウディ では〔剣の加護/運命変転〕。ダイス目6、4となり、15で抵抗。
GM それならダメージは半減だね。炎属性で(ころころ)3点だけ。ならばグレムリンズは制限移動で乱戦エリアに突入、リンダに【エネルギー・ボルト】を集中。
リンダ 「いやーん」

 ここでリンダは2回とも抵抗に失敗し、計12点のダメージ。残りHPは2点です。

リンダ 「も、もうだめかもしんない」
ルシエル 「ねぇちゃん! しっかり!」
GM グレムリンズ「まだ落ちやがらねーか」 残念だがここでそちらのターン。
リンダ 「あんたたちぃ〜! 許さないわよぉー」
ラウディ 「……元気だな」 ぽつり。
ルシエル では拡大して【キュア・ウーンズ】。「グレン様! お姉ちゃんとおにいちゃんを癒してあげてー!」(ころころ×2)ラウディとリンダを7点ずつ回復〜。
リンダ グレンダール《いいのかい? ホイホイ癒しちまって》
アルテ・ラウディ・ルシエル ヒャァ。
GM さすが破壊の神は言うことが違うな。では前衛組。

 リンダの反撃は回避されますが、ラウディの一撃で重傷を負っていたケンタウロスが撃沈。

リンダ 「あら、あんたやるじゃない」
ラウディ 「ふん、……お前達こそな」 ……そろそろ《かばう》発動か。
GM グレムリンに?
ルシエル ちょっ! 愛!?
ラウディ リンダに(苦笑)。
リンダ 「べ、べつにかばってもらわなくってもよかったんだからねっ!」
ルシエル 「お姉ちゃん……(笑)」
GM それはそれとして。近接回避力12のグレムリンが無傷で残っているんだが。

 この後アキラが的を外し、もう1ラウンドいけるかとGMに期待させますが、結局はグレムリンAがロストの【スリープ】で沈没したところに、Bがアルテの《魔力撃》によって一撃死。グレムリンAは眠ったままお亡くなりになりました。

ラウディ 「終わったな」 いつものように蛮族には念入りにトドメをさしておこう。
ルシエル 「おねぇちゃん、大丈夫?」 駆け寄る。
ロスト 「無事か?」 皆を見回す。
リンダ 「うん、なんとか〜」
アキラ 「またたいしたこと出来なかったな……」
リンダ 「いやあ、あんた、いい線行ってるって。まだ駆け出しなんでしょ? でも、魔動機術と銃を使えるって凄いわよ」
ラウディ 「……途中で馬蛮族に撃ち込んだのはよかったんじゃねぇか。(リンダに)騒げる元気があれば大丈夫だろ」 庇う手を離しつつ。
リンダ 「あっと……ありがとね」 ぽ。
ロスト 軽く頷いて、目線を今度はユディトの方へ。
GM グレムリンが倒れた直後、後方で戦っていたユディトのロングソードの切っ先がケンタウロスの喉を貫いた! 【ファイアボルト】で多少焦げてるが、元気そう。「すまん、また世話になっちまったな。そっちも無事だったか」
リンダ 「あら、こちらさんお初」
ロスト 「ルシエル……すまないが余裕が有れば後で彼も癒してやって欲しい」 と、フードは引き下げつつユディトを指す。
ルシエル 「うん、まかせて!」

 で、その【キュア・ウーンズ】がFったりするわけですが。

ロスト 神は仲間以外は見放した……(笑)。
アルテ グレン『いいのかい、ホイホイ信者になっちまって。俺は蛮族でも遠慮なく(略)』
ラウディ 遠慮のないグレン様ステキー。
GM できれば治してやってあげておくれ。戦利品は合計370ガメル分だ。
ラウディ もっと金を!
GM あと、戦闘終了と同時に★をあげよう。
アルテ わーい。
GM ユディト「ここの守りも大分マシになったんだが……タイミングのいい時に帰ってきてくれたな。今日は全員泊まってくんだろ?」
ルシエル 「お腹すいたし、ちょっとねむーい」 遠慮が無い子!
リンダ 「うんうん、御飯食べさせてくれるなら何も言わないわ」
GM ユディト「さすがにお前らの部屋は片付け始めちまったからな。大部屋でよけりゃなんとかするよ。避難してるミランダ婆さんを呼んでくるからちょっと待っててくれるかい」 そうこうするうちに、斥候に出ていたゴブリンとかを不意打ちで片付けてきた男たちも帰ってきたりして、安全が確認されると、やがてきゃあきゃあ言いながら子供たちが駆け回る平和な光景が戻ってくる。

     鞠つき歌は秘密の香り 5日目「夕方」【袋小路長屋】

GM ラウディお兄ちゃんとアキラお兄ちゃんには男の子たちが群がってお話をせがむぞ。もちろん滅多にない「外からのお客さん」な女性二人も大人気。ロストお兄ちゃんはおはなしむつかしいので年長の男の子が倒した蛮族のことを聞いてみたり。
リンダ 「この街にも、まだこんなところがあるのねぇ」
アキラ じゃあ今までの冒険談を面白おかしく話しておこう。
ロスト なんと。ロストに寄ってくるのが居たとは(笑)。
ラウディ 「結構人気者だぜ、お前」 ふ。
ロスト 「……知らないから、だ」 小さく苦笑。
GM アルテお姉ちゃんのところには二人の女の子が鞠をもってやってこよう。女の子「ね、お姉ちゃんお姉ちゃん(つんつん)」
アルテ 「一緒にあそぶ?」 顔をほころばせて。
GM 女の子「アルテお姉ちゃん、おばあちゃんを待ってるんだよね? それまで鞠つきしよ。お歌、歌って?」

GM ここでちょっとしたイベント。鞠つき歌は小さい女の子たちの間ではポピュラーなものですが……おお、なんということか。蛮族の頭をトマトにする練習に身を入れていたアルテにはろくに思い出せない!(笑)

ルシエル とまと……(笑)。
ラウディ アルテはそれでいいんだ!
アキラ よくねえよ! 俺、アルテを守ってやるって言えるくらいになりたいのに、俺より強いんだぜ!
アルテ アルテはカヨワイデスヨ?
一同 頑張れ、アキラ……(←生暖かい表情だ)。
アルテ 「(女の子に)いいよ! 何を歌おうか〜」 そのかわり、適当に歌ってます!
GM 女の子「ええー、鞠つきのお歌、知らないのお!? じゃあ教えてあげる! おばあちゃんに教わったんだよ!」
アルテ 「ちがうの? じゃあ、お姉ちゃんに教えて?」
GM では、この街に伝わる鞠つき歌をお届けしよう。

 トントントン。この道、どちらへ続く道。トントントン。この道、お宮に続く道。

  きれいなかわいい姫君が、眠る青のお宮まで。白いヴェールに覆われた、姫君眠るお宮まで。

 トントントン。この道通してくださいな。トントントン。この道だれも通しません。

  きれいなかわいい姫君の、眠りをじゃましちゃいけないと。お宮を守る衛視様、扉を閉ざしてしまわれた。

 トントントン。扉をあ開けくださいな。トントントン。扉は朝まで開きません。

  銀のお札に願い事、最初は4つで始まって、5つがあいだに挟まって、6つで終わる願い事。

 トントントン。それでも扉は開きません。トントントン。最後にふたつ選びましょ。四角く囲んでバツつけて、願い事は8つでひとつ。

  それで扉が開いたら、姫君目覚めて恵みをくださる。みんなよろこび笑いながら、姫君を迎えましょう。トントントン、トントントン……

GM この「いかにも何か秘密が隠されています」風な鞠つき歌、結構ポピュラーだが由来を知っている人は少ない。見識判定もできません。
ラウディ ふむふむ。
ルシエル 「トントントン♪」 真似して歌ってみる。
アルテ 「トントントン♪」
GM 最後まで聞いたら、もう一つ★をあげよう。
リンダ じゃあ、適当に愛想を振りまきつつ、長屋の様子を見てみようー。ぶっちゃけここは、長持ちするのかしらん。
GM まあ、今日みたいな変わり者の襲撃者が何度も押し寄せなければ結構平気じゃないかな、という印象。この辺でミランダおばあちゃん再登場です。「おお、帰ってきたんだね」
ロスト 「通り道だから、な」
ラウディ 「婆さん、また戻っちまった。……いや、今日は大変だったようだな」
GM 「世話になったそうじゃな。すまないね。狭いところだが、ゆっくりしていっておくれ」
ラウディ・リンダ (唐突に)ゆっくりしていってね!
GM きみたちはミランダ婆さん家のあたりにある大きい部屋に通される。特に聞きたいこととかなければ、休んでくれていいですよ。お礼に翌日分のお弁当くらいは分けたげよう。

 一行は「朝」まで休息を取り、HPとMPを回復させます。それはそれとして部屋ではいろいろとお話もしていたようで……。

ラウディ 「ここの連中も、後で解放するさ。……外で力を手に入れて街の蛮族を全て倒してな」
リンダ 「夢物語だね……でも、でかいこと言う男は好きよ」
ラウディ 「ふん……」
アキラ ラウディ気に入られてる?(笑)

リンダ 女の子部屋は恋バナね。アルテがアキラの気持ちに気付いているかとか。
アルテ キャッキャウフフ。
アキラ 気づいてなさそうだけどな。
ロスト たぶんね。
ルシエル キャハハウフフー。

     盗み聞きは時に命の危険を伴うんです 6日目「朝」【木漏れ日の施療院】

GM それでは夜が明け、6日目の「朝」。 霧城鶏「もけけけけけけけー」
ラウディ 「……うるせー……」 頭を掻きつつ部屋から出ます。
GM ミランダ「何やら仕事の最中かね。またいつでもきておくれよ」
アルテ 「うん、いってきます!」
ルシエル 「もけけけけーっ」
リンダ 「ルシエル、まねしない」 ごん。
ルシエル 「あうっ」
ラウディ 「さ、行くか。またな、婆さん」
ロスト 「……行ってくる」 長屋の人たちに軽く手を上げ。
リンダ 水汲みだ〜。
ルシエル 水だ水だー。
リンダ ヒャッハー。
アキラ 「みんなまたな〜!」
GM さて、ここから【木漏れ日の施療院】のブロックまでは途中を通過して1tbでいける。【翡翠の塔】によっていってもいいけど。
アルテ 通過します!
GM 力強く断言された(笑)。では施療院に続く広場に行く路地の前を通りがかるんですが……リンダ、ちょっと1dしてみてください。
リンダ (ころころ)6。
GM おやいきなり。ではリンダとルシエルにはあまり馴染みがないが……おや? あそこの角を超高い敏捷度で施療院のほうへてけてけ走っていったグラスランナーの横顔には見覚えが……?
リンダ 「?」
ラウディ 「ん、……」 えーと、ニルスだっけ?
GM そう、あれはきみたちにこの施療院の場所を教えてくれたニルスくんだ。結構真剣な横顔がちらっと見えたが、路地の奥に消えていく。
ラウディ 「あいつは……ニルスか?」 今までの街探索で会ったグラスランナーと簡単に説明。ロストが情報収集を頼んでいたような。
アキラ 「よく会うな」
GM 施療院そのものに出入りしてるようだね。リンダたちも見かけたことはあるよ。別に泉に行くのに施療院に寄る必要はないけど?
ロスト 寄って損はないけどね。
ラウディ 損じゃないならいきましょうか。「少し寄ってくか。何か分かったのかもしれねぇ」 父親のこともちらっと考えつつ。
GM では。施療院には珍しく人気がない。きみたちが普通に戻ってくると、施療院の奥から話し声が聞こえてくる。どうやらウルスラは奥にひっこんでいるようだ。
ルシエル 「ほみゅ? ……あれれ? ……」
ラウディ 「なんだ、すくねぇな」
GM ここで選択肢。「聞き耳を立てつつ入っていく」「大声でただいまあ!」
リンダ 聞き耳!
GM 即答かよ。
ルシエル ああ、ルシエルなら大声……(笑)。
ロスト 聞き耳をしたいなら、突っ込みそうなのを止めないとな(苦笑)。
ルシエル 「たっ……むがふぐぅ……!」 口押さえられた。
GM 聞き耳を立てながら入っていくなら聞き取れるか、スカウト技能、知力ボーナスで振ってくれたまい。
リンダ (ころころ)まかせてよ、15。
アルテ 家政婦は見た!
GM すっごい高いな。5レベルスカウトのニルスも気付かないや。ではこんな話が漏れ聞こえてきますよ。

ニルス 「……そういうわけで、やっぱり“月夜蜂”の首領は見た目どおりの存在じゃないね。前につかんだ情報の通りリャナンシーの暗殺者かどうかは確信できなかったけど、少なくともあれは人族じゃないと思うよ。相当ヤバイ感……」
ウルスラ 「……の変身能力か、さもなきゃ魔法の品物で姿を変えてるんでしょう。そうなると表面的な交渉はともかく深入りは禁物ね。このことを知られたと分かれば誰であれ生かしてはおかないだろうし。接触するにしても慎重にやらないと“スエラの炎”……」

GM ここまで聞こえました。リャナンシーの暗殺者、というところを伝えるなら、聞いた人は魔物知識判定を。
ロスト 聞いちゃいけない情報きたな。聞いたことをそのリャナンシーさんにだけは知られちゃ行けない。(ころころ)魔物知識は14。
ルシエル だーれもしらないしられちゃいけーないー♪
GM 惜しくも知名度に届かず。ではデータは分からないが……リャナンシーは高位のノスフェラトゥ、つまりアンデッド寸前まで穢れを溜めて不老不死を体現した吸血鬼たちが配下として造りだしたとされる上位蛮族。見た目は青白い肌をのぞけば美しい人間の女性で、“守りの剣”の影響を受けないことからしばしば人族の街に密偵として潜り込んでいたりする。最低でも魔物レベル11と超つおいが、さらなる上位種もいる……ま、当分の間はアンタッチャブルな存在と思ったほうがいいね。
ラウディ つええ。
ロスト ではこっそりと全員に伝達ー。
リンダ・アルテ 「ヒャァ!」
ルシエル 「ノスフェラトゥ……」
ラウディ 「……そんな奴の話をしていたのか」
ロスト 「少なくともこの情報を知ったことは、誰にも知られない方がいい。今はこのまま出直しておくか?」
ラウディ 「(早く奴らとも戦える力が欲しい)……そうだな、今は下がるか」
GM ここでさらに★を進呈。これで4つ目だね。では「昼」になる、と。【泉のある広場】に向かうかい?
ラウディ・アルテ れっつごー。

     “縊り屋”モ・ルゲ 6日目「昼」【泉のある広場】

GM それでは【泉のある広場】に移動しました。ウルスラに教えられた道順に沿って細い路地を進んでいくと、必要以上に頑丈そうな鋼鉄の門が見えてくる。門は今は開かれていて、奥には高い建物に囲まれた広場があるよ。広場の真ん中には大きな泉があって、大勢の浮民や奴隷たちが水を汲んでいるようだ。泉の中央には人型の像らしきものが建っているのも見える。
ラウディ 異常がなければ入っていこう。
GM 門をくぐると、広場を囲んでいる建物にはどれも一階に窓がなく、隙間なくびっしりと並んでいるのが分かる。どうやらこの泉の広場の出入り口はこの門と、門の反対側にある建物の扉一つだけらしい。泉の中央にある像は書物を手に持った女性の像のようだが、頭部が無惨に破壊されていて顔は分からない。
リンダ 「いやな感じね」
ラウディ 水を汲みにいくか。像は特に気にしない。
アルテ とりあえずお水です。
GM 泉に近寄ってみると、女性の像の台座には名前が刻まれていた痕があるが、削り取られていて判読できない。泉の水は【袋小路長屋】にあった井戸の水とは比べ物にならないほど澄んでいて、とっても飲み水に適していそう。水を汲みに来ている人の中には蛮族も混じっている。
ラウディ 「(周囲の人に)ちょっと邪魔するぜ」
アルテ 蛮族も飲むくらいには飲み水に適してるんですね〜。
GM きみたちは知らないが、泉の地下には「無限の水瓶」 的なサムシングが設置されていて、常に水をピュリファイしていたりします。
ラウディ 常に! なるほど。
GM 水袋5つをきれいな水で一杯にすることができました。ここで全員「冒険者レベル+知力ボーナス」 で判定してください。目標値は9。

 この判定にはほぼ全員が成功します。

GM 成功した人は、水を汲み終わった人々が皆、急いで立ち去っていることに気づきます。なんだか怯えた様子。おや、今もきみたちの側からそそくさと立ち去ろうとしている男が……。
リンダ 「なんだか、いやな予感がするわね」
ラウディ 「……どうした、あんた?」 声をかける。
GM 男はさくっと無視して行こうとするが……呼び止めて何か聞こうとするなら、無言ですっと手の平を差し出してきます(笑)。
ラウディ 金を要求してるだー!
ロスト だな(苦笑)。
ラウディ 「……ち……それか」 金を管理しているロストに視線を。
GM もう片方の手で指を3本、続いて丸をつくって見せよう。結構がめつい男だな。
ロスト 30か。ラウディに向かって頷こう。構わないと思う。
ラウディ では30握らせよう。
GM 男「何が聞きたいんだ?」 この男は聞かれたことにしか答えないぞ。
ラウディ 「何か怯えていたようだが、何かあったのか」
GM 男「ああ、あんたらここは始めてか。門の反対側の建物には蛮族たちが住んでる。時折何の前触れもなく門が閉ざされて、“縊り屋”モ・ルゲっていうボガードの一味が人狩りをするんだ」
ロスト 「人狩り、か」
GM 男「人族はくじを引かされて、当たりが出ると問答無用で殺されちまう。あんたらも水を汲んだらさっさと出たほうがいいぜ」
ラウディ 「ふん……なるほどな。長居すれば連中が出てくるか」
リンダ 「胸糞が悪くなる話だわね」
アキラ 「その分じゃ外れが出ても無事じゃすまないんじゃないか、殺されないだけで」
ロスト 「忠告はありがたく受けておこう。その像は壊されているようだが……何かいわれは」
GM 男「あの象は『四祖』の一人で“才知あふれる”セランシェ様だよ。四祖っていうのはこの街をつくった昔の偉い人たちだ」
ロスト 「ほう……昔の英雄像、と言う奴か」
GM 男「蛮族たちにとっちゃ分捕った街の偉い人の像だからな。霧の街が落とされた時に壊されちまったんだろ」
ラウディ 「四祖、か……」 ふーんと。
GM 男「じゃあ俺はもう行くぜ。せいぜい長生きしな」
リンダ よし、ラウディ、モ・ルゲを倒そう。
ラウディ 倒すか。
ロスト 「ついでにもう一つだけ」
GM 男「ん?」
ロスト と、お決まりの質問しますが、知らないと思うのでスルーしてください(笑)。
ラウディ 例の問いだー。

 ロストはかつて彼の生家に仕えていたルーズルという男性を探しています。街のどこかで蛮族の奴隷となっているらしいことと、一度死亡し、蘇生された時に皮膚移植を受けているため、顔につぎはぎのような痕があるのが手がかり。ちなみにルーズルはラウディの父親でもあるとか。

GM 男「知らん。見たら忘れねえだろ、そのツラは」
ロスト 「ああ、知らないならいい。すまなかったな」
GM 「じゃあな」 と、男は退場。さらに★をゲット!
一同 おおー。
ラウディ 「そのボガード共を倒せば、水は普通に汲めるんだよな」
GM 男は小走りに出て行ったが……その時、何処からともなく不吉そうな銅鑼の音が聞こえてくる! 水を汲んでいた人々は悲鳴を上げて門のほうへ必死に走り出すんだが、振り返ると鋼鉄の門がゴゴゴゴ、と閉まっていくのが見えるぞ。
リンダ ジャーン! ジャーン! ジャーン!
アルテ げぇっ! 関羽!
GM そう、そんな感じ(笑)。
ロスト 「……ふむ。遅かったようだな」
GM 脱出を試みるなら「冒険者レベル+敏捷度ボーナス」で間に合うかチェックするよ。失敗した人は取り残されるけど、頑張ってみる?
アルテ え、逃げるわけ無いですよ?
ラウディ・リンダ 戦うさー。
ロスト 走ろうとすらしない。ちらりとラウディへ目線を。
ラウディ 「遅かったのなら、蹴散らすだけだ」
ロスト 「……言うと思ったよ」 くす。
GM では無情にも門は閉ざされてしまう。他にも30人ほどの人族が逃げ遅れたようだ。ちらほらいた蛮族はそもそも逃げようとしなかったので残っている。ややあって門と反対側の建物の扉が開き、モヒカンのボガードっぽい蛮族が数体の蛮族と共に出てくるよ。モヒカンは進み出てくると俺様超ゴキゲン! な様子で声を張り上げる。
“縊り屋”モ・ルゲ 「ヒャーハァー!! 今日もワクワクドキドキ、殺しの時間がやって来たぜぇ!! 人族どもはそっちの壁際に整列しやがれ! バルバロスの皆さんはすいませんが、恒例の『くじ引き』にご協力をお願いしまぁーーーすっ!!」
アキラ 「結局こうなるんだな」
ロスト 「……ラウディ」
ラウディ 「あぁ」 前に出るさー。
アルテ 「私もやるよっ」
GM どうやらこのモヒカン野朗が“縊り屋”モ・ルゲのようだ。人々は大人しく壁際に列を作る。混じっていた数体のコボルトやらゴブリンやらが面倒だなあ、という雰囲気を漂わせながらもモ・ルゲ配下の蛮族たちから『くじ』を受け取り、並んだ人族たちに引かせていくんだが……。
ラウディ 「そのお遊びは中止だ。蛮族ども」
リンダ 「今回のくじ引き、大当たりはあんたたちよ!」
GM モ・ルゲ「ほっ。エサにしちゃ威勢がいいじゃねえか。いいぜいいぜ、この“縊り屋”モ・ルゲ様を殺れるってんなら試してみるかあ?」
ルシエル 「モルゲだかモケケピロピロだかわかんないけど、グレン様が怒ってるのよ!!」 ゴゴゴゴゴ!
アキラ 「俺の銃の練習台になってもらおうかな」
GM モ・ルゲ「へっ、野朗ども! このサル共を細切れにしてやれえっ!!」

 一行は“縊り屋”モ・ルゲ一味と相対します。配下を「蛮族遭遇表」で決定したところ、ゴブリン3体とレッドキャップ2体。そして……

GM モ・ルゲ「“赤羽根”ぇっ! 降りてきやがれっ!」 ?「あいあいよー、“縊り屋”の旦那〜」 奥の建物の二階の窓から、紅い翼のグレムリンっぽいのが舞い降りてくる。

 魔物知識判定を行い、モ・ルゲを打撃点が−1されている代わりに「連続攻撃」ではなく「二回攻撃」を持つボガード、“赤羽根”を真語魔法の代わりに3レベルの神聖魔法を使うグレムリンと見抜きます。ちなみにモ・ルゲのみ固定値ではありません。

GM 先制判定をしようか。こちらはモ・ルゲが12。
リンダ 先制は必ず取るー。(ころころ)む、出目7で11。
ロスト これ(先攻を)取られるときついなぁ……。
アルテ 指輪はあったじゃない、確か割れるようにって。
リンダ 私が借りてたよね。じゃあ割るよ! ぱりーん。
GM 13だね。ではそちらから。

 まずは前衛たちがゴブリンとレッドキャップに乱戦を挑んでいきます。ラウディ・リンダ・アルテが命中、ゴブリン一匹を屠りました。アキラ? 銃は撃ちましたよ……撃っただけだけど(アキラ うわー、また命中が8! GM その銃、照準が狂ってるんじゃない?)。そして……

ロスト 3m前進して“縊り屋”お休み。【スリープ】(ころころ)15。
GM “縊り屋”は固定値じゃないからな、気合で抵抗してやるぜ。(ころころ)11。蹴り起こし要員にゴブリンを下げておくんだった!
ロスト (笑)。

 いきなりボスが眠ってしまった敵陣営。“赤羽根”はモ・ルゲを起こすのを次のラウンドに回して前線を立て直すための一手。

GM “赤羽根”「“猛き戦神よ! 御身が威を掲げたまえ!”」 乱戦エリアに【フィアー】! 達成値12!

 が、抵抗に失敗したのはアルテのみ。18ラウンドの間、命中力、回避力、行使判定に−1のペナルティを受けます。続いてレッドキャップとゴブリンがリンダを取り囲んでひたすら殴りますが、かすりもせず(リンダ 「ははは、ハエがとまるわね!」)。回避力が低下したアルテが残ったゴブリンから命中を受け(アルテ 「や、あっ……」 ぶるぶる)、1ラウンド目が終了します。で……。

ロスト 【スリープ】。“赤羽根”、おやすみー(笑)。
GM いやあああ!

 モ・ルゲに続き、“赤羽根”も夢の世界へ。こうなってしまうと2レベルの蛮族たちでは為すすべがなく、前衛陣の攻撃で見る間に数を減らしていきます。今度はアキラも6ゾロ命中でゴブリンを撃破(アキラ 【ターゲットサイト】いらなかった! アルテ タゲサはいい目を出すためのおまじないだから! )。

ルシエル どんどん蛮族が倒れて、グレン様大喜び。
ラウディ グレン「いいのかい、ほいほい寝かせちまって。おれは喜んで……」
ロスト おい。喜んで、どうする気だ。
アルテ よいこのサーバーではいえないことを!
ラウディ (笑)。

 結局、3ラウンド目でゴブリンとレッドキャップは全滅。寝ているボス二人は「いっせーの、せ!」 で、永遠の眠りに。最終的にモ・ルゲを倒したのはアキラの銃撃でした。

 危うく転んでる相手に避けられそうだったのは、ひみつ。

ルシエル 「ふ……炎武帝の勝利っ!」 Vサイン!
リンダ 「ふぅ、あんたたち、やるわねぇ。こりゃ、ひょっとすると、ひょっとするかも」
ラウディ 「背中を任せられる相手がいるなら、な?」 ふん、としつつもニヤリ。
ロスト 「後続が来なければ……だがな。ここは霧の街だ」
GM モ・ルゲと“赤羽根”は独自の戦利品表を用意している。モ・ルゲはちょっとよさげなサーベルなどを引っ提げていたが、これが使える状態で残るかは出目次第。
ラウディ (ころころ)10だ。
リンダ もるげ、いいのください。
GM ではラクシアでは珍しい品。<高品質のサーベル>です。必要筋力9にして威力10の<正規品のサーベル>。取引価格670ガメル。
一同 おおー。
ロスト 珍しい……ってかオリジナル。
リンダ うお、それ、あと一点筋力上がれば使える!
GM “赤羽根”は自動で聖印(100ガメル)がまず入って……〔剣の加護/運命変転〕して11? では<魔香水>を。
ルシエル げしげし聖印を踏んづけた。
ロスト 踏んづけたあと回収させてね。売るから……(笑)。<魔香水>ってなんだっけ。
GM 「距離:接触」 で他人にも使えるポーション扱い、レンジャー技能レベル+知力ボーナス点のMPを回復できる。取引価格は600ガメル。(計算して)その他の戦利品は240ガメル分だな。あとモ・ルゲから<剣の欠片>が3つほど。
ラウディ いえい。
GM で、広場からの脱出手段を探して“縊り屋”が出てきた扉から建物をちゃくっと調べてみると、衛兵詰め所の待機室っぽい大部屋と二階へ上がる階段のある小部屋がある。階段の部屋の一角には現在は「閉」 になっている開閉装置と思しきレバーが、大部屋の奥には裏口らしい扉がある。階段を上がった二階には粗末な寝台や寝藁が置かれただけの部屋が二つ。片方に“赤羽根”が出てきた窓がある程度。
アルテ レバーをひっぱればいいんですよ!
GM うん、レバー引っ張ればゴゴゴと門が開いていくよ。これにてお仕事完了。お水も汲んだし、微妙に顔も売れたかも。見物してた連中に。
ルシエル 炎武帝の信者も増えるかも。
GM それはどうだろう?(笑)

 一行は【泉のある広場】を出て、【木漏れ日の施療院】への帰途へ。ちょっとだけたくましくなって帰ってきた一行をウルスラが迎えます。

アキラ・ルシエル 「ただいまー!」 こんどこそ堂々と(笑)。
GM ウルスラ「(話を聞き)そう……人狩りに遭遇したのはツイてなかったけど、あなたたちのおかげで何人もの命が救われたわ。どうもありがとう。お水もちゃんと汲んできてくれたのね。助かったわ。今日はゆっくり休みなさいな。宿泊料はおまけしておくからね♪」
ルシエル 「わーい!」
ロスト 「……助かる」
ラウディ 「今回はこれで終わりか」
アルテ やっともどってこれたー。
GM 長いお使いだったね。おつかれさま。“縊り屋”退治は別に依頼ではないので報酬はないが、まあこんな感じで。では経験点をば。
リンダ いただこう!

  ●ミッション経験点:★★★★★ ★★=200点×7=1400点
  ●モンスター経験点:20点×9+30点×1+40点×2=290点
  ●総獲得経験点  :1690点+各自の1ゾロ分
  ●獲得した剣の欠片:3個(売却価格:200ガメル×3=600ガメル)
  ●入手したアイテム:<魔香水>、<高品質のサーベル>(必要筋力9にして威力10の<正規品のサーベル>。取引価格670ガメル)

GM 戦利品、<剣の欠片>の売却はご自由に。弾丸もここで買い足せる。流れ的にはこの話で序盤が一段落。次からは脱出の手段を探しつつ行動範囲を広げていく、長い中盤が始まるよ。次回は7日目の「朝」からスタートします。それではみなさんおつかれさまでした!
一同 おつかれさまー!