“魔葬の棺”タウリ
 種族:雪豹のリカント
 性別:男性
 年齢:享年25歳
 年代:魔動機文明時代後期
 技能:グラップラー[G]
    アルケミスト[G]
    マギテック[G−1]
   (※G=開催グレード)
 MP:27

 魔動機文明時代後期に活躍した<壁の守り人>で、白い髪と毛並みにアイスブルーの瞳を持つ拳闘士。魔動機術、錬金術にも通じており、対魔神戦闘に特化した戦闘用魔動機『ラクサーシャ』を操って数多の魔神を屠ったとされる。
 魔動機兵ラクサーシャは、魔神との戦闘では無双の戦力を誇ったが、連続稼働時間が極めて短く、移動もままならない極端な性能を有していたとされる。“魔葬の棺”の二つ名は、タウリがラクサーシャを運搬するため常に背負っていた棺型の魔動具が由来だ。

 タウリは元々、魔動機を製造する企業を営む裕福な家庭の生まれで、魔動機兵ラクサーシャは彼の姉であった天才的な魔動機師チェリが生み出したもの。ナイトメアとして生まれたために、物質的には恵まれても両親の愛情を得られなかったチェリは、誰もが称賛するような偉大な発明をすることで両親を振り向かせようと、魔動機兵の開発に腐心したと伝えられる。
 チェリの想いが両親に通じたかは伝わっていないが、『ラクサーシャ』の完成と前後して、姉弟を悲劇が襲う。突如、街を襲った強力な魔神の攻撃に巻き込まれ、二人の両親が非業の死を遂げたのだ。拠り所を失ったチェリは復讐心に駆られて<壁の守り人>へと志願し、タウリも姉に寄り添うように<守り人>の一員となった。

 チェリの逸話が印象的なためか、タウリ本人に関しては、その比類無き戦果を除いては多くが伝わっていない。しかし、彼の人生は常に姉と共にあり、「姉さんの笑顔を見ること以外には興味が無い」という発言が知人の日誌に残されていることから、タウリはチェリに禁断の愛を抱いていたのでは、とも囁かれている。
 その真偽は定かではないが、結果的にチェリは魔神との戦いの中で斃れ、タウリも後を追うように、故郷の地に生じた<魔域>を討滅すると同時に、消息を絶った。

 なお、タウリが未帰還となったとき、魔動機兵ラクサーシャは温泉都市エルヤビビに住んでいた妹のネイの下へメンテナンスに出されていた。そのため、現在でもエルヤビビにあるネイの末裔の下に受け継がれているとされている。