野心の剣と混沌の矛、見えざる侵略の刃が交錯するユーレリアの地に、過去から芽吹いた闇が牙を剥く。

不可解なメッセージを携え、"王"の名の下に各地を蹂躙せんと迫る異形の軍勢。

狂える神託。蒙昧なる叛徒。崩壊する権勢。約束された背信。

裏切りの果てに、王の意を離れた古き"剣"は真なる主を求め、呪縛の迷宮より解き放たれる――。

ソード・ワールド2.0 <15LV祭> 『剣の主』

━━━ の剣は、星を歪め、そらを穿つ ━━━



GM それでは、『剣の主』2回目のセッションをはじめようと思います。よろしくお願いします。
一同 よろしくお願いしまーす。
GM 今日はオープニングの最後、《ユーレリアの壁ケンネル王国》から再開です。エインセル、お待たせしました。正直、このオープニングの構成が一番苦労したぞ。
エインセル え、なぜ!?
GM 何故でしょうね(笑)。さて、親友であるところの“極彩色のゲリラアーティスト”エスカルヴィンくんを訪ねてケンネルにやってきたきみは、エキセントリックな言動をお供にエスカルヴィンからケンネルを案内してもらう中で、城下の視察にやってきた“たんぽぽ姫”ことセーラ・ケンネルと知り合いました。健気なセーラ姫から、レンドリフト帝国の侵攻とユレヒト王国の野心との間で板ばさみになる父王を助けたい、という思いを聞いたきみは、向学のために転移魔術で彼女を各地に連れていって見聞を広めさせてやろうと思った……んだよね?
エインセル ええ。折角【テレポート】使えるので。
GM 会ったばかりのお姫様に対して、なかなかエキセントリックな発案だとは思います。あ、エスカルヴィンも一緒に行きたいって。
エインセル (首傾げ)そうかなぁ? って、エスカルヴィンもか。つーか姫様、こんな奇抜な奴に紹介された奴を信用するのか……世間知らずよのぅ、くっくっく。
ライナス そこらへんがエキセントリックな発案なんじゃなかろうかw
GM/エスカルヴィン 「この国には色が足りない! エインセル、分かるだろう。是非一度、<彩の港>を見てみたいんだよ!(ゆさゆさ)」
GM こんな感じだろうか。セーラの父王ジェイムズはさすがに相談されて困った顔をしましたが、セーラは大いに乗り気で、きみが「あの」“劫火剣嵐”本人だと証を立てると、ジェイムズ王も日帰りの条件で、そのトンデモ社会科見学を許可します。が、実際に各地の描写を挟んでしまうと時間が足りないので、今回は社会科見学後、ケンネルに帰ってきたところから始めよう。「ここは見せておかないと」って場所、あった?
エインセル アイヤールとディルフラムの合戦現場とか?
GM おい。
ジュトウ ひでぇものを見せる気だ。
エインセル ははは(笑)。まぁ、今まで旅をしてきて印象深かった街とか、景観の素晴らしい場所とかじゃないでしょうか。
GM まあ、具体的に思いついたらってことで。場所は王宮内にあるセーラの自室近くの中庭、そろそろ日が落ちた頃合いです。セーラはさすがに少し疲れた様子ですが、その目で見聞きした遠方の情景に興奮した様子できみとの別れを惜しみ、熱心に話しかけてきますね。
GM/セーラ 「ありがとうございます、エインセル様。今日のこと、本当に勉強になりました。特にルキスラ帝国の帝都! 話には聞いていましたが、あんなにたくさんの人が暮らす街があるだなんて、この目で見てもまだ信じられません。ケンネルの街はようやく人口4000人を越えるくらいですのに」
【エインセル】 「まぁ住んでるのはつまんない奴らですけどね。数多きゃいいってものでもないのですよ。ただ、数は力ですから。貴女も見聞を広めて、この国をルキスラを超えるような国に育てて下さいな。力が必要なら貸しますよ、気が向けば」
GM/セーラ 「ルキスラに住む人々は大勢いらっしゃるのに皆さんとても豊かで、平和な暮らしをされているように見えました。やはり国の力というのは大事なんだな、と肌で感じました。私も、もっと勉強しないと」
エインセル 色々と世間知らずな点などを指摘して。こうした方がいいよーなどとアドバイスを適当にしとこう。「渡る世間は善意で出来てるんじゃないんですよ。外に出たら他人は敵だと思いなさい」とか。

GM さて、そんな話をしていると、ですね。日暮れ時にしてはいささか城内が騒がしくなっているのに気がつきます。ふと見回してみれば、セーラとエインセルが話していた中庭脇の通路を、早足で王宮の奥へ向かう男性が通りがかりますよ。文官の着るローブを身に纏った金銀妖眼の美青年。エインセルも先日ちらっと会ったことがありますが、レンドリフト帝国の大使、セヴルスです。彼は中庭に佇むきみたちに気がつくと、少しだけ足を止め、慇懃に一礼してきます。
GM/セヴルス 「これはセーラ姫様。それに劫火の賢者殿。本日はお出かけだったようですな。お疲れ様です」 彼に声をかけられると、セーラはギクッとしたように身体を強張らせ、会釈を返しながらもエインセルの後ろに半ば隠れてちゃう。
【エインセル】 「(会釈を返し)ご苦労様です。いえいえ、ちょっと大陸各地を観光してきただけです。むしろ、私としては貴国にこそ興味がありますよ。今度、遊びに行っていいですか?」
GM/セヴルス 「歓迎しますよ。こちらのようにのどかな国風もよろしいですが、我が国の緊張感は貴方のような方には心地良いかもしれませんな」 普段から余裕綽々の居住まいを崩さず、悪い顔をして王宮ライフを満喫しているセヴルスですが、今はその表情に微かな焦燥が滲んでいます。余程珍しい事態なのでしょう、それを感じ取ったのか、セーラも、エインセルのコートの裾を掴みながら怪訝そうにしています。
エインセル ほほう。「ところで、何かあったんですか?」
GM/セヴルス 「(少し顔をしかめ)……ええ、まあ。未確認情報ですが、ケンネル門が魔物の群れに襲われ、陥落したようです。しかも魔物側が我が帝国の名を口にしたそうでしてね。まもなくジェイムズ王の御前で緊急会議が開かれます」
【エインセル】 「なるほど。何やら面白……ただならぬ事態のようですね」
GM/セヴルス 「もちろん当方には身に覚えのないことですが、情報をもたらしたのが一角の人物でしてね。無視もできません。姫様におかれましては、自室にお戻りになられた方がよろしいでしょう。賢者殿も、あまり他国の問題に深入りなさらぬことです。では」
GM そう言って、セヴルスはさっさと行ってしまいます。エインセルの見たところ、「身に覚えがない」というのは真実のように思えました。むしろ顔に疑問符が浮かんでた。
エインセル んー、では王様に「会議、後で聞いてていいっすか?」と聞いてみよう。ヴァンパイア王復活しちゃったかなー♪
GM 王様を直撃しますか。では、頭が寂しいジェイムズ王曰く。「ああ、賢者殿。是非、お願いしたい。何故このような時に魔物など……実は今、城下に次々と名だたる英雄が訪ねてきておるのだ。その方々にも同席願おうと思う」
エインセル お、合流するのか。
GM/ジェイムズ王 「詳しいことは分かっていないが、ただならぬ事態のようだ。セーラにこれ以上心配をかけとうないし、なんとか打開策が打てればいいのだが……」
【エインセル】 「心中お察しします。私でお力になれることがあれば、協力は惜しみませんよ。……興味深いし」

GM そんなやり取りを経て、場面は会議に移ります。で……城下に次々と訪れてきてる英雄さんたちー?
ライナス 来ましたよ。徒歩で。
ジュトウ こちらも徒歩で(移動力60)。
ライナス おのれ。両手でしっかりハンドルにぎって魔導バイクでなんとかしようw
フィブレド 魔法で飛んできました。
GM 運命の導きによって、ライナス、チャッカ、フィブレドと、この日相次いでケンネルへ到着することになりました。ジュトウも先程、王城に伝令の遺言でもあった知らせを持ち込んだところです。移動手段は違いますが、それぞれの来訪を門番やら通りすがりの識者やらを通じて知らされると、「今、我が国では火急の問題が。是非、対策会議に同席してください」と頼まれますが?
エインセル 野良15レベルがウロウロしてれば、そりゃ声かけるわなぁw
GM この国は特に、戦力が心許なくてね。平たく言って、ラスベートに毛が生えたレベル。
ジュトウ ケンネルだもの。仕方ないね。
エインセル 大変ですよね。完全に中間管理職の状況。
【ライナス】 「ユルトレットの問題と関係ある可能性もあるか。話は聞かせてもらうとしよう」
GM では、場面を御前会議の場に移りましょう。キノアから訪れたフィブレド、ユルトレットから大門の様子を見に来たライナス、ドレドロンからレンドリフトを探りに来たチャッカと、「偶然にも」この日この場所に勢揃いです。ただ、緊急時であることから、ユルトレットやドレドロンで起こった異変についてはまだジェイムズ王らに伝わっていません。伝えるならば、頃合いを見てどうぞ。

 「ケンネル大門がレンドリフト帝国の軍勢を名乗る魔物の群れによって陥落したとの報がもたらされた。……セヴルス大使、これは一体どのような仕儀であろうか」

 緊急会議を招集したジェイムズ王は、すっかり髪の薄くなった頭を震わせ、口火を切ります。

GM 問われたセヴルスは平然と、「一切存じません。我が帝国に、かの門を占拠する理由も予定も御座いません。が、事が事ですからな。現在、本国に確認中です」なんて答えています。ただ、きみたちには彼も想定外の事態に困惑している様子がかろうじて感じ取れますね。

 二人はその後も「だが魔物が貴国の名を出す理由こそあろうか」「魔物は魔神と聞いています。人の混乱を誘う策かもしれませんな」「魔物の襲撃であれば、討伐せねばならぬ」「門を占拠しているだけなら急ぎますまい。当方の確認が終わるまでお待ちください」などと、やり取りを交わしますが……。

GM セヴルスは、ふと壁際のジュトウを見遣り、尋ねます。「ジュトウ師。貴君は実際に魔神の軍勢を目にしたそうですが、どれ程のものと見られましたか? ケンネルの軍で対応できそうでしょうか?」
【ジュトウ】 「ひのふの……無理じゃな」 と言う、身長160cm弱のこぢんまりとしたジジドラケン。
ライナス あれ、意外とちっちゃいw
ジュトウ 老衰で縮んだんじゃよ。
GM あっさり言われて、ジェイムズ王は困り顔。次いで、セヴルスはエインセルやフィブレドら、賢者として名高い面々に顔を向けると、「名だたる賢者殿らにもご意見を伺いたいものですな。このたびの襲撃、何者がどのような目的で行ったものと思われますか?」 と問いかけます。が、本人、目が笑ってますね。この時点で分かるわけねーだろ、と分かってて聞いてる感じ。
【フィブレド】 「さあ? 僕は単なる趣味人ですからね。そんなこと分かるはずもありません……が。キノアのグウェンドリーシャ様が妙な卦が出た、仰っておりましたよ」
GM/セヴルス 「ほう? かの猫魔導師殿が? 差し支えなければ、どのような内容だったか教えて頂けますかな?」 ニヤニヤ
エインセル 意外と余裕だな、こいつw
【フィブレド】 「……『西に凶兆。黎明の王の足元。剣たる将に叛意。境界の崩壊』だそうで」
GM/セヴルス 「ふむ。黎明の王とは、ラルヴァである我らが皇帝を彷彿とさせますな。実に興味深い」

エインセル GM、レンドリフトと魔神に関係してなにか思い当たることがあるか、判定してOK?
GM 変則ですが、よろしいですよ。見識判定してください。漠然としてるから、−4のペナルティ修正で。
エインセル どうもです。いきなり「かつてレンドリフト地方を支配してた魔法王」とか指定する訳にもいきませんからね。(ころころ)32ですが、分かります?
フィブレド うわー、何その達成値w
チャッカ −4ペナってなんだっけw
GM −4つけた意味がなかったな。では、レンドリフト帝国の重鎮である「神将」と呼ばれる中に、狂神将の称号を関する蛮族がいることを思い出します。ラーリス神官のインキュバスですね。
ジュトウ ほほぅ、ラーリス格の神将か。
エインセル ラーリスか。彼も自由度高くていいよね。
GM 友達みたいに言うなよ(笑)。それと、現在の話ではありませんが、かつての支配者である魔法王イーレンヴァイトが召異魔法を得意としていたことも思い出します。
チャッカ それはこっちでも話題に出てたなぁ。
【エインセル】 「魔神とレンドリフト帝国で思い当たることと言うと……インキュバスの狂神将さんとか。彼なら魔神を呼べるんじゃないですかね?」
GM/セヴルス 「劫火の賢者殿は、我が国の重鎮のことにまで通じておられるのですな。確かに、狂神将ラディスはラーリスの神官です。下位魔神の数体であれば、召喚もできるかもしれません」
【エインセル】 「まぁ、確かに出来ても数体の召喚が限度でしょうね。現代の技術では。私も、インプ程度しか呼べませんし」
GM さりげなくデーモンルーラーだって暴露しやがった。
ジュトウ ひでぇw
エインセル はっはっは、「禁忌はない」んですよw
【チャッカ】 「魔神なんて何体呼べようが災いになるだけよ。(ちらりとセヴルスを見て)でも、将に叛意ねぇ……大丈夫なの?」
GM/セヴルス 「先程の占いにそのくだりがありましたな。ラディスは「剣たる」将とは言いがたい人物ですが……その点はこちらでも確認させましょう」
【エインセル】 「あとは……多分、こっちの方が本命でしょうけど。かつてレンドリフトを支配してた、イーレンヴァイトさんが復活したとかですかねぇ。一度、会ってみたいな。彼なら、魔神を何体召喚してもおかしくないでしょうね。凄い技術だ」
GM/ジェイムズ王 「イーレンヴァイトですと? 確かにかの魔法王は魔神の軍勢を率いたと聞きますが、あの王は我が国の英雄によって討ち果たされたのでは……」

 困惑するようにジェイムズ王が話に入ったとき、成り行きを見守っていたこの男が。

【ライナス】 「失礼。名だたる賢者殿達の前ではばかられるのだが、よろしいですかな」
GM/ジェイムズ王 「これは“百花繚乱”殿。何かご存知でしょうか」
【ライナス】 「ここに来る前に、私はユルトレットの英雄、エルンスト殿に会いに行っておりました。そこでもちょっとした騒ぎがありましてな。現れた魔神が言っておりました。『イーレンヴァイトの勅を告げる。戦士エルンスト・ラグバーン。この者を召喚する。速やかに、単身にてケンネル大門に参じよ』と。先ほどの話と合わせると、その可能性も考えておいてもよろしいのではないかな」
GM/ジェイムズ王 「なんと、ユルトレット奪還伝説の彼が……? そちらにも魔神が現れ、魔法王の名を口にしたと」
【チャッカ】 「そうそう、ドレドロンでも襲撃があったわ。敵の軍勢は魔神で、やっぱり似たような口上を上げてたわね」
【エインセル】 「ほう。となると…俄然、魔法王復活の可能性が信憑性を増しますね(おらワクワクしてきたぞ)」
【ジュトウ】 「(口髭をしごきながら渋い顔をし)なんとまぁ。これは偶然で片付けられる話ではないのぅ」

 次々に語られる深刻な報告に、ジェイムズ王は狼狽の色を隠せないようです。一方のセヴルスはこめかみをひくつかせていますが、涼しい顔を保って「貴重な情報を感謝致します。聞く限り、御大方の見聞きしたものはここケンネルに収束しているようですな。まだ具体的には見えてきませんが、ただごとではない」とまとめた上で……。

GM/セヴルス 「しかし、それらの調査もまずは目の前の魔神を排除してからですな。我が帝国の首都レンであれば、魔法文明時代の出来事に関しても詳しい者がおります。いかがでしょう、ジェイムズ王。実際に魔物を見たジュトウ師の見立てでは、魔神どもはケンネルの兵の手には余るとのこと。私どもの軍勢で西側から大門を奪還いたしましょうか?」
GM しゃあしゃあと王様に提案します。恐らく、奪還出来るのは本当で、いっそその後も大門を「守備」してあげようという魂胆なのでしょうね。
ジュトウ 大胆な乗っ取り計画ですな。
エインセル ほう、奪還できるだけの戦力あるんだ。
ライナス 事情に詳しくないから王様の反応を窺ってよう。
GM そして、ジェイムズ王は脂汗だらだら。自国の戦力では明らかに無理で、でも任せたら大門取られちゃう。はらり、と抜け毛が……。
エインセル ああ、貴重な残りの髪が……(ほろり
【チャッカ】 「あたしとしては、レンドリフトの現在の状況をとりあえず見に行きたいんだけど」
【ライナス】 「ふむ。レンドリフトの現状を確認するとして、我らにとっても門の奪還は必要なわけだ。チャッカ殿、いかがかな。我らでもって門を奪還するというのは?」
GM ぱああっ。ジェイムズ王はライナスにきらきらした目を向けた。
ライナス まぶしい。頭が。
エインセル 王様かわいいなw
GM はらりとまた抜けかけた毛がぴょこんっと頭に戻っていきます。
ライナス 戻んな!w
エインセル 不思議な動きをした!w
【チャッカ】 「……ふぅ。まぁ、目の前で困ってる人を助けないのも寝覚めが悪いわね」
【エインセル】 「そういうことなら、私も協力させて頂きましょう。……なんかジェイムズ王様、お気に入りになりそうだし(苦笑)」
【フィブレド】 「まあ、ついて行ってあげてもいいですよ。そちらの景色も見てみたいと思ってましたし」
【チャッカ】 「あたしたちがやれば、さすがに可能性は十分あるでしょう。ただ、あたしは奪還作戦は正直苦手よ」
【ジュトウ】 「うぬらには門を奪還する理由があり、そして腕も確かな様じゃ。このじじはさしたる力もなく余生も乏しいが、また俗世に交わるのも悪くないと思えるの」

 セヴルスは苦い顔で、「こちら側からでは当方の支援はあてにして頂けませんよ。無理をなさらずとも、我が軍にお任せ下されば魔神の百や二百、一蹴してみせますものを、ジュトウ師までそのような……」 と苦言を呈しますが、それをジェイムズ王が制します。

GM/ジェイムズ王 「控えられよ、大使。皆様、このジェイムズ・ケンネル、伏してお願いする。どうか我が国の苦境を救ってくだされ」
【エインセル】 「レンドリフトにはお招き頂きたいですが……まぁ雑魚魔神程度、任せてくれて構いませんよ。軍を動かすのもタダじゃないでしょうし」
【ライナス】 「なに、首都レンまで行くのでしょう。ただの”通り道”ですよ、セヴルス殿」
GM/セヴルス 「(鼻を鳴らして)お止めしても無駄のようですな。では、方々の健闘をお祈りしておきますよ」
【ジュトウ】 「セヴルス。そも、当てにする支援を呼ぶためには、無事に行って戻る使者が必要じゃろ? カカッ!! まぁ期待せずに待っておれ」
GM/セヴルス 「……まあ、我々も状況の見極めがつかないのは同じですからな。陛下へのご報告、お願いしますよ。方々には私から皇帝陛下への紹介状を差し上げましょう」
【ジュトウ】 「うむ、しかと承ったぞ」
【エインセル】 「あ、それは貰って置きたいかな。ル=ロウド様の神将の席とか作りません? そしたら私、就任してもいい」
GM 聞こえなかったフリ。
エインセル えー、風神将とかカッコイイじゃないですかー。
チャッカ 結構な危険人物だしなーw
GM/ジェイムズ王 「お願い致します。寄せ手は皆様にお任せしてよろしいでしょうか。細々とした雑務と連絡要員として、騎士の一小隊をおつけいたします」 というわけで、7レベルの正騎士を5人、雑用係としてつけますよ。殺さないでね。
チャッカ 戦闘にうっかり巻き込まれたら、【オース】用に搭載してあげようw
フィブレド うわあ、頼もしいw
エインセル まぁ雑魚くらいならなんとかなるでしょう。7レベルの小隊なら。
GM 不安だ。じゃあ、準備が出来たら早速よろしく。現在……さっき日が落ちた頃って言ったっけ……うん。会議を経て、夜8時くらいですな。暗いから困るなんてこと言う人はいませんね?

 〔暗視〕持ちは2人でしたが、使い魔やら【オウルビジョン】やらで不自由なし。

ライナス フィブレドのはカエルちゃんかー。長時間だと【ライト】になるのかもねw
ジュトウ ぺかー。正騎士さんたちも喜ぶに違いない。
GM じゃ、騎士隊を連れて大門へ直行でよろしい?
ライナス あ、物買っていいならフローティングスフィアだけ1個買いたい。
GM どうぞ。では、どんな移動手段使ったか知りませんが、徒歩なら数時間ほどの距離を恐らくはかなりの短時間で踏破し、間もなくケンネル大門です。現在、山脈に穿たれた深い谷間を、何度か折れ曲がりながら進んでいます。幅50mほどの谷間ですので、レッサーならドラゴンも余裕。乗ってます?
チャッカ そうですねぇ…それなら騎乗はしてないけど連れてる感じで?
ジュトウ ケンネル大門が近いなら、お爺ちゃんそろそろ【ジィプロフェシー】しておこうかな。
GM 了解しました。持続1時間以上の効果は何使ってもいいよ。出目7発動でよければ、宣言だけで構いません。バシバシどうぞ。

 というわけで、準備タイム。使用した効果は以下の通り。

 ライナス :【ジハド】【レスキュー】(ジュトウに)
 ジュトウ :【ジィプロフェシー】
 エインセル:【レデュース・マジック】【ラック】
 フィブレド:【レデュース・マジック】【スケープ・ドール】
 チャッカ :【レスキュー】(ライナスに)

GM 分かりました。1日持続の【ラック】【スケープ・ドール】【レデュース・マジック】は、以後宣言なくても1日の始まりに使ってる扱いでいいですよ。ある曲がり角に近づくと、騎士が「あの角を曲がれば、大門が見えてきます。我々はここで待機したほうがよろしいでしょうか」と聞いてきます。
【ライナス】 「そうだな。制圧は我々だけで問題あるまい」
【ジュトウ】 「静かになるまでここで待っておれ。なに、勝つか負けるか、どちらにしても直ぐ片付くじゃろ」
GM では、谷底の角を曲がります。最初に言っておきますが、このシナリオ中、体長数mまでの魔物を肉眼で魔物知識判定できるのは距離30mからとしておきます。
ジュトウ 30m把握。

 谷底の角を角を曲がると、およそ80mくらい先に、いまだうっすらと黒い煙を噴き上げる砦の様相が見えてきます。

GM 砦が見えてくると、まず目に入るのは崩れかけた外壁と、その上に腰掛けてそちらを見ている人型の上位魔神。身長6m近い巨体ですが、スラリとした長身で、両腰に長剣を帯びているようです。片手で大きな水晶球のようなものを弄んでいます。その外壁の手前では、人型だけど腰から上が縦に割れて「片腕だけの上半身ふたつ」になっている下位魔神が2体、運悪く生き残ってしまったらしい女性兵士を交互に剣で何度も斬りつけています。暇つぶしかな。

 「イヤーッ!(ザク)」
 「ンアーッ!(ビクン)」
 「イヤーッ!(ザク)」
 「ンアーッ!(ガクリ)」

GM ナムアミダブツ! なんたる邪悪か! その横には砦の備品であろうヒーリングポーションとアウェイクポーションが積み上げられ、兵士が気絶するとドバドバ頭からぶっかけてますよ。
ジュトウ うげげ。
【フィブレド】 「今のうちにあいつを倒せればあの大量の物資も接収できますね」
【エインセル】 「なんというドS……そういう奴のプライドとか、魂の尊厳とかを圧倒的な力でボキッと折るの、割と好きなんですよね。あの女性兵士も可能なら助けたいですし」
【ジュトウ】 「何となく判っておったが、うぬら色々と自由な気質じゃの」
【ライナス】 「大した趣味だ。行くとしようか」
【チャッカ】 「……酷いことするわね。いいわ、とっとと引導を渡してやりましょ」
GM お互いに姿をはっきり確認できる距離……30mくらいまで近づいたところで戦闘開始処理と思ってましたが、よろしいかな。
ライナス チャッカに積んでもらっていい?w
チャッカ いいですよ。ドラゴンに乗り込んで……準備で一回行動したいんだけどよろしいか。
GM じゃ、その手番はオマケしておきましょう。

 騎獣に乗るのは騎手も同乗者も主動作です。不意の遭遇に備える場合は最初から乗ってしまうのもアリ。

GM では、あっと言う間に距離を詰めるきみたちですが、なんと間合いに入る直前、何の前触れもなく、上位魔神を中心に半径30mほどの地面にゴウ! と色のついた瘴気が渦巻きます。一瞬で消え去りますが、瘴気が晴れると、直前まで2体の下位魔神しかいなかったその空間には、完全に戦闘態勢を整えた数十体の魔神の群れが。
【エインセル】 「……やりますね、幻覚ですか」
GM 驚くきみたちを上位魔神は壁上で嗤い、いつの間にか砕け散っている水晶球? の欠片を放り捨てると、剣を抜き放ちながら飛び降りてきます。空飛べるんですけど、ここからは真っ向勝負。では、この時点で30m先が見えてる人は魔物知識判定をよろしく。魔物データのある魔神が、上位魔神含めて5種類9体。それ以外の数十体は「支援ダメージ:r50+18@10」×3回として表される有象無象です。

 支援ダメージは、魔神側の手番終了時に、ランダムに選ばれたPC3人に、r50+18@10点の無属性魔法ダメージを「必中」で与えてきます。
 データのある魔神が全滅するまで、この攻撃は停止も回数減少もしません。全滅したら、支援ダメージを与えていた魔神らも同時に全滅します。

エインセル なん…だと…。うわー、私はフィジカルは弱いんだー。
ジュトウ 必中か、そりゃ怖い。
チャッカ その威力は面倒だなぁ。
GM 魔物知識判定の目標値ですが、高い方から弱点値が26、22、21、20、20の5種類です。
エインセル とりあえず魔物知識判定しましょう

エインセル 2d6+26**5 魔物知識判定
(ダイス) Ainsel -> 2d6+26 = [3,2]+26 = 31
(ダイス) Ainsel -> 2d6+26 = [4,2]+26 = 32
(ダイス) Ainsel -> 2d6+26 = [4,2]+26 = 32
(ダイス) Ainsel -> 2d6+26 = [3,6]+26 = 35
(ダイス) Ainsel -> 2d6+26 = [6,1]+26 = 33

ジュトウ ご無体な数字が並んだ。わけがわからないよ。
フィブレド これが清松さんの気持ちかw
エインセル もう、数値が絶対おかしい。2回目……いりますか?w
GM いりませんよw

 ややセージレベルの落ちるチャッカも大半の弱点値を見抜きます。この時点では〔暗視〕のないフィブレドは視界に入った時点で必要に応じて判定してもらうことに。
 ケンネル門砦に陣取るのは、上位魔神ザンガルズリューテナントを指揮官とする下位魔神ティキティキ×2、キルバイゼン×2、エルガクレオ×2、ブガラドレ×2です。

ライナス ティキティキきらーいw
GM 簡単にしたデータをテキストにまとめてきました。ここに書いてない能力は「ない」ものと思って構いません。
ジュトウ わぁい、ありがたい。
エインセル 助かるなぁ。
ジュトウ (データを見て)…………刃がついてないとダメとな。
◆上位魔神ザンガルズリューテナント(魔物レベル18) 弱点:命中+1
(『WT』175頁“翻る双魔剣”ツォルシェグのデータを以下の通り修正)
【エラッタ】
 戦闘データ[部位:上半身]  :回避力「20(27)」 防護点「20」
 戦闘データ[部位:右腕&左腕]:打撃点「2d+19」
(HPは<剣の欠片>修正済み。精神抵抗力は26(33)に上昇)
【特殊能力の変更・追加】
●全身
「○恐怖のオーラ」削除
「○“ワードパクト・フラット”」追加
 すべての部位は、HPの現在値が最大値に等しい場合、刃のついた近接武器が与えるダメージ以外では、HPが最大値未満に減少しません。
●右腕&左腕
「○魔剣の所持」変更→「▽魂喰らいの魔剣」
 魔剣の攻撃は、HPとMPの両方に適用ダメージを与えます。
「▼カウンター(戦いの達人)」変更→「▼どこでもカウンター」
 任意の部位に与えられた近接攻撃に対し、《カウンター》と同じ反撃を試みることができます。処理は《カウンター》に順じ、失敗時にはこの部位がダメージを負います。
●下半身
「○攻撃障害=+4・なし」変更→「○攻撃障害=不可・なし」
 [部位:上半身][部位:右腕][部位:左腕]への近接攻撃不可。
 剣将・テAB<5m>エAB<5m>キAB・ブAB<30m>爺・チャ&竜&ラ・フィ・エ

エインセル 最初は魔法じゃ駄目か。
ライナス それ以前に狙えないとは思うが。
GM 「○“ワードパクト・フラット”」は、エインセルの見立てだと純粋に特殊能力とは言い難い。何らかの呪いに近い術式ですね。
エインセル ほほう、呪いとな。
GM ほら、ロードス島伝説で、ゲルダムが自分にかけてた“禁呪”の類ですよ。
チャッカ 薙ぎ払い持ちがいないんだよねー。
ジュトウ ティキティキ地味に嫌だな。
ライナス 派手にやなの、ティキティキだけはw
エインセル ティキティキは天敵でしょうねぇw
GM あ、「○超不運」についてですが、サイコロ振らない6ゾロは能力の適用外です。最初から1ゾロだったのを変転して戻した場合、ないし【フェイタル・エッジ】などの場合はセーフ。〔剣の加護/運命変転〕には通用しないって書いてあるんで「無理矢理6ゾロ」には干渉できないと判断しました。
ライナス なんだとう。許す。
ジュトウ 良かったね!
GM じゃ、よろしければ先制判定いきます。こっち26ですよ。
チャッカ よろ!(しゅたっ)
ジュトウ イニブはなしでいいや。(ころころ)35。取った。

 エインセル、フィブレドは【イニシアティブブースト】を切らず。ライナスはダメ元でSランクを使用しますが、26には届かず。
 何故かエインセルはここで1ゾロを出し、ティキティキの「○笑い上戸」を発動させています。

GM/ティキ 「プークスクス」
【エインセル】 「か、下位魔神如きに笑われるなんて……!!わ、私は頭脳労働専門なんですよ!」
【チャッカ】 「はいはい、いーから殲滅して頂戴ねー」
GM 無理するところでもありませんか。では、ジュトウのみ《ファストアクション》発動ということで、開戦。なお、女性兵士は面倒が増えるので戦闘から除外です。
ジュトウ ありがたやー。

  〔第1ラウンド PCターン〕

 雑魚戦ではありますが、15レベルセッション初の戦闘。いずれのプレイヤーにとっても初めての経験であり、GMも予想はしていましたが、ここでの初動には相当な時間を要しました。

 GMが考えるところでは、高レベルの戦闘は最初から全体を見て戦術を考えても、情報量が多すぎて混乱するばかりで、「そもそも何をすればいいのか分からない」という事になりがちです。
 特に魔物の種類が多い場合は、まず敵戦力の分析、次いで各PCの持つ選択肢の確認、さらには優先順位とラウンド内での達成目標を設定し、具体的な戦術は最後に回すのが妥当でしょう。

 敵戦力の分析においては、特に「回復不能な被害を与え得る攻撃的特性」「撃破を困難にする防御的特性」「計算外の要素を増やしたり、確定的な不利を増やす能力」に注目するのが有効です。
 「回復不能な被害を与え得る攻撃的特性」とは、1ラウンドでPCを気絶ないし死亡に追い込むダメージ生産能力を筆頭に、治療の難しい毒や呪い、PCの能力を著しく制限する精神効果や束縛系能力などを指します。ここでは、ザンガルズの部位:両腕が持つ圧倒的な攻撃力が該当するでしょう。逆に言えば、回避・抵抗が容易であったり、積み重なっても「治せる程度の被害」しか与えない能力は無視してもいいことになります。
 「撃破を困難にする防御的特性」は、「○攻撃障害」や「○〜無効」に代表される「やられる前にやればよかろう」を防ぐ類の能力です。《かばう》系、《カウンター》系の能力も特性によってはこの範疇に入るでしょう。こうした能力を持つ魔物は撃破に手間がかかるため、どうあっても放置できないものでなければ後回しにして、その分の手間を防御に回したほうが有効なケースがままあります。ザンガルズの「○攻撃障害」「○“ワードパクト・フラット”」や「▼どこでもカウンター」、エルガクレオの「○魔法無効」などが該当します。
 「計算外の要素を増やしたり、確定的な不利を増やす能力」は多岐に渡りますが、代表的なのは魔法を行使する能力です。選択肢が広いため予測が難しく、「短縮」や「必中」などPCの能力に左右されず成果を上げるものも存在するため、魔力が低くてもバカにできません。補助動作での魔法や賦術を確実に消滅させる《ワードブレイク》、ティキティキの「○超不運」などもこのカテゴリに分類されます。

 この段階では、フリートークの形で好き勝手に意見を述べるのが確実です。単独での確認では見落としの可能性が伴いますし、脅威に合わせて誰かが対策を取れることを確認できるケースも多いでしょう。

 一方、続いて各PCの持つ選択肢を確認するときには、思いつきをその時々で述べるのではなく、ある程度自分で選択肢をまとめ、必要になる条件があればそれも添えて、一気に放出するやり方も必要になります。というのも、これらは「他人が把握できるように」語られなければ有効な取捨選択が望めないからです(皆が同時に喋ってたら、ある1人の発言が5行前と繋がってても分からないよね)。
 プレイヤー同士が互いの能力に慣れない内は、確実性や見込める成果(「ピンゾロ振らなければそこの3体は確実に落とせる」「抵抗は抜けて、メテオ一発で50点前後かな」)と共に簡単なリストにして複数行送信してしまうと、後の検討が楽になります。

 ここまで進めば、優先すべき事や目標設定はかなり見えてきます。生かしておけない魔物、残さざるを得ない魔物、それへの対策などを現実的なラインでカバーできるよう話し合って、各PCがどの選択肢を採用するか決め、順番に処理しながら微調整を行っていけばそう悪い戦術は出てきません。
 なお、このレベル帯では《影走り》や瞬間移動などの特殊な移動により、攻撃する目標はかなり自由に選択できます。どのパーティであっても特殊な防御能力のないボスはほぼ瞬殺が可能であり、それ故GMも対策を取っていますが、放置してよい敵であれば最前列であっても無視できるというアドバンテージ、また前衛であっても自身による移動が必要ない(魔法が使える)と攻撃力・防御力が跳ね上がるケースが多いことは覚えておくといいでしょう。

 今回は、慣れない様子で戦術を組み立てたPCたちの奮闘をざっくりお届け。

エインセル では最初に、拡大してPC全員とドラゴンの胴体に【バーチャルタフネスII】を。あ、チャッカに【バークメイル】Sしておきます。(ころころ)成功。全員にHP41点積み増し。
ジュトウ すげええええ。2番おじいちゃん吶喊しまーす。
GM はい。バシバシ宣言どうぞ。
ジュトウ エルガクレオのところまで《影走り》で通常移動して、【キャッツアイ】【ガゼルフット】【マッスルベアー】【ビートルスキン】【スフィンクスノレッジ】【ケンタウロスレッグ】【ジャイアントアーム】【フェンリルバイト】【メディテーション】と練技9セット。
GM うむ。魔晶石の宣言については、手番終えてから考える、を認めよう。
ジュトウ おっと、どもども。あと補助動作でやる事はー、《魔力撃》《テイルスイング》。で、エルガクレオにぺちぺち。
GM うい。命中力判定どうぞ。魔物データに回避の値が書いてないぐらいの目標値です。

 尻尾が二往復。1回ティキティキを爆笑させたりしつつも、あっさり2体のエルガクレオは木っ端微塵に。

GM 消し飛びます。ただ、どちらも死体残りません。幽霊のように、空中に溶けるように消えていきます。何か、イリーガルな存在のようですね。手番続きある?
ジュトウ 【フェンリルバイト】が浮きましたなぁ。行動終了、無駄に噛み噛み牙を鳴らしておこう。さてはイーレンヴァイト絡みか。
GM お次どうぞ。ドラゴン出撃か。
フィブレド 行け、タクシーw
エインセル 高名なタクシー運転手の方w
GM 運転手違うよ、15レベルライダーだもの!
ライナス 大司教とは違うのだよw
チャッカ 補助動作で《巨象守護の型》《タービュランスマジック》《ダブルキャスト》。【八面六臂】【ビートルスキン】【メディテーション】【アンチボディ】【ストロングブラッド】【スフィンクスノレッジ】【強靭なる丈陣U:精定】。精神抵抗力のほうに+1。
GM 宣言特技、3つ使ってる。そういや脅威の複数宣言=3回でしたね。
フィブレド 何それ怖いw
ジュトウ 早速《マルチガード》=サンが活躍してる。
チャッカ とりあえず、自身は頭を5回かばう、ドラゴンの胴がライナスをかばいます。チャッカの行動は【カバーリング】2回、1倍と2倍掛けで騎獣に《かばう》→自身と騎獣に《鉄壁》を付与。で、騎獣は頭がブレスで剣将の位置にブレス、翼は敵全員に1回ずつ、胴はキルバイゼンAに。
GM 残念ながら、騎獣データの「○2回攻撃&双撃」は、【攻撃指令】1回で両翼とも殴れるという意味で、翼1つにつき2回攻撃ではありません。後者の意味の場合は「〆2回攻撃&双撃」と、主動作マークで示されます。この辺は、ワイバーンとかと一緒。
チャッカ あ、そうなのか。とりあえずブレス。(ころころ)

 闇を裂いて火線が走り、ティキティキ2体に30点ほどのダメージ。ザンガルズはワードパクトではじきます。

チャッカ (あらためてデータ見直し)微妙だったかな…よく見たらたくさんいるやん。どれ殴ろう。
GM キルバイゼンはAB2体いて、それぞれ2部位だかんね。そしてどっちの部位もコア。後から範囲攻撃で沈める場合は、1体の両部位を平たく削るのが理屈に合ってるかな。
ジュトウ そだねぇ。
チャッカ うん、キルバイゼンに満遍なくにします。(ころころ)

 翼、翼、尻尾とキルバイゼンの4部位中3部位に近接攻撃を命中させ、それぞれ20点弱の適用ダメージを与えます。

ライナス 次は私。《魔力撃》使用について割と本気で悩んでるので、少しだけお待ちをw
GM 「翼と尻尾でも庇って!」って泣きつけばいいのにw どうぞw
ライナス 自立はせねばなるまい。っていうか避けない限り何回殴ってくるんだって話ですよ、その両腕さんはw
チャッカ 言ってくれればかばったのに、さすがにw
GM 脅威の12回攻撃。なあに、アンデッドジェネラル分体に比べれば打撃点は10点低いです。いけるいける。
ライナス 支援はがしてくるくせにw
ジュトウ 12回攻撃ってどういう事よw
GM 2回攻撃&双撃×連続攻撃U×両腕。12回で間違いない。全部に《全力攻撃U》乗せるかんね。これ、雑魚敵。
ジュトウ ひぇー。雑魚とはなんだったのか。
エインセル 雑魚の概念がおかしいw
フィブレド すごい世界に迷い込んでしまったw

 アンデッドジェネラル分体に比べれば打撃点が低いのは本当ですが、「いけるいける」は「逝ける」のほうです。この攻撃、かなり念入りに回避力を高めない限りライナスには安定した回避が望めず、1発命中ごとに平均20点近くを通してきます。12回攻撃が集中すれば余裕で致死ゾーンであり、それでもザンガルズが事前に【ジハド】を行使していない前提なので見込みは甘め。
 初っ端から【ジハド】まで見込めというのは酷でしょうが、単純な近接攻撃なので何らかの対策は必要だったと言えるでしょう。
 このザンガルズは、特別な理由があって集中攻撃してこないんですけどね。

ライナス (しばし考え)失敗率をあげるティキティキは怖いなぁ。でも1ゾロして落とせないよりましか。《魔力撃》いく方向で。まず補助動作で降りる。よっこいしょ。そして【ビートルスキン】【ガゼルフット】【アンチボディ】【メディテーション】【スフィンクスノレッジ】。【バークメイル】を自分にSカードで使用して、【フェザー・エッジ】をライロックソードとツーハンドソードに。【バーサーカー・エッジ】【ハイブリッド】【リピートアクション】。

 ……濃ゆい。

ライナス 【スーパーノヴァ・ボム】。対象はキルバイゼンAB,ブガラドレABまとめて10部位。これをリピートして、リピートしない【ハイブリッド】で合成するのは【レジスト・ボム】。あ、宣言特技してないじゃん。《魔力撃》《光陰魔刃術》宣言。
エインセル やること多いなぁ。
ジュトウ ほんまや。

 【スーパーノヴァ・ボム】2連が炸裂し、前線の下位魔神4体は瞬時に蒸発します。「98点」とか聞こえたんだが。

ライナス ……《魔力撃》が無駄になった。怖い。【オートガードU】しておしまい。
GM キレイキレイ。あと、【レジスト・ボム】の行使判定よろ。
ライナス おお、忘れてたw
ジュトウ わしの回収はどうなりまっか?
ライナス それも忘れてたw

 さすがにニューロンが過熱気味の様子。

フィブレド 距離が遠くて届く魔法がほとんどない……まあ、ここは【メテオ・ストライク】かな。

 《魔法制御》《鷹の目》《魔法拡大/距離》といった選択に悩む戦闘特技は、取った人が取らなかった人より嬉しい場面が出るよう務めています。

ジュトウ メテオさんごらいてーん。
フィブレド 補助動作【オウルビジョン】【メディテーション】【スフィンクスノレッジ】、【リーンフォース】S自分に。主動作【メテオ・ストライク】を後列に。(ころころ)42。
GM ザンガルズはワードパクトではじきますが、ティキティキは直撃。

 【メテオ・ストライク】1発で、クリティカルもなしに49点だの56点だのと言われますが、ティキティキ2体はかろうじて生存します。

フィブレド ち。1点残った。
ライナス おしかったようだw

 そしてお待ちかね、魔神側の反撃。

 まずはティキティキ2体が前線のジュトウ、ライナス、チャッカへ向かいます。それぞれ《ワードブレイク》を駆使し、移動妨害してきたチャッカの【バークメイル】、ライナスの【オートガードU】を消し飛ばしたところで、御大出陣。

 ザンガルズリューテナントは角の一撃でドラゴンからライナスへの《かばうT》を剥がし、下半身が「〆一掃」による全体攻撃。チャッカとライナス、ドラゴンは順当に食らい、ジュトウが防御ファンブルし、揃って軽く吐血。
 続く右腕、左腕はライナス、チャッカ、ジュトウに攻撃を振り分けます。ジュトウはこれに対し《カウンター》を決めますが、拳で殴ったためワードパクトに阻まれダメージなし。ライナスとチャッカはしっかり3連撃をもらい、HPとMPを削り取られます。盛大に消費していたライナスはこの時点でMP現在値が0に。
 最後の1回はライナスに戻ってきて、やはり3連撃がキレイに決まります。ライナスのHPは残り十数点まで落ち込み、支援ダメージによって倒れる可能性が出て来た……というところで、次回に続く!

(Ainsel) HP122/81+41 MP97/149 使い魔15/15
(Chukka) HP105/108+41 MP46/119 R18:VT2 R3:虫メディ身血 R1:智  頭HP87/93 胴HP106/122 翼左HP55/67 翼右61/67
(Fivled_) HP79+41/79+41 MP95/141 使い魔20/20 リーンS 精定(精神)
(Jutou) HP100+7/100+41 MP49/58+7 魔晶石-6 状:VT2,精定,RB雷 2R目練技忘れずに
(Linus) HP18/107+41 MP0/132 状:ジハド(32),VT2(33),精定(精神),RB雷,練5種,《魔力撃》,バークS [防:19 避:22-2 生抵:23-2 精抵:25-2


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