◆第2話『死せる都の忌まわしき玉座』 ガレド氏の調査によると、エイムズは単なるチンピラで、“テメリオの連中”との関係性は薄く、偶然出会った線が濃厚との事。本題に入る。 ルエガ・ペキト遺跡の近く、キンリンの街が魔導機械ガーウィ3機の襲撃にあった。どうやら、遺跡に穴が開き、そこから出てきた模様。彼らの殲滅をリオス国軍長官、デルバート氏から依頼される。 案内人として、PTにリニトスが加わった。 最初の部屋(D−V)で冒険者風の男たちと遭遇。 彼らは『……引き返す……態勢を整え……』『……突破できない以上……も何度やっても同じ……』『……<玉座>へ至る鍵をみすみす……』『……戦力不足……教主に報告を……』 などと言っていた。彼ら自身がテメリオの関係者であるか、或いは関係者に雇われたと思われる。 探索の末に、ガーウィ3機に加えてドゥーム改と戦闘、激戦の末破壊に成功した。 部屋にあった、撤退した冒険者と同じマントを着た遺体は、薬毒神テメリオの聖印を下げており、加えて魔法文明語の封書を持っていた。 封書の内容は以下の通り。 ・この遺跡には<輝けるペキトの玉座>なる魔法装置の試作品が存在し、制御キーを抜き取られて封印されている。 ・この<玉座>は失敗作であり、制御キーがあってもまともに動作しないが、大量のマナを供給する魔法装置、ないしはアイテムがあれば短時間だけ動作する可能性がある。 ・ついては、<玉座>には触れず、制御キーのみを確保せよ。制御キーは魔動機械に守られた部屋に安置された三角形の金属片である。 つまり、毒薬神テメリオを崇める<恵みの杯>教団がテロの為に<玉座>を悪用しようとしていたことになる。 我らは封書と三角形の<奇妙な金属片>を持ち帰り、<黄金の誘い>亭に帰る最中、リニトスは正式に我らの仲間となった。 亭主ガレド氏に呼ばれたリオス国軍長官デルバート氏に遺体が持っていたテメリオの聖印と封書を見せ、バルタザールの<日記>については後日写しを取らせるという事で合意した。 また、<玉座>の起動キーは行方知れずとして行方は伏せた。(これもPTで保管、所有はジェラード)  ●入手アイテム(これらは純粋な宝物扱い)  <水晶の首飾り>→リニトス、<祈りの指輪>→ジネット、<月光の指輪>→ジネット、<研究ノート?>&<金属筒の入ったアクリルケース>  ●EXアイテム(シナリオに関わってくるもの)  <ある魔動機師の日記>、<バルタザールの日記1>、<バルタザールの日記2>、<奇妙な金属片>→ジェラード テメリオ教団にまつわる問題は、現在ラスベートの治安担当者(冒険者含む)の間で注目を集めている事柄である為、今回《恵みの杯》につながる情報をもたらしたことで、我らは冒険者の間で名が上がった。「馬の骨」から「一人前」程度には成長したのだろう。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆ダンジョンメモ マップ:http://goo.gl/iQHv1q (2012.11.25まで)  MAP   TUVWX Y ■■■□□A□ ■┣┳┳■B■ ■■┃┃┃C□ ┗╋■┫■D□ 【A−T】 大小いくつもの水槽が並べられている広い空洞。水槽は薄緑色の液体で満たされており、様々な種類の魔物が入っている。 水槽の中の魔物は、動けないがどれも生きている。空洞の真ん中には、常に色を変化させている奇妙な金属で造られた台座があり、その上に三角形の凹みがある。 また、空洞の片隅にはキャビネットや書類棚で区切られた事務スペースがあり、飾り気のない机が置かれていた。机には魔晶石8点と日記。 ●ある魔動機師の<日記1>  この遺跡の主であったらしい、とある魔動機師の日記。  この遺跡群の多くは、魔法文明時代にバルタザールという魔法使いが造ったものである。  彼は魔物を支配して操る“輝けるペキトの玉座”という魔法装置を造ろうとしていた。この遺跡群には玉座の試作品がいくつも残されている。  玉座に興味を持った魔動機師は、バルタザールの研究を引き継ぎ、魔動機術によって更に幾つかの“輝けるペキトの玉座”の試作品を造り上げたが、いずれもうまくいかなった。  そのため、最終的にはすべての試作品を封印した。この部屋にある奇妙な金属の台座も<玉座>のひとつだが、制御キーを外して別の場所に保管することで封印としている。  制御キーを台座のくぼみにはめ込むことで、台座は文字通りの「玉座」に変形するそうである。  【備考】暴走の可能性を含んでも、《恵みの杯》のテロにはうってつけのアイテムと言える。 【A−U】 10m四方ほどの頑丈な作りの部屋。東西の壁に頑丈そうな扉がある。部屋の中央には2つの台座があり、それぞれに文字の書かれたプレートといくつかの小さな像が乗っている。 台座のリドル:http://goo.gl/BRvOk2 回答は:6-7-4-0-11-1-10-2-9-3-8(一発正解)で、東西の扉が開いた。 【A−V】 休息可能なピカピカの部屋。宝箱3つ。 《水晶の首飾り》:装備部位、首の装飾品。毒属性・病気属性に対する生命・精神抵抗力判定に+1。3000G 《祈りの指輪》:装備部位、手の装飾品。「射程:接触」である魔法の行使判定を行った直後に「この指輪を壊す」と宣言すると、行使判定の達成値に+4のボーナス修正を得る。         同時に、行使された魔法は本来のデータに関わらず「抵抗:なし」として処理される。3000G。(非売品) 《?》指輪。セージ達成値10では正体不明。後に<月光の指輪>と判明。 【B−T】 墓地。大きな空洞で床は、剥き出しの黒ずんだ土の地面。一定の間隔を空け、沢山の墓石が並ぶ。 墓石は小さいものではなく、動かせるようには見えないが、何故かどの墓石も「横にずらして」移動させたような不自然な痕跡を残している。大量のスケルトンを排除済み。 【B−V】のヒントに従って墓石を動かすと【魔導機文明語の手紙、書類、アイテム】を見つけた。持ち帰り、魔導機文明語が読める人物に見せる事とする。 【B−U】 【B−V】から行き止まりまでの途中に巧妙に隠されたスイッチがあった。南東北に鉄柵が(どこかに1か所)降り、押す度に時計回りに切り替わる。 【B−V】 ★以降のシナリオに関わる可能性アリ。重要。 魔法文明語の石碑。通るたびに刻まれた文字が変化し、ダンジョンに関わるヒントを与えてくれる。 青:上『絵の中に映されたものは、その色と配置に謎を解く鍵がある。標は道を開くもの。道に突き出したもの。』 青:中『死者たちの眠れる場所。左から1つ目、手前から3つ目。間違えれば、呪われる。』 その次:『いいドラゴンがいれば、悪いドラゴンもいる。いい魔神がいれば、悪い魔神もいる。太った女の嫉妬は恐ろしい。』(レバーに関わらず変化する模様) ⇒GMヒント:ドラゴンに魔神と聞いて、思い出すこと。絵画の部屋の西、及び庭園の西、行き止まりに置いてあったのはそれぞれ、魔神とドラゴンの石像。 その次:『虹色の液体は、渇きを癒す。カラカラに干からびた者も甦る。』 その次:『水面の下に道がある。水底に真紅の鍵。真紅の扉の向こうには、愛するルチーナが眠る。』 【B−W】 北の壁に青いレバー。┳で言う右下、南から東へ曲がる角のところに、何か硬いものがぶつかったような痕跡。よろけて鎧でも派手めにこすればこんな感じかも。 【B−X】 この部屋には、入って来た方角(西)以外には通路が伸びていない。北、東、南側の壁には、それぞれ大きな絵画が飾られている。 東側の絵がかかった壁には切れ込みが入り、扉のように開いている。絵画を調べると、どれも額縁に魔法文明語で 『絵の謎が3つの標の位置を表す。標を示されている位置に合わせよ。さすれば道が開かれる』と書かれたプレートが嵌め込まれていた。3枚の絵の内容は、以下の通り。 北の絵:青い左目と緑の右目をした、赤髪の美しい人間の女性の肖像画。 東の絵:緑に覆われた大地の上に、赤い雲が浮かぶ青い空が描かれた風景画。この絵のかかっている壁は、「隠し扉ですよ」と言わんばかりに切れ込みが入って半開きになっている。 南の絵:青い花台の上に置かれた赤い花瓶に、緑色の花が生けられている静物画。 【B−Y】 行き止まり。魔神の像がある。売却額600G相当の指輪を拾った。 【C−T】 小さな部屋の中に、机や衣装箪笥、ベッド、本棚が置かれている。 誰かが暮らしていた痕跡が見られるが、かなり以前に廃棄されたようで、今はクモの巣が張り、床の絨毯もボロボロになっている。西側の壁に、緑色のレバーがある。 魔法文明語の本が2冊あり、内容は古代魔法文明期の魔導師バルタザールの日記であった。内容は以下の通り。 ●バルタザールの<日記>1を読んでbyジェラード  日記によると、彼は優れた魔法使いを輩出した名門貴族の出身であり、自身も幼い頃から研鑽を積み若くして頭角を現した。  父親の高弟の娘であり、幼馴染である3歳年上のルチーナに恋心を抱き、16歳の時、彼女に想いを伝えたが拒絶された。  彼は、失恋の痛手を忘れようとするかのように魔法の研究に打ち込み、その実力を高めていった。  王国の辺境では小さな町や村が蛮族に襲撃されたという噂が聞こえてくるようになり、バルタザールは魔法王国の繁栄に翳りを感じる。  この時期から彼は蛮族から小さな町や村を守るための魔法の研究を始めた。 ●バルタザールの<日記>2を読んでbyジェラード  彼は、両親に勧められるまま、ミネットという名の女性と結婚し、娘をもうけた。この娘にルチーナと名づけたのは、彼女を忘れられなかったからか……?  この頃から蛮族の動きは更に活発になり始め、彼は以前にも増して研究に没頭するようになり、家族を顧みなくなった。 【C−U】 広大な空洞の中に、様々な植物が生い茂っている。元は整備された地下庭園だったようだが、今は荒れ果てている。 天井が煌々と輝いており、空洞の中は真昼のように明るい。ノームが1人行き倒れていた。彼によると、ガーウィは絵のある部屋の向こうに居るらしい。 【C−V】 右の壁に赤いレバー 【C−W】 分厚いクモの巣に覆われた通路が、真っ直ぐに続いている。クモの巣を払いながら進まなければならないが、ひどく視界が悪そうだ。 この通路には天井が無い。不思議なことに、3mの高さより上は徐々に暗くなり、〔暗視〕を持つ者にも見通せなくなっている。 頭上からジャイアントタランチュラが2体襲ってきた。(暗視で見通せなかったのはこの為)今後通るなら頭上に注意。 【C−X】 動物や魔物、人族などの骨が敷き詰められた通路が真っ直ぐに続いている。行く手の先、灯りが照らす範囲の端に何か光るものが見える。 この通路には天井が無く、不思議なことに、3mの高さより上は徐々に暗くなり、〔暗視〕を持つ者にも見通せなくなっている。 【下】にトラップあり。『亡霊の嘆き』という魔法文明系の罠で、靄に触れるとHPとMPを少し吸われる。 解除は不可能、かつリサイクル型だが、1度発動すると再充填に2時間程度かかる。なお、精神効果属性なので魔動機には無効。 【D−T】 通路が直角に曲がっている。その曲がり角には、石造りの水盤があり、きれいな水が湧き出している。 水盤にリニトスが近付くと、酒瓶を抱えて会話する自分と魔物の景色が見えた。 【D−U】 天井や床などに、無数の眼が描かれた通路が四方へ延びている。眼は塗料で描かれただけに見えるが、不気味な印象を受ける。 【D−W】 床や壁、天井が光沢のある金属でできているT字路。曲がり角の床には錆び付いた剣や鎧、砕けた岩、破れた衣服などのガラクタが落ちている。 ガーウィではない魔導機械の破片があった。ここにいた推定マンティコアが破壊したらしい。 マンティコアと会話すると、紳士的に道を譲ってくれた。彼によると、ガーウィは絵画の部屋の南から来るらしい。 【D−X】 鋼鉄の板で床や壁の各所が補強された広い空間。パネルで空間内がいくつかに区切られているらしく、入ってきた位置からでは見えない部分もある。 5mほど前方に、鎧を着た男の死体がある。引き裂かれたマントは、【最初の部屋】で休息していた男たちを同じもののようだ。 男の向こう、入り口から10mほどの位置に、パネルを壁のように背負う形で3つのポッドが並んでいる。 我々の侵入に応じて警報が響くと3つのポッドが開き、両腕が銃になった3機の魔動機械(ガーウィ)が姿を現した。 ※レバー:赤、青は上・中・下に可動。 赤:中 青:上→中→下 緑:下→中→上(それぞれの方向の絵に合わせると扉が開くと思われる。) ━アフター━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ デルバート氏に紹介された鑑定士に読めなかった資料や鑑定できなかったアイテムを見てもらい、得られた情報は以下の通り。 ◆1 A−Vの《?指輪》は月光の指輪(割ると精神抵抗+2)だった。 ◆2:ノートやケースの上にぺらりと乗っていた一枚の紙片の翻訳 『親愛なる我が友、“偉大なる錬金術師”リュジョルへの敬意と追悼を込めて  この地を訪れしアル・メナスの末裔たちよ。あるいは、新たなる時代の探索者たちよ。  ここに、遠く北の地で果てし友、錬金術師リュジョルが見出したる英知の欠片を収める。  彼の者は、錬金術の根幹たる『第一原質』の純化と分離を成し遂げ、新たなる技術『賦術』を生み出した。  ここに収めた書類と<賦術筒>は、彼の生み出した技術体系の理解を助けるためのサンプルとして贈られたものである。  この地を去る前に、私はこれらが後世へと継承されることを願い、ここに収める。  いかに優れた文明であっても、永遠の栄華は望めない。  だが、文明の灯が完全に絶えることもないと、私は信じる。  今、貴方たちの生きる世界はいかなる場所だろうか?  願わくば、我らが掲げた理知の灯火が、人々の明日を照らさんことを』 ◆3:“偉大なる錬金術師”リュジョル 近年、北のザルツ地方にある<ミストタワーズ>という遺跡で、その研究内容が発見された魔動機文明時代の人物。アルケミスト技能の根幹となっている技術体系を開発した錬金術師。 彼の研究が発見されたことで、現代のラクシアではそれまでパッとしない技術だった錬金術は『賦術』というブースターを得て、世界に広まっていくことになる。 ネオ商都組の世界ではまだ、この技術(賦術)の復刻は進行中で、一般には認知されていない。 ◆4:<賦術筒>(アルケミストお試しアイテム)データは以下の通り。 説明書ついてるんで宝物鑑定は不要。赤・緑・金・白・黒と五色の賦術筒が、合計8本入っています。赤、緑、金が2本ずつ、白と黒が1本ずつ。 これらは「必中」と考えて構わない。敵にかけるやつの効果時間が1ラウンドになっているものは、賦術のルールで言うところの「抵抗:短縮」がすでに適用されたものである。 <賦術筒> 長さ10cmほどの金属の円筒です。物質の根源要素『第一原質』と、それを特定の形に織り成す起動式が込められており、誰でも使用することができます。 このアイテムは1ラウンドに1つだけ、主動作を行う前の補助動作でのみ使用でき、円筒の色ごとに定められた効果を発揮します。<賦術筒>は使い捨てです。 <赤の賦術筒/【ヴォーパルウェポン】> 売却300G 「対象:1体」「射程:10m」「形状:起点指定」で、18ラウンドの間、対象が発生させる物理ダメージを+2点します。 <緑の賦術筒/【バークメイル】> 売却300G 「対象:1体」「射程:30m」「形状:起点指定」で、18ラウンドの間、対象の防護点を+2点します。 <金の賦術筒/【クリティカルレイ】> 売却300G 「対象:1体」「射程:接触」で、1ラウンドの間、対象が近接攻撃、射撃攻撃のダメージ算出で振る2dの出目を1度だけ+2します(最大12)。<ガン>には適用されません。 <黒の賦術筒/【アーマーラスト】> 売却500G 「対象:1体」「射程:10m」「形状:射撃」で、1ラウンドの間、対象の防護点を−3点します。 <白の賦術筒/【バインドアビリティ】> 売却500G 「対象:1体」「射程:10m」「形状:起点指定」で、1ラウンドの間、対象が主動作で使用する特殊能力の達成値に−2のペナルティ修正を与えます。